白石昌幸
熊本県と熊本市は9日、新たに16人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の感染者は1143人になった。県はリスクレベル「レベル4(特別警報)」を維持し、東京など感染が流行している県外への旅行・外出を18日まで控えるよう県民に要請した。
感染者の急増を受けて、熊本市の大西一史市長は9日に臨時記者会見を開き、市中心市街地の接待を伴う飲食店の従業員を対象にした無料の「緊急出張PCR検査」を実施すると発表した。申し込みのあった店舗に保健所職員を派遣して従業員から検体を採取する。即日実施で、対象店舗は約600店としている。
市は9月から飲食店従業員対象の無料PCR検査を実施しているが、風評被害の懸念などから検査人数は伸び悩んでいる。市が店舗経営者らから聞き取りをしたところ、検体採取場に行くことに従業員らが拒否感を持っていることが分かったため、出張PCR検査を導入したという。
無症状の従業員が対象。検体は唾液(だえき)で採取するため1店舗当たり20分程度で終了する。申し込み(070・1495・8371)の受付時間は午前8時半~午後8時。結果は検体採取日の翌日夕方には判明し、全員陰性の場合は店舗代表者に連絡。陽性者が出れば本人と店舗代表者に連絡して、保健所が対応する。
先週(1日~7日)の市内の新規感染者数は50人で、そのうち感染源の不明な「リンク無し」は22人と過去最多。市内の病床稼働率も41%と医療機関への負荷も高まっている。大西市長は「間違いなく市中感染が広がっている。大人数・長時間の飲食は控えてほしい」と市民に呼びかけた。
また、同市は中央区の接待を伴う飲食店「Atomic Blue Club.」(アトミック・ブルー・クラブ)で20代の男性従業員2人が感染し、クラスター(感染者集団)発生の恐れがあるとして店名を公表した。市によると利用客全員の特定が難しいと判断したという。市新型コロナウイルス感染症対策課は、1日~3日の店の利用客に対し、県の専用相談窓口(096・300・5909)への相談を呼びかけている。
山鹿市は9日、50代の男性職員が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。消毒などの対応をするため9日午後2時から10日まで、本庁舎のほか併設の市民交流センター、こもれび図書館を全面閉鎖する。(白石昌幸)
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