旭川市の「慶友会吉田病院」=9日午前
新型コロナウイルス感染拡大で医療体制が逼迫する北海道旭川市で9日、道知事の要請で災害派遣された陸上自衛隊の看護師「看護官」らが、クラスター(感染者集団)が発生した病院と障害者施設で本格的な支援を始めた。陸自などによると、検温や血圧測定といった活動内容を確認後、看護に当たった。
一方、道は旭川市での不要不急の外出や他地域との往来自粛を求める方向で調整。鈴木直道知事は9日の道議会特別委員会で、11日までとしていた札幌市の外出・往来自粛と、市内の接待を伴う飲食店への休業要請もさらに2週間延ばす方針を表明した。10日の対策本部会議で決定する見通し。
9日朝の旭川市では雪が舞う中、迷彩服姿の看護官らが大規模なクラスターが出た「慶友会吉田病院」に次々と入った。障害者施設「北海道療育園」へも派遣された。
岸信夫防衛相は8日に看護官ら10人を同市に派遣すると表明。吉田病院と北海道療育園で、看護官1人と准看護師資格を持つ自衛隊員4人の計5人が1チームで、それぞれ診療補助や入院患者の看護などに当たる。派遣期間は2週間以内。
市内では9日時点で、病院として国内最大のクラスターとなった旭川厚生病院(499床)で253人、吉田病院(263床)では197人が感染。北海道療育園でも60人が陽性となった。鈴木知事が8日、自衛隊法に定められた「災害派遣」を要請し、陸上自衛隊北部方面総監部が派遣命令を出していた。市は旭川厚生病院への派遣も検討したが、7日に病院側に意思を確認すると「吉田病院などと比べ、まだ看護師に余裕がある」と辞退したという。
札幌市も感染者急増を受け、災害派遣について道などと一時協議したが、状況に改善の兆しがあり要請を見送った。
(共同通信社)