南房総市官製談合 建設会社社長「飲食おごった」 工事入札情報の対価か
2020年12月11日 07時14分
南房総市発注の学校改修工事を巡る官製談合事件で、公競売入札妨害容疑で逮捕された建設会社「渡辺建設工業」社長の内藤正弘容疑者(61)が、県警の調べに対し、「職員に飲食をおごった」との趣旨の供述をしていたことが関係者への取材で分かった。
官製談合防止法違反容疑で逮捕された同市教育総務課学校再編整備室副主査の平野孝夫容疑者(45)は、逮捕前の市の聞き取りに対し、「飲食店で時々会っていたが、会計は別々に分けていた」と説明していた。
県警は、内藤容疑者が、平野容疑者の飲食代を支払う対価として学校関連の工事入札情報を得た可能性があるとみて、詳しい経緯を調べている。
市によると、渡辺建設工業は過去五年で、市発注の建設工事約八十件の入札に参加し、三十七件を落札。逮捕容疑の四件を除く落札率は94〜98%で、工事内容は道路の舗装修繕が中心で、同市三芳地区(旧三芳村)の工事が多かった。
逮捕容疑の四件は、いずれも平野容疑者が担当。落札率は99%前後と同社が落札した他の工事よりも高かった。
県警は十日、平野、内藤両容疑者を送検した。
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