芸能　詐欺事件摘発のジャパンライフ　石川さゆり問われる広告塔疑惑

　大物演歌歌手の石川さゆり（６２）に、磁気商品の預託商法で多額の金を集め、約２４００億円の負債を抱え経営破綻した健康器具販売会社「ジャパンライフ」の広告塔疑惑が持ち上がっている。

「消費者庁からジャパンライフに業務停止命令が出ていた２０１７年５月、石川はお台場のホテルでジャパンライフが主催した〝石川さゆりショー〟に出演。磁気治療器の違法な勧誘に協力したという疑惑が持たれている」（芸能ライター）

　ジャパンライフ元会長の山口隆祥（たかよし）容疑者（７８）以下計１４人が、１７年８月から１１月、債務超過と知りながら配当を払うと言って５８歳から８５歳の男女１２人から計約８０００万円を騙（だま）し取ったとして警視庁に逮捕された。

「ジャパンライフは１７年３月に消費者庁から業務停止命令を受けた。停止命令中の５月に、石川はジャパンライフが主催したショーに出演し、１０００人以上集まった」（警察関係者）

　０７年に組織犯罪処罰法違反に問われた健康食品販売会社の独自電子マネー「円天」の事件では、細川たかしらが無料コンサートに参加したことが社会問題になった。

「高齢者や女性を勧誘するには演歌歌手のコンサートは効果がある。円天では約５万人から１０００億円以上、集めましたからね」（芸能プロモーター）

　コンサートに出演した歌手らは円天の広告塔と批判を浴びた。その中心になった細川はその年のＮＨＫ紅白歌合戦の参加を辞退した。

「ジャパンライフの詐欺商法は１４年ごろから社会問題になってましたからね。なぜ石川がリスクの多いショーに出演したのか？　理解に苦しみますよ」（音楽関係者）

　今年の紅白は無観客で実施することが決定している。ジャパンライフの広告塔疑惑をＮＨＫがどう判断するか？　注目したい。

（本多圭）