文在寅(ムン・ジェイン)大統領は16日午後6時半、秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が求めた尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長に対する「停職2カ月」の処分を裁可し、「検察総長の懲戒という初の事態に至ったことについて、任命権者として重く受け止める。国民にとても申し訳ない」と語った。同時に文大統領は「検察が正される機会になることを望む」とも述べた。秋美愛・尹錫悦両氏の対立とそれに伴う尹総長懲戒について、任命権者として申し訳ないと言いながらも、尹総長の懲戒は避けられないという意味と受け止められている。文大統領は「検察総長懲戒を巡る混乱を一段落させ、法務部と検察の新たな出発を期待する」と述べた。
文大統領は同日、1年5カ月前に「私たちの総長」と呼んで任命した尹総長を事実上の「植物総長」にする文書に直接署名した。「積弊清算」の過程で文大統領の刀の役割を果たしていた尹総長は月城原発問題と蔚山市長選介入疑惑など政権を狙った捜査を行い、恨みを買った。秋美愛長官が前面に立った懲戒過程で尹総長は野党の有力大統領候補に浮上。文大統領と政権与党の支持率は低下した。2人の最終ラウンドは「政治的競争」になるとの観測が聞かれる。