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ダサバイ

 
 
果たしてダサバイなのかどうか。
私個人は、この人の言いたいことはよく
解る。
ブスかわいい、というのは女性の場合に
はあると思う。
しかし、四輪車や二輪車の場合、不細工
なのは不細工のままかと思う。
インダストリアル・デザインにおいて、
ホンダのセンスの無さは大昔から有名
だ。
面白いバイクを多く作るのだが、だだ滑り
のクソダサバイクも多いのも事実だ。
古くは1970年代、CB250Tの後継機種と
してホーク
CB250Tを1978年に出したが、
「ヤカン
タンク」と揶揄されて馬鹿に
された。最初からニューカフェレーサー
だった洗練されたCB400フォアを作った
同じホンダとは思えないほどクソださ
だった。エンジンは初のショートスト
ロークの快速エンジンだったが、バイク
自体のシルエットがとてつもなくダサ
かったのだ。若者はまったく見向きも
せず、スズキGSかカワサキKHに行った。
すぐにホンダは大人気だったCB400フォア
のタンクに似た物にバージョン変更した。
そしてついにCBX400で爆発人気を克ち
取った。CBXの登場によりF3ロードレース
のカテゴリーが人気に後押しされて登場
したと言っても過言ではない。CBX400
は今でもかっちょいい。
そして、その同時期、それまでイケメン
路線だったスズキが国内カタナで
くっそ
ダサのハンドルにしてしまい(認可上
やむなしだった)そっぽを向か
れた。
ださハンをセパハンに改造した個人カス
タムは警察権力の狙い撃ち摘発に遭い、
それは歴史的に「刀狩り」と呼ばれた。
センスいいスズキらしからぬ外しだったが、
スズキはガンマ250というスーパーマシン
で衝撃を地球上に与え、汚名を返上した。
しかし、その35年後、復活した新型カタナ
で若い開発者が何
を勘違いしたのかクソ
ダサモデルを復活させた。
そのハンドルは40年前も3年前も「耕運機
ハンドル」と人々に呼ばれた。
ダサいもんはダサい。どんなに御用
記者が提灯持ちで褒めたたえようと、
おためごかしの骨なしインプレ記事
とは関係なく、ダサいもんはダサい。
 
こういう滑り外しは四輪車の世界にはあま
りないように思える。
それと、ヤマハとカワサキにはほぼ見受け
られない。ヤマハのバイクでくそダサバイ
クというのは見たことないし、カワサキの
二輪車に至っては「カッコいい」のしか昔
から無かったように思える。
カワサキは関西産なのに、粋でいなせで
とっぽい男伊達の江戸の威勢のいい
兄さんような反骨心をもったハートの
ずぶとさを感じさせるモデルばかりを
作るメーカーだった。
ゆえに「おとこカワサキ」と呼ばれた
のだが、それは名実ともに実態を伴って
おり、伊達や酔狂でそう人々に呼ばれた
のではない。(伊達眼鏡の伊達と男伊達
の伊達は全くの別物)
慢心せず、常に挑戦者である、という
スピリットこそがカワサキ二輪部門の
社是だった。
だからこそ「おとこカワサキ」だった
のだ。
 
まあ、この人が言うのもよくわかる。
だって、ホンダだもの。
なんてのか、ブルージーンズにサラリー
マンの通勤用革靴を履いたりようなセンス
がホンダだもの。ベレーをキノコ被り
する
ような感覚。それでいて「何か?」
みたい
などんくさい感覚なのよね。
野暮ダサというか何というか。
古い江戸言葉で言うならば「浅黄裏」と
いうやつだ。
工業デザイナーの手が入っていないので
はとさえ思えるのがホンダの二輪車だ。
ホンダの四輪車はカッチョいいのが
多いが、ホンダの
二輪車はトホホが多い。
 
例えばカワサキのバイクはキャプテン・
ハーロックなんだよね、イメージが。
ヤマハはエメラルダスもしくは峰不二子。
スズキは次元大介で、ホンダは男おいどん
なんだよ。サルマタケに囲まれてい
そうな。
 
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