岐阜新聞Web

  • 美濃
  • 飛騨
  • 美濃
  • 飛騨


大松節子さん死去 岐阜プラスチック工業取締役



国体を記念して特別に開館した大松美術館で、作品の解説をする大松節子さん=2012年、羽島郡岐南町
国体を記念して特別に開館した大松美術館で、作品の解説をする大松節子さん=2012年、羽島郡岐南町

 岐阜プラスチック工業(岐阜市)取締役で大松美術館館長を務めた大松節子(おおまつ・せつこ)さんが6日午前0時16分、岐阜市で死去していたことが13日、分かった。95歳だった。岐阜市出身。通夜・葬儀は近親者のみで執り行った。喪主は同社会長の長男利幸(としゆき)氏。

 大松さんは夫の故幸栄氏とともに、戦後復興期の1953年に同社を創業、事業を支えた。芸術への造詣が深く、大松美術館を羽島郡岐南町に91年設立し、館長を務めた。夫妻でコレクションした横山大観、川合玉堂、前田青邨、上村松園らの日本画、安土桃山時代から現代までの茶道具の名品を、2009年の閉館まで一般公開し、県の美術・文化発展に貢献した。

 茶道裏千家淡交会岐阜支部の顧問を務めるなど、茶道の振興にも尽力した。

 1995年岐阜新聞大賞産業賞、2003年県芸術文化顕彰、07年地域文化功労者文部科学大臣表彰、09年裏千家茶道文化賞、17年紺綬褒章を受けた。

カテゴリ: 社会 訃報