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全国に覚醒剤 密売人2人最終送検 岡山県警など 購入者21人逮捕

県警などが押収した覚醒剤や注射器など
県警などが押収した覚醒剤や注射器など
 会員制交流サイト(SNS)で覚醒剤の購入者を募り、全国に売りさばいていたとして、岡山、大阪など4府県警の合同捜査本部は9日、麻薬特例法違反(業としての覚醒剤譲り渡し)の疑いで、いずれも密売人の岡山市北区、無職高山英樹(58)、同市南区、無職岸本学(45)の2容疑者を最終送検した。

 捜査本部によると、2人は2018年8月から今年8月、岡山県外から仕入れた覚醒剤を手渡しや宅配便で送る手口で全国の約160人に密売し、計約3500万円を得ていたという。岡山県警は2人から覚醒剤を購入した県内外の男女21人=25~72歳=を覚醒剤取締法違反などの疑いで逮捕している。

 2人の最終送検容疑は、高山容疑者が今年5月から8月に5回、岸本容疑者が18年12月から今年7月に9回、覚醒剤計約32・6グラムを合わせて81万5千円で密売したほか、県内外で不特定多数に覚醒剤とみられる薬物を売りさばいた疑い。いずれも容疑を認めている。

 県警などは、18年9月に覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕した購入者の取り調べなどから2人を密売グループの中心人物とみて内偵。今年8月に同法違反の疑いで逮捕し、家宅捜索で覚醒剤計80・7グラム(末端価格約500万円相当)や未使用の注射器約800本、計量器などを押収した。

 また岡山地裁は県警の没収保全請求を受け、2人が密売収益を入金していた約20の銀行口座を凍結している。

(2020年12月09日 19時49分 更新)

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