広島大学副理事・佐藤利行教授(右)、首都師範大学日本文化センター主任・李均洋教授
銀河学院中・高等学校校長山口昌宏氏は開所式の挨拶で、「現在、銀河学院の高校2年生80数名が北京市に研修旅行(10月7~11日)に来ております。今日、ここに銀河学院北京教育センターが開所できますことを大変うれしく思っております。今後、このセンターを拠点に交流がより発展することを願っています」と述べた。
私立銀河学院中・高等学校は、昭和55年(1980)「学校法人福山学園福山女子高等学校」として開校した。そして平成9年(1997)「銀河学院中学校」(男女共学)を開校、翌年「福山女子高等学校」を「銀河学院高等学校」と校名変更し男女共学とした。ここに中・高6年一貫教育と3年間の高校教育体制が出来上がった。同学園は開校以来一貫して、門田武雄初代理事長による建学の精神「心豊かな人間性を育成し、調和の取れた人間づくりをめざす」を原理原則としてきている。更に現在の門田峻徳理事長は21世紀のグローバル社会に目を向け、「豊かな心と未来へ向かって挑戦していく心」=「銀河の心」を基本理念とし、無限の広がりをイメージした校名「銀河学院中・高等学校」を発足した。
開所式では、銀河学院中・高等学校を運営する学校法人「銀河学院」の理事長門田峻徳氏が、「銀河の学校はできて30年になります。名前から想像していただけますように、銀河という名前は、大変こだわって付けた名前です。子供たちが常に夢に挑戦する、そういう思いを忘れないでほしいからです。今、グローバルな時代と言われていますが、地球よりもっともっと大きな銀河を名前にさせていただいたことは、今の時代に必要なものを全部含んでいると思っております」と挨拶し、そして、「今年は、ちょうど日中平和友好条約の締結30周年で、中国と日本の交流は切っても切れない関係にあります」と述べた。
北京市教育委員会の主任・劉利民氏は祝辞で「銀河学院は広島大学の北京研究センターの経験を参考に、この度、首都師範大学の国際文化学院の中に教育研究センターを開設されました。この開設は北京市と福山市との青少年交流、小・中・高校生の学術交流をますます深め、中日の友好を促進することができると期待しております」と表明した。
昨年10月12日、北京市との教育交流に向けて訪中した福山市の訪問団は北京市の教育関係者と覚書を交わすなどして親交を深めた。そして覚書の中で具体的な交流内容を詰め、今後、5年間で中高生や教職員らの相互交流の活発化を図る、とした。今年7月24日、福山市教委と北京市教委が教育交流に関する覚書を交わしたことに関連し、北京市海淀実験中学の生徒と教諭ら計24人が友好協定を結んでいる銀河学院中・高等学校を訪れ、生徒との交流を深めた。
銀河学院北京教育センターの門田雄一郎センター長は「銀河学院は2006年6月に北京市海淀実験中学との教育交流協定締結以来、高校2年生の研修旅行を始めとして、中国の学校との相互訪問、交流を通じて、生徒たちが相互理解を深めてきました。また、2008年4月には福山銀河孔子学堂を開所し、地域の国際理解教育並びに関係諸活動を進めているところです。今後とも引き続き銀河学院の国際理解教育を進めていく際の中国における活動拠点として、北京教育センターを有効活用していきたいと思います」と述べた。
そして、銀河学院の門田峻徳理事長によると、中国文化と中国語の普及を目的に、銀河学院と北京市の孔子学院本部が共同で「福山銀河学院孔子学堂」を福山市御門町の銀河学院研修センター内に開設し、2008年7月19日、開講式が行われた。北京市の孔子学院本部は、世界各国の大学と提携して多くの孔子学院を開設しているが、それではカバーしきれない高校や民間企業などについて、共同で「孔子学堂」を開設し、一般市民を対象に中国語のほか、書道や卓球、太極拳など、中国文化の実技指導、中国の歴史学習などの講座を開いている。
「北京週報日本語版」2008年10月13日