ここでは、昨年の6月に法改正された
改正動物愛護管理法の強化された罰則規定の
中身についてお話ししようと思います。
「猫の虐殺体が見つかったからと言って、捜査を始められない。
捜査を始められる法的根拠が無い。被害者の名乗り出も被害届もないし。
だって親告罪なんだから、これは。」
などと考えてしまい、事件捜査をしない警察官がいないでしょうか?
いえ、いますね実際に。
動物を虐待し続けている犯人の中も、
「見つかってもどうせ大した罪にはならない。
刑が軽いんだから、俺は虐待を止めないぞ。」
みたいに考えている輩がいると思います。
どちらも、とんでもない間違いです。
実は「重罪」なのです。
要旨をわかりやすくする為、ここではあえて
回りくどい手法を取らせて頂きます。
法律のお話です。
全く例えばですが、
この私が冗談で、ネット上に爆破予告を書き込んだとします。
「〇月〇日、都心のxxを爆破しに行く」
みたいなことを書いたとしましょう。
書き込みは、直ちに警察の知るところとなります。
書き込んだ私の身元は、インターネットの接続業者に照会をかけられ、
たちまち特定されます。
所有している車の車種・ナンバーも同時に特定されるでしょう。
おそらく私は、予告した目的地に到達する前に、
途中経路で警察に逮捕されます。
道路にも鉄道にも、あちこちに監視カメラが設置されており、
移動中の私の姿(車)がカメラに捉えられるからです。
冗談で書き込んでいても、非常に迅速に私の行動は把握され、
問答無用で身柄を確保されます。
このように、本来の日本の警察の捜査能力は
非常に高いのです。
下記の参考URLを見てみてください。
もし私が冗談でネットに爆破予告を書き込んだとしたら、
私はどのような罪に問われるでしょうか?
そして、どのくらいの量刑を食らうことになるでしょうか?
【 参考URLです 】
弁護士コラム
ネットに爆破予告を書き込んで逮捕! いたずらだったとしても犯罪?
2020年08月11日
こちらのサイトによると、
ネット上に爆破の予告を書き込んだとすると、
それが例え冗談であったとしても逮捕され、
罪を問われると記述されています。
どんな罪に問われる可能性があるのかと言うと、
●威力業務妨害罪
●公務執行妨害罪
●脅迫罪
●強要罪
のいずれかのようです。
そしてこの中で、最も量刑が重たいもので、
「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」
なのです。
さて、それを踏まえて、です。
昨年(2019年)6月に改正された
動物愛護管理法では、
罰則規定が改正前より大幅に強化されておりまして、
【 参考URL 環境省です 】
PDFファイルです。第六章 罰則・第四十四条をご覧ください。
●動物を殺傷した場合: 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
という厳しい内容になっているのです。
知らない人も多かったと思います。
これは、量刑の大きさから見て明らかですが
「重罪」という意味であります。
「軽犯罪」などでは決してないのです。
先ほどの、ネット上に冗談で爆破予告を
書き込みした場合の罪の重さはどうでしたか?
動物愛護管理法違反より、ずっと量刑が軽いです。
そちらは、
「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」
なのですから。
「どうせ捕まっても大した量刑じゃないから。
すぐ社会復帰して、また虐殺できるから。」
などと甘く考えている動物虐待犯たち。
そして、
「人間が人間に対して行った犯罪に比べれば大した問題ではない。」
と動物虐殺事件を軽視している警察官も、
その古臭くて間違った認識は正さなくてはなりません。
もはや今日では、動物虐殺は「重罪」なのです。
また、ここが特に重要なのですが、
動物愛護管理法違反は、
被害者が被害届を出さないと警察が捜査を始めることが出来ない
「親告罪」ではありません。
誰も被害届など出す必要は無いのです。
動物の虐殺体を認知した瞬間に、警察には捜査を
開始しなくてはならない強制性が生じます。
誰かが「捜査してください」と依頼する必要などないし、
「捜査するか捜査しないかは、我々警察の裁量権だ。」
などと居丈高になることも許されないのです。
捜査をしなくてはならない義務を生じるのです、警察は。
これが現在の、改正動物愛護管理法違反の中身なのです。
中央国会に上程され、審議の結果多数の賛成で議決された法律。
日本国民全員、日本在住者全員が守らなければならない国の法律です。
例外などありません。
改正動物愛護管理法の作成者である環境省や、
警察組織の上層部
(エリート官僚たち)は、この法律を熟知しているのですが、
末端の警察官の中にはこの法律をよく知らないばかりか、
動物虐殺事件が起きた際に、
「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」の罰則を持ち、
かつ親告罪ではない動物愛護管理法違反で、
検挙ができるのだということを、
知らない人が多くいるようなのです。
非常に遺憾なことです。
日本全国の警察官は、総員この改正動物愛護管理法の
罰則規定やその他の中身を習熟して警察職務に当たって下さい。
もし、今も日本の警察官の中の誰かの頭の中に、
「猫の虐殺体が見つかったからと言って、捜査を始められない。
捜査を始められる法的根拠が無い。被害者の名乗り出も被害届もないし。
だって親告罪なんだから、これは。
第一、たいして罪が重い犯罪じゃないでしょ。」
などという考えがまだあるとしたら、とんでもなく恥ずかしいことです。
言いたくはないですが、
一部の警察官の無知が犯罪者を野放しにし、
犯行を繰り返させていると言えると思います。
●親告罪ではない。被害者も被害届も必要ない。
●虐殺体を認知した瞬間に警察には捜査をする義務・強制性が生じる。
●改正動物愛護管理法違反の罪は、
「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」の重罪である。
以上を完全に頭に叩き込んでおいて欲しいと思います。
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最終更新日 : 2020-11-22
Re: junko 様へ
junko様こちらのコメントへの返信を漏らしてしまっておりました。失礼致しました。
一個人として、こうなるにはこうしたのでは?と話を聞いたり、写真を見て思ったことを書いたわけですが、
胸を痛めてしまう方も多く、あまりそういう事は書かない方がよかったかなとも思いました。
私も初め遺体を見た方の話を聞いたときは、しばらく辛くて眠れなくなってしまって。
でも、junko様にはそこを評価していただけて、それは間違ってなかったのかなと少し楽になりました。
子猫をビニール袋に入れて海に投げ落とした人の話も、辛いですね。。。
その子猫の恐怖と苦しみを想像しようとするとたまりません。
警察は犯人捕まえてくれたんですね。
タヌちゃんの犯人もきっと捕まえてくれると信じたいと思います。
虐待死させることの罪の重さを教える教育を小学校時代からやってほしいです。
せめて警察学校からはすぐ。
色々ありがとうございました。
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