出庫依頼1659冊の利用者に禁止処分 土岐市図書館
2020年12月11日 05時00分 (12月11日 05時02分更新)
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岐阜県土岐市図書館で閉架書庫から四カ月間に千六百五十九冊分の出庫依頼を繰り返すなどした利用者に対し、市教委が「同館の業務を妨げた」などとして、市図書館運営規則に基づいて無期限の利用禁止処分としていたことが分かった。
市教委などによると、この利用者は昨年八〜十一月の計六十一日間に出庫依頼を繰り返し、ほとんどをその日のうちに返却。一日に八十八冊の出庫依頼をした日もあった。その他にも借りた図書を同館敷地内の屋外の階段に放置したり、飲食ができるスペースに持ち込んだりしたという。
閉架書庫から本を出庫する場合の職員の事務作業は、貸し出しで一冊三分、返却で六〜九分かかる。市教委は、利用者の行為が「著しい迷惑行為に当たる」と判断。警告を二回行った上で、同十一月に無期限の利用禁止処分とした。
利用者は一部の行為を否認し、同十二月に処分を不服として行政不服審査請求。市は処分の正当性について審査してきたが、同館の主張に正当性が認められるとして、請求を棄却する裁決書案を十日の市議会定例会に提出した。
(真子弘之助)
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