・・・前回のSS上げて何年経った?
オリ女が藍様に愛されるだけ、キャラがだれてめぇ。
幻想入りしたオリ女×藍です、ふたなり注意
両手を拘束された状態で、私は歩いている。
拘束されても別に逃げる気もないが、手枷がきつい。
まあ、これ以上の痛みなんて慣れたものだけど。
俗にいう神の怒りを鎮める生贄だとか、そういうのに私は選ばれた。
歩いていると衆目からの話し声が聞こえてくる…。
(あの子が…生贄の…?)
うるさい。
(まだ幼い生娘じゃないか?)
黙れ。
(もったいねえな、捧げる前に犯させろよ。)
くたばれ変態が。
(しかし村長の命令だ、どうしようもない。)
心にもないことを言うな、自分の身内はこうなりたくないくせに。
(しかしあいつは両親が…?)
売られたよ、私は、金品と引き換えに。
だからだろう、私はもう、この世に絶望してる。
肉親も友人も、私にはなにもないのだから。
「さあ、この崖から飛び降りるのじゃ、神は生贄を欲している。」
耄碌爺が、自分の孫は可愛いくせに。
「…はっ。」
飛び降りる刹那、私は鼻で笑ってやった、驚いた顔がいい気味だ。
ああ、崖の下の水が近いな…。
着水する感覚が解らないまま、私の意識は闇に吞まれた。
□
「紫様の提案でたまにはと思い外に出てみたが、面白い拾い物をしたな。」
「さて、せっかく助けたんだ、ここで散らすのも勿体無い、救ってやろう。」
■
此処はどこだろう…私は生贄に捧げられたのに…?
気が付けば知らない部屋、床は畳と布団、天井は照明が一つあるだけだった。
「目が覚めたようだな。」
・・・まず驚いた、目の前に居たのは「人間」じゃなかった。
だって、「人間」はあんなに綺麗じゃない。
「あなたが神様?」
「いいや、そんな大げさものじゃないさ、だが人外ではある。」
見惚れてしまうほどの綺麗な尾に不覚にも、どきりとした。
「さて、今のお前には二つの選択肢がある、よく聞け。」
「一つは、私に仕えること、と言っても身の回りの手伝いぐらいでいいんだがな。」
「もう一つはお前のいう神の元に送ってやる、苦しまずにな、どっちがいい?」
つまり、生きてこの方に仕えるか、苦しまずに死ぬか、と言うことか。
この世に未練なんてないが、それでも私は、まだ生きていたい。
「…選ぶまでもありません、どんな形であれ、命を救われました、この御恩に報いたいです。」
私なりの、最大の敬意で跪いて、頭を垂れた。
「よし、いいだろう、お前の名はなんという?」
「名はありません、私は捨てられたのですから。」
産んでくれた感謝はあるが、私を売った奴らに貰った名前に、愛着なんてなかった。もう、両親が見送る時、笑っていたのか泣いていなのかすらもわからない。
「なるほどな、では私がお前に名をやろう。」
微笑んだ顔に、同姓にもかかわらず、見惚れてしまい、頭に熱が上ったのは気のせいではないだろう。
それから私にとって、過酷ながらも充実した日々が始まった。
■
「朱、洗濯は終わったか?」
「はい、料理の仕込みも終わっています。」
私がご主人様に仕えて数か月、結界の管理をしている藍殿の代わりに家事をしていた。
【朱】、私が藍殿からもらった名だ、家事は得意だった、あいつらは、まともにしなかったから。
「紫様が冬眠してずいぶん経つな、私が管理している間は手が空かないよ。」
「紫様は、もうすぐ春ですから、直に目が覚めると思いますよ。」
「ああ、そうだな、それと今日は橙が来るぞ。」
「橙殿ですか、今日はご主人様の手伝いに来るとか。」
「うむ、今日は綻びが無いか徹底的に検査するしな。」
「そうですか、では夕食の準備をしてお待ちしています。」
「任せたぞ、朱、留守を頼むぞ?」
「お任せください。」
私は、今まで生きてきた十数年よりも、ご主人様と過ごす毎日が楽しみで仕方がない。
それでも、時に自らの脳裏を占める不安がある。
ご主人様と自分には寿命という壁がある、だから私は、時々老いが怖くなる。
ご主人様に見捨てられたら、私はどうすればいいのだろう?
そう思うと、時にあの方々に申し訳ない気持ちになる。
□
※藍side※
「藍様―異常はありませんでした。」
「そうか、朱が待っていることだしそろそろ戻るか。」
朱が来てからというもの、家事においては一任できるために
結界の管理にも大分手を割けるようになり大助かりだ。
「藍様、最近楽しそうですね。」
「ん?そうかい?」
「はい、朱が来てからの藍様は毎日幸せそうですよ。」
「そうか…。」
自覚はある、朱が来てから、随分と笑うことが多くなった気がする。
しかし、私は知っている、朱が寿命を気にしていることを。
だからこそ彼女は一心不乱に私に尽くしている。
取り入ろう、などの邪な気持ちではなく、献身とも言えるほどに。
どうすればいいのかも解らずに歯痒い気持ちになるのは、無理の無いことだろうか?
「…なんだか朱に藍様を取られた気分なのです、くすん。」
「お、おいおい。」
「くすっ冗談ですよ、私は藍様を応援してますよ。」
「…ありがとな、橙。」
屈託の無い笑みを浮かべる橙の頭を撫でながら、仕事に戻った。
■
紫様の冬眠が終わり、その紫様に呼ばれ、私室にて向かい合う。
「藍、あの人間はどのような具合かしら?」
「非常に物覚えが早く、使える従者です、家事の負担も減りましたよ。」
「あらそう、それだけ?」
「…紫様もお人が悪いですね。」
「心しなさい藍、あの娘は心に不安という名の壁を覆っているわ、手に入れたいのならば、あなたがあの娘の壁を溶かして、塗り潰してしまいなさい、あなたしか見えないほどにね、それができたなら、あの娘が望めば寿命なんて小さい問題は、私が片付けてあげるわ。」
塗りつぶす…か、ならば私なりのやり方で、朱の心を掴んでしまうか。
ああそれと、と紫様がどうでもいいような風で言を紡ぐ。
「あの子の暮らしていた村だったかしら?何でも集団失踪したらしいわ、気紛れな神の怒りにでも触れたのかしらねぇ、あちらでも只の失踪事件というだけで生け贄があったとは知られていないらしいわ、辺境の土地とはいえ、古くの習慣というのはいつの間にか周囲から忘れ去られていくというのは残念なことよ。」
微笑む顔は扇で隠され伺えないが、最近人喰い妖怪たちが腹を満たしていた、恐らく、「そういう事」なのだろう。
■
※ Side out ※
「うん、これでいいかな。」
風呂を沸かし、料理も九割方終わった。
「…ご主人様、もうすぐご帰宅かな。」
何か問題がなければそろそろ戻ってくるはず…と思っていたら境内に着地音。
「今戻った。」
「朱ーただいまー。」
「おふたりともお帰りなさいませ。」
「わーいい匂い、朱が作ってくれた料理楽しみだなー♪」
「ふふ、ちょうど完成しますよ。」
「ああ、そういえば朱、食事後に話がある。」
「…はい。」
■
「さて朱よ、お前が来てくれてから、私達は随分と助かっている、お前は私の自慢の従者だ、橙と同じ程に掛け替えの無いほどにな。 」
「もったいないお言葉です。」
「…一つ聞こう朱よ、お前はこのままで良いのか?」
「っ…!」
「私としてもお前ほどの従者を…人間の範疇で喪いたくはない。」
「…。」
「ふふ、お前という存在がどんどんと大切になっていってな、正直愛おしさすら感じるよ。」
不意に藍は朱に近づき、その手を朱の頬にあて、ゆっくりと撫でる。
「あ…。」
「不思議だ、気まぐれで拾ったお前にここまで心掴まされてしまうとは。」
「私は…ご主人様に拾われて救いを得ました、ご主人様に報いたい一心でした…。」
「ああ。」
「叶うことならば、生涯を尽くしご主人様にこの生を捧げたいです。」
「…その言葉が聞きたかったよ。」
愛おしく両手で朱の頬を包むと藍はそのまま朱と口づけを交わす。
「んっ…。」
蝋燭が灯る畳間の部屋で薄く映る影が重なり長くも短い時間が流れる。
二人の影が離れた時、細く、透明な糸が後を引いた。
「ご、主人様…。」
「朱よ、怖いか?」
「いいえ、ご主人様、あなたにすべてを委ねます…。」
「ありがとう…。」
藍は朱を抱き寄せるとそのままキスを交わし、朱とともに身体を重ねた。
■
藍はキスをしながら胸の先端と秘所をじっくりと愛撫し、和室の部屋に淫らな水温が響いている。
「ちゅ、ふふ、もうこんなに濡れているじゃないか、一人でしたことがあったのか?」
「ふぅっ、そ、そんなぁ…事ぉ…。」
「そんな淫乱な従者にはお仕置きだな。」
クリをつまんで扱くように擦られ、朱は悲鳴のような嬌声を上げた。
「あぎっ、ひゃぁ…気持ちいいです…あ、ふぅぅぅぅぅ!?」
つままれたときの痛覚と快感が重なり、愛液を漏らしながら達した。
「これからそんなで、大丈夫か?」
藍は立ち上がり含んだ笑みを浮かべると自らの秘所を撫でて男性器に似た形状のモノを生やす。
それを目の前に見せられ朱の顔は驚愕に染まる。
「っご主人様、それは…。」
「私も生きて長いのでな、これぐらいはなんということはない、さて、わかるか。」
「は、はい…んっく…。」
「ん、少しこそばゆいが、いい感じだ、そのまま続けろ。」
稚拙ながらも奉仕心のある行為に藍は微笑み朱の頭を撫でる。
「むぅ…ちゅぶ…。」
口内で舌を使いながら徐々に舌使いを少しずつ上達していく朱。
「ん、もう、十分か。」
名残惜しそうに口内から引き抜くと口の中に含む前よりも怒張したソレがあった。
敬愛する己の主、その主にこれからどうされてしまうのかと思わず身を竦ませる、
「そう萎縮するな、此方も疼いてしまうだろう。」
怒張したソレをあてがい、キスをしながらゆっくりと挿入していく。
「ん、んぐんんん!!」
潤滑され、すんなり入るが、初めて故の破られた痛みが口から悲鳴となって出そうになるがキスにより遮られる。
「ちゅ、むぅう、動く、ぞ。」
ゆっくりと挿入されたモノが動き始める、動きながらもじっくりと優しくキスが続く。
しかしやさしいキスと裏腹に腰の勢いは強まっていく、上の口と下の口、双方から快楽が流れてくる。
舌が絡まりながらも覆いかぶさった身体はどんどんと勢いづいていき、体の芯まで突き上げられるような感覚が伝わる。
「ちゅ、ん、んんんんぅうううううう!!」
「ほら、そらそろでるぞ、しっかりと、受け止めろよ…!」
最奥まで到達し、体の奥に熱い液体が流れ込んでくる、流れ込んできた液体が収まりきらず、結合した部分から生々しい音とともに溢れた。
「あ、あぁ、ふ、ぁ…。」
絶頂と射精された余韻で身体を痙攣させる朱。
「ふふ、かわいいな、朱…。」
藍は朱を抱きとめると、そのまま眠りに落ちた…。
■
それから年月が経ち…。
「朱のお腹大きくなってきたねー。」
「医者によれば、生まれるのは後ひと月あたりらしいです、あ、今動きました。」
「そうか、楽しみだな、私達の子が。」
「はい、ご主人様…。」
「ふふふ、藍、幸せな所悪いけどそろそろ仕事の時間よ。」
「かしこまりました紫様。」
「大丈夫ですよ藍様!朱は私が面倒見ますから!」
「ありがとうございます、橙殿。」
「そうね、これからは橙がお姉ちゃんだもの♪」
「いってらっしゃいませ、ご主人様。」
「ああ、行ってくる。」
「藍、今幸せかしら?」
「はい、とても。」
オリ女が藍様に愛されるだけ、キャラがだれてめぇ。
幻想入りしたオリ女×藍です、ふたなり注意
両手を拘束された状態で、私は歩いている。
拘束されても別に逃げる気もないが、手枷がきつい。
まあ、これ以上の痛みなんて慣れたものだけど。
俗にいう神の怒りを鎮める生贄だとか、そういうのに私は選ばれた。
歩いていると衆目からの話し声が聞こえてくる…。
(あの子が…生贄の…?)
うるさい。
(まだ幼い生娘じゃないか?)
黙れ。
(もったいねえな、捧げる前に犯させろよ。)
くたばれ変態が。
(しかし村長の命令だ、どうしようもない。)
心にもないことを言うな、自分の身内はこうなりたくないくせに。
(しかしあいつは両親が…?)
売られたよ、私は、金品と引き換えに。
だからだろう、私はもう、この世に絶望してる。
肉親も友人も、私にはなにもないのだから。
「さあ、この崖から飛び降りるのじゃ、神は生贄を欲している。」
耄碌爺が、自分の孫は可愛いくせに。
「…はっ。」
飛び降りる刹那、私は鼻で笑ってやった、驚いた顔がいい気味だ。
ああ、崖の下の水が近いな…。
着水する感覚が解らないまま、私の意識は闇に吞まれた。
□
「紫様の提案でたまにはと思い外に出てみたが、面白い拾い物をしたな。」
「さて、せっかく助けたんだ、ここで散らすのも勿体無い、救ってやろう。」
■
此処はどこだろう…私は生贄に捧げられたのに…?
気が付けば知らない部屋、床は畳と布団、天井は照明が一つあるだけだった。
「目が覚めたようだな。」
・・・まず驚いた、目の前に居たのは「人間」じゃなかった。
だって、「人間」はあんなに綺麗じゃない。
「あなたが神様?」
「いいや、そんな大げさものじゃないさ、だが人外ではある。」
見惚れてしまうほどの綺麗な尾に不覚にも、どきりとした。
「さて、今のお前には二つの選択肢がある、よく聞け。」
「一つは、私に仕えること、と言っても身の回りの手伝いぐらいでいいんだがな。」
「もう一つはお前のいう神の元に送ってやる、苦しまずにな、どっちがいい?」
つまり、生きてこの方に仕えるか、苦しまずに死ぬか、と言うことか。
この世に未練なんてないが、それでも私は、まだ生きていたい。
「…選ぶまでもありません、どんな形であれ、命を救われました、この御恩に報いたいです。」
私なりの、最大の敬意で跪いて、頭を垂れた。
「よし、いいだろう、お前の名はなんという?」
「名はありません、私は捨てられたのですから。」
産んでくれた感謝はあるが、私を売った奴らに貰った名前に、愛着なんてなかった。もう、両親が見送る時、笑っていたのか泣いていなのかすらもわからない。
「なるほどな、では私がお前に名をやろう。」
微笑んだ顔に、同姓にもかかわらず、見惚れてしまい、頭に熱が上ったのは気のせいではないだろう。
それから私にとって、過酷ながらも充実した日々が始まった。
■
「朱、洗濯は終わったか?」
「はい、料理の仕込みも終わっています。」
私がご主人様に仕えて数か月、結界の管理をしている藍殿の代わりに家事をしていた。
【朱】、私が藍殿からもらった名だ、家事は得意だった、あいつらは、まともにしなかったから。
「紫様が冬眠してずいぶん経つな、私が管理している間は手が空かないよ。」
「紫様は、もうすぐ春ですから、直に目が覚めると思いますよ。」
「ああ、そうだな、それと今日は橙が来るぞ。」
「橙殿ですか、今日はご主人様の手伝いに来るとか。」
「うむ、今日は綻びが無いか徹底的に検査するしな。」
「そうですか、では夕食の準備をしてお待ちしています。」
「任せたぞ、朱、留守を頼むぞ?」
「お任せください。」
私は、今まで生きてきた十数年よりも、ご主人様と過ごす毎日が楽しみで仕方がない。
それでも、時に自らの脳裏を占める不安がある。
ご主人様と自分には寿命という壁がある、だから私は、時々老いが怖くなる。
ご主人様に見捨てられたら、私はどうすればいいのだろう?
そう思うと、時にあの方々に申し訳ない気持ちになる。
□
※藍side※
「藍様―異常はありませんでした。」
「そうか、朱が待っていることだしそろそろ戻るか。」
朱が来てからというもの、家事においては一任できるために
結界の管理にも大分手を割けるようになり大助かりだ。
「藍様、最近楽しそうですね。」
「ん?そうかい?」
「はい、朱が来てからの藍様は毎日幸せそうですよ。」
「そうか…。」
自覚はある、朱が来てから、随分と笑うことが多くなった気がする。
しかし、私は知っている、朱が寿命を気にしていることを。
だからこそ彼女は一心不乱に私に尽くしている。
取り入ろう、などの邪な気持ちではなく、献身とも言えるほどに。
どうすればいいのかも解らずに歯痒い気持ちになるのは、無理の無いことだろうか?
「…なんだか朱に藍様を取られた気分なのです、くすん。」
「お、おいおい。」
「くすっ冗談ですよ、私は藍様を応援してますよ。」
「…ありがとな、橙。」
屈託の無い笑みを浮かべる橙の頭を撫でながら、仕事に戻った。
■
紫様の冬眠が終わり、その紫様に呼ばれ、私室にて向かい合う。
「藍、あの人間はどのような具合かしら?」
「非常に物覚えが早く、使える従者です、家事の負担も減りましたよ。」
「あらそう、それだけ?」
「…紫様もお人が悪いですね。」
「心しなさい藍、あの娘は心に不安という名の壁を覆っているわ、手に入れたいのならば、あなたがあの娘の壁を溶かして、塗り潰してしまいなさい、あなたしか見えないほどにね、それができたなら、あの娘が望めば寿命なんて小さい問題は、私が片付けてあげるわ。」
塗りつぶす…か、ならば私なりのやり方で、朱の心を掴んでしまうか。
ああそれと、と紫様がどうでもいいような風で言を紡ぐ。
「あの子の暮らしていた村だったかしら?何でも集団失踪したらしいわ、気紛れな神の怒りにでも触れたのかしらねぇ、あちらでも只の失踪事件というだけで生け贄があったとは知られていないらしいわ、辺境の土地とはいえ、古くの習慣というのはいつの間にか周囲から忘れ去られていくというのは残念なことよ。」
微笑む顔は扇で隠され伺えないが、最近人喰い妖怪たちが腹を満たしていた、恐らく、「そういう事」なのだろう。
■
※ Side out ※
「うん、これでいいかな。」
風呂を沸かし、料理も九割方終わった。
「…ご主人様、もうすぐご帰宅かな。」
何か問題がなければそろそろ戻ってくるはず…と思っていたら境内に着地音。
「今戻った。」
「朱ーただいまー。」
「おふたりともお帰りなさいませ。」
「わーいい匂い、朱が作ってくれた料理楽しみだなー♪」
「ふふ、ちょうど完成しますよ。」
「ああ、そういえば朱、食事後に話がある。」
「…はい。」
■
「さて朱よ、お前が来てくれてから、私達は随分と助かっている、お前は私の自慢の従者だ、橙と同じ程に掛け替えの無いほどにな。 」
「もったいないお言葉です。」
「…一つ聞こう朱よ、お前はこのままで良いのか?」
「っ…!」
「私としてもお前ほどの従者を…人間の範疇で喪いたくはない。」
「…。」
「ふふ、お前という存在がどんどんと大切になっていってな、正直愛おしさすら感じるよ。」
不意に藍は朱に近づき、その手を朱の頬にあて、ゆっくりと撫でる。
「あ…。」
「不思議だ、気まぐれで拾ったお前にここまで心掴まされてしまうとは。」
「私は…ご主人様に拾われて救いを得ました、ご主人様に報いたい一心でした…。」
「ああ。」
「叶うことならば、生涯を尽くしご主人様にこの生を捧げたいです。」
「…その言葉が聞きたかったよ。」
愛おしく両手で朱の頬を包むと藍はそのまま朱と口づけを交わす。
「んっ…。」
蝋燭が灯る畳間の部屋で薄く映る影が重なり長くも短い時間が流れる。
二人の影が離れた時、細く、透明な糸が後を引いた。
「ご、主人様…。」
「朱よ、怖いか?」
「いいえ、ご主人様、あなたにすべてを委ねます…。」
「ありがとう…。」
藍は朱を抱き寄せるとそのままキスを交わし、朱とともに身体を重ねた。
■
藍はキスをしながら胸の先端と秘所をじっくりと愛撫し、和室の部屋に淫らな水温が響いている。
「ちゅ、ふふ、もうこんなに濡れているじゃないか、一人でしたことがあったのか?」
「ふぅっ、そ、そんなぁ…事ぉ…。」
「そんな淫乱な従者にはお仕置きだな。」
クリをつまんで扱くように擦られ、朱は悲鳴のような嬌声を上げた。
「あぎっ、ひゃぁ…気持ちいいです…あ、ふぅぅぅぅぅ!?」
つままれたときの痛覚と快感が重なり、愛液を漏らしながら達した。
「これからそんなで、大丈夫か?」
藍は立ち上がり含んだ笑みを浮かべると自らの秘所を撫でて男性器に似た形状のモノを生やす。
それを目の前に見せられ朱の顔は驚愕に染まる。
「っご主人様、それは…。」
「私も生きて長いのでな、これぐらいはなんということはない、さて、わかるか。」
「は、はい…んっく…。」
「ん、少しこそばゆいが、いい感じだ、そのまま続けろ。」
稚拙ながらも奉仕心のある行為に藍は微笑み朱の頭を撫でる。
「むぅ…ちゅぶ…。」
口内で舌を使いながら徐々に舌使いを少しずつ上達していく朱。
「ん、もう、十分か。」
名残惜しそうに口内から引き抜くと口の中に含む前よりも怒張したソレがあった。
敬愛する己の主、その主にこれからどうされてしまうのかと思わず身を竦ませる、
「そう萎縮するな、此方も疼いてしまうだろう。」
怒張したソレをあてがい、キスをしながらゆっくりと挿入していく。
「ん、んぐんんん!!」
潤滑され、すんなり入るが、初めて故の破られた痛みが口から悲鳴となって出そうになるがキスにより遮られる。
「ちゅ、むぅう、動く、ぞ。」
ゆっくりと挿入されたモノが動き始める、動きながらもじっくりと優しくキスが続く。
しかしやさしいキスと裏腹に腰の勢いは強まっていく、上の口と下の口、双方から快楽が流れてくる。
舌が絡まりながらも覆いかぶさった身体はどんどんと勢いづいていき、体の芯まで突き上げられるような感覚が伝わる。
「ちゅ、ん、んんんんぅうううううう!!」
「ほら、そらそろでるぞ、しっかりと、受け止めろよ…!」
最奥まで到達し、体の奥に熱い液体が流れ込んでくる、流れ込んできた液体が収まりきらず、結合した部分から生々しい音とともに溢れた。
「あ、あぁ、ふ、ぁ…。」
絶頂と射精された余韻で身体を痙攣させる朱。
「ふふ、かわいいな、朱…。」
藍は朱を抱きとめると、そのまま眠りに落ちた…。
■
それから年月が経ち…。
「朱のお腹大きくなってきたねー。」
「医者によれば、生まれるのは後ひと月あたりらしいです、あ、今動きました。」
「そうか、楽しみだな、私達の子が。」
「はい、ご主人様…。」
「ふふふ、藍、幸せな所悪いけどそろそろ仕事の時間よ。」
「かしこまりました紫様。」
「大丈夫ですよ藍様!朱は私が面倒見ますから!」
「ありがとうございます、橙殿。」
「そうね、これからは橙がお姉ちゃんだもの♪」
「いってらっしゃいませ、ご主人様。」
「ああ、行ってくる。」
「藍、今幸せかしら?」
「はい、とても。」