新型コロナウイルスに感染し亡くなった人は4日、45人と、1日あたりとしては過去最多に。

医療体制が逼迫(ひっぱく)する中、ある治療法で患者の症状改善に成功した医療機関がある。

東京都・小池知事「全ての世代の皆さまに対策を徹底いただきますように、強くお願いする」

12月最初の週末を前に、感染防止の徹底をあらためて呼びかけた東京都の小池知事。

4日、東京都の新型コロナウイルスの新規感染者は449人。

4日から不要不急の外出自粛が要請されている大阪は394人。

また、茨城、広島、高知などで過去最多となり、全国での新規感染者は2,440人。

死者は過去最多の45人となった。

そして、3日までの全国の重症者数は、過去最多の505人。
初めて500人を超えた。

病床の使用率も、先週より悪化。

厚生労働省によると、政府の対策分科会がステージ3の指標の1つとする病床使用率25%以上になったのは18都道府県で、1週間前の15都道府県を上回った。

中でも、兵庫県が65%、大阪府が56%、北海道が52%、三重県が50%と、5割を超えている。

深刻さを増す医療の逼迫。

こうした中、一筋の光明となっているのが、「一酸化窒素療法」という治療法。

人工呼吸器が必要な重症患者が、酸素と一緒に一酸化窒素を吸入すると、呼吸状態を改善させることができるという。

東京医科歯科大学医学部付属病院 病院長補佐・植木穣医師「一酸化窒素吸っていただくと、肺の中の血管が広がる。酸素が入りやすくなるので、ECMOのような大きな機械につながなくても済む患者を少しでも増やしたい」

東京医科歯科大学病院では、7月ごろから一酸化窒素を使った治療を始め、いわゆる第2波の際には、多くの人がECMOの使用を回避できたという。

しかし植木医師は、ここ最近の重症患者の増加に、強い危機感を抱いている。

植木医師「(重症者病床は)最大12床と考えていたが、人のやりくりがなかなか難しく、8床に限定して運用している」

その8床の重症者病床も、すでに7床が埋まっているという。

植木医師「もっと10床にしてくださいとか、それをやるためには、ほかの部分を犠牲にしないと人が集められない。病院としてもギリギリで頑張っているという状況」