コロナ禍で暮らしや人生を大きく見つめなおすことになった2020年。そんな年だからこそ、クローゼットを賢く楽しく改革し、あなた自身を輝かせよう!というコンセプトで、クローゼット改革術をお伝えしました。40代女性に絶大な支持を得るカリスマスタイリスト・大草直子さんや、AKB48をはじめ芸能人を衣装で支えるデザイナー・茅野しのぶさんに、クローゼットに本当に必要なアイテムの見極め方や、仕分けの方法について教えてもらいました。
大草流 クローゼットに残す服の見極め方
スタイリストの大草直子さんが、クローゼットに残す服の見極め方を教えてくださいました。
(1)汚れがないか
襟(ウラも)、袖口(ウラも)、わきの下などに落ちない汚れがついたまま着ていることもあるかもしれませんが、意外と見えています!信頼感のない印象を与えることもあるので、改めて確認してみましょう。
(2)今の体型に合っているか
年齢による体型のわずかな変化とともに、服の「ベストサイズ」は変わっていくもの。今の身体に服のサイズが合っているか、もう一度点検してみましょう。例えば・・・
▼ ボトムスのウエスト
ウエストの後ろ側に縦に指を2本入れて入ればOK.ウエストまわりがぴったりだと、背中やお腹に肉が乗ってしまいきれいに見えないそうです。
▼ ボトムスの丈
最近定番の「テーパードパンツ」(すそに向かって細くなるタイプ)なら、くるぶしが見えるくらいがちょうどいい丈。すそが長すぎると、靴を履いたときにすそがたるんで足が短く見えてしまいます。一方、「ワイドパンツ」であれば、フルレングス(靴を履いたとき、くるぶしから床につくくらいの丈)がよいということです。
▼ シャツ
デザインと素材にもよりますが、バストの周りのボタンがぴんと浮かないサイズ感がちょうどよいそう。
▼ ジャケット
肩のラインと袖の縫い目が垂直になっている「セットイン」という一般的なタイプのジャケットの場合は、肩の端から少し内側に袖の切り替えがあるとかっこいいそう。大草さんによると、実はジャケットは、きちんとしたシーンだけでなく、デニムやTシャツと合わせても気軽に羽織れて、スタイルアップしてみせられるアイテム。身体に合ったサイズのものを見つけて、もっと活用してみるのもよいとのことです。
(3)似合う色味か
年齢とともに肌や髪の質感の変化、首周りのしわや影が出てくることで、トーンが明るい色は似合わなくなってきます。それには逆らわず、似合うトーンの色味のアイテムをクローゼットに残しましょう。また、合わせやすい色の代表格「ベージュ」も、色味の選び方のコツが。
(4)色数が多すぎないか
大草さんによると、クローゼットにある服の色の数をしぼることで、コーディネートがしやすく、使いやすいクローゼットになると言います。「ベースの色」は、コーディネートの土台となる色。黒や深いグレーなど、落ち着いた色がおすすめ。「効かせ色」は、そのときの自分が“なりたい気分”を表す色。黄色やブルーなどの鮮やかな色や、白もよいとのこどです。そして、「つなぐ色」は、「ベースの色」と「効かせ色」をつないでくれる色で、ミッドグレーあたりがよいとのこと。
茅野流 クローゼットの仕分け方:1軍2軍3軍方式
アイドルをはじめとした芸能人を衣装を通してサポートしてきた茅野さんは、「好きな服」を大切にしてほしいと言います。そんな茅野さんがおすすめする整理術が「1軍2軍3軍方式」。
(1)「その服を好きかどうか?」という自分軸と、「よく着るのか、着ないのか?」という事実で仕分けます。ちなみに、3軍「好きではないが、よく着る」服というのは、はやっているだけで買った服や、体型を隠すためだけに買った服、仕事やつきあいで浮かないようにと買った服などのことです。
VTRで登場した女性は、1軍が「無難な服」、2軍が「個性的なデザインの服」、3軍が「仕事のために買った服」に分かれましたが、ライフスタイルによって、どのように分かれるかは人それぞれ。1軍が「派手な服」、2軍が「地味な服」に分かれるパターンや、1軍が「ベーシックな服」、2軍が「トレンドの服」に分かれるパターンもあります。
(2)「コーディネートが作れるか?」という視点で、1軍は10着、2軍は10~15着、3軍は残り、と数をしぼります。1軍の服と複数コーディネートが作れれば、その服は1軍入り。1軍の服でも、コーディネートがあまり作れないものは2軍落ち。コーディネートが作れても、「やせたら着られる」ものは3軍落ち、という要領で、1軍と2軍の数をしぼります。ここで残った3軍は、リサイクルや処分など、手放すことを考えましょう。