忘年会の自粛呼び掛けているのに…菅首相「国民に誤解招き反省」その夜また、はしご会食
2020年12月16日 23時54分
菅義偉首相は16日、政府の新型コロナウイルス対策などを巡り、官邸で記者団の質問に応じた。首相は観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止を発表した直後の14日夜、自民党の二階俊博幹事長らと8人程度の会食を行った。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は会食は少人数にするよう呼び掛けており、首相は14日の会食について「国民の誤解を招くという意味において、真摯に反省している」と語った。
首相は「他の方との距離は十分にあった」とも釈明した。首相は14日夜、都内のステーキ店で二階氏やプロ野球ソフトバンクの王貞治球団会長、俳優の杉良太郎氏、政治評論家の森田実氏、タレントみのもんた氏らが参加した「忘年会」で会食した。その前には、都内のホテル宴会場で複数の経営者らとも懇談した。
政府の分科会は10月、「5人以上の飲食では感染リスクが高まる」と注意を促し、今月11日には、忘年会・新年会は「普段から一緒にいる人と少人数で」開くよう提言した。感染者が急増するステージ3相当地域では、大人数の忘年会は見送るよう求めた。
◆徹底すれば5人以上の会食OK?問われる首相の姿勢
首相の会食について、16日の衆院内閣委員会では西村康稔経済再生担当相が「いろんな状況がある。感染防止策を徹底することが大事だ」と釈明。立憲民主党の大西健介氏は「対策をしていれば5人以上でも会食していいかのような発言だ」と、整合性の取れない対応を批判した。
公明党の山口那津男代表は15日の記者会見で「国民に対する一定のメッセージ性がある。よく配慮しながら今後検討していただきたい」と苦言を呈した。
公明党の山口那津男代表は15日の記者会見で「国民に対する一定のメッセージ性がある。よく配慮しながら今後検討していただきたい」と苦言を呈した。
菅氏の前任の安倍晋三前首相は、コロナ感染が急拡大した3月中旬から約3カ月間、夜の会食を控えた。
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菅首相は、この日の記者団との質疑の後も2件の会食に出かけた。公表された出席者数は、いずれも4人以下だった。(村上一樹)
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