当初はACアダプターの出力を出力電圧可変式のDC-DCコンバータに接続して
ルーターの速度調節をするつもりだったのですが、それだと2種類の電源を
使用することになり、効率が落ちることに気づき、ACアダプターを出力電圧可変式に
できないかと思い分解してみました。
ケースはネジなどでの固定ではなく溶着で完全密閉されているので、
小径丸鋸を使用してルーターで切断してケースを開けました。
部品が見れるように分解しようとしたのですが、
放熱板と部品が接着剤で固定されていて、部品面側を見ることができません。
はんだ面にあるチップ部品で出力電圧に関係してそうな抵抗を見つけて
抵抗値を変えてみたのですが、出力電圧を検知して保護回路が動作するようで、
±1V程度しか変更できません。
部品面を見ることができればなんとかなるかもしれませんが、
接着剤をはがすと壊しそうなので、ACアダプターを可変にするのは諦めて、
改造しやすそうな組み込み式のスイッチング電源を購入しました。
購入したコーセルの24V 2.2A のスイッチング電源です。
半固定抵抗が付いていて、それを調節すると20V~28Vまで変更できました。
出力電圧を 15V~28V の可変式にしたかったので、半固定抵抗の値と、
出力電圧に関係している抵抗の値を変更することで 15V~28V の可変式にしました。
特性を測定してみました。
定格出力は2.2A ですが2.9A まで取り出せています。
出力電圧の変化は0~2.9Aまでは10mV以下で非常に優秀です。
定格出力の2.2Aを越えての連続使用は無理と思いますが、
製作したルーターは通常で0.5A以下、ロック時が3Aなので、
ロックぎりぎりの一瞬は 3A になりそうですが、一瞬なので問題なさそうです。
なお、28Vで使用した場合、ロック時には80Wとなりモータが焼損する
可能性があるため、ロック検知回路をつけようと思っています。