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『週刊新潮』が臨海セミナーの「東大合格実績」の数え方を記事に

『週刊新潮』2017年3月23日号

どの予備校が信用に値するのか?
2000人多すぎるバブル「東大合格実績」のカラクリ

と題した記事を掲載しました。

ここでは記事のなかから、臨海セミナーの東大合格実績の数え方について確認します。

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16年 東大合格実績と注釈

臨海セミナーの「16年の東大合格実績と、そこに添えられた注釈」は以下の通りです。「数字よりも注釈のほうに注目してほしい」と思います。

臨海セミナー 101名

複数の指導形態を持つ東大志望生の合格実績に関する表示は以下の基準を適用します。

1.合格実績は、当社の通塾生・東大ゼミ生の数が占める割合または合格者数そのものを、比率または数値によって表示します。

また、掲載の許可をいただいた生徒・保護者に関しては、氏名・写真・出身校・作文・成績データなどを用いた表示も行います。

2.算定の基礎とする基準は以下のとおり定めます。

  • 1.通塾生および東大ゼミ生を対象とします。
  • 2.東大ゼミ生とは、東大クラス担当講師が作成するオリジナル問題を用いた演習・解説授業・添削指導のサービスを直接講師から受けた生徒のことを呼びます。

3.広告発行日を基準として直近の合格発表によるデータに基づき、判明日時等に関しても明確に表示を行います。

4.当社の合格者数は、各生徒の受験番号を事前に調査した上、各学校等において公表される合格発表と照合または各生徒・保護者からの申し出をもとに作成したデータより算定します。算定の基礎となったデータ等は、所定の方法により保管します。(ホームページ)

※ 強調はカナガクによります。


「東大ゼミ生」とは

10年から16年の間に東大合格者数を19名から101名にまで増やした臨海セミナーには「東大ゼミ生」の制度がある。……東大テストゼミとは、週末に行われる東大入試そっくりのテスト&その解説授業の講座で、東大ゼミ生は自宅で解答し、郵送で添削してもらうこともできる。

臨海セミナーの合格実績の注釈を読むと、郵送での添削指導を受けただけでも合格者にカウントされていることがわかる。臨海セミナーに直接聞くと、

「今年度の添削指導の平均回数は35.5回。2次試験時点で添削指導が5回未満の生徒に関しては合格者にカウントしていない」

というスタンスであることがわかった。

※ 強調はカナガクによります。

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「答え合わせ」も週刊誌で?

この記事からは、まるで臨海セミナーにあまり(あるいは、まったく)通っていなかった東大合格者が、臨海セミナーの合格者数に入れられてしまうかのような印象を受けます。

この印象の当否は、『サンデー毎日』・『週刊朝日』である程度確かめることができます。

例年、『サンデー毎日』・『週刊朝日』は、「東大合格者 実名アンケート」を行っています。アンケートのなかには「継続的に利用した予備校・塾・通信教育」という質問事項が入っており、この回答を確認することで、各塾・予備校が発表した実績をある程度裏取りすることができます。

平成28年度
東京大学合格者在籍予備校・塾 神奈川県版

2016(平成28)年度入試の県内のアンケート結果を見る限り、聖光学院の受験生がひとりと、栄光学園の受験生がひとり、東進ハイスクールと臨海セミナーとを利用して東大に合格しています。

しかし、その他の合格者のみなさんが臨海セミナーを挙げていないことから、おそらく「東大101名」は県外で多くを積み上げていった数字なのだと思われます。


参考

臨海セミナー大学受験科 2017東大合格者141名 実名抜粋