変異種で感染加速か ロンドン、コロナ規制強化へ
【12月15日 AFP】英政府は14日、新型コロナウイルスの変異種が出現したことにより感染拡大ペースが加速している可能性があるとし、首都ロンドンでのウイルス対策の規制を強化する方針を発表した。
マット・ハンコック(Matt Hancock)保健・社会福祉相は、イングランドで地域別に施行されている3段階の制限措置を、ロンドンと周辺3州で16日から最高レベルに引き上げると発表。パブやバー、レストランなどは閉鎖され、持ち帰りの食事提供のみが認められる。閉鎖の対象には劇場などの娯楽施設も含まれるが、小売店と学校は除外される。屋内での2世帯以上の集まりは引き続き禁止されるが、屋外の公共の場所であれば6人までの集まりが認められる。
ハンコック氏は、ロンドンで1日の新規感染者数と入院者数が「急増」していると指摘した上で、新型コロナウイルスの「新たな変異種」がイングランド南部での感染者急増の原因となっている可能性があると説明。ただ、変異種が従来種よりも患者の重症化を引き起こす恐れが高いことを示唆するものは現時点ではなく、医療専門家の見解として、ワクチンが変異種に効果を発揮しない可能性は「極めて低い」とした。(c)AFP/Anna MALPAS