”キメラを作る能力や、一般的なES用の培地(若干の改変)で、多能性を維持したまま自己増殖する能力”は信じがたい?

ため息さんが思わず口走った、”切り貼りや画像の取り違え程度”は興味深いですね。

論文において、”切り貼りや画像の取り違え”はだめですが、切り貼りは、線を入れれば良いとか、取り違えのミスは、悪意のないミスだから良いとか、判断は難しいですよね。
いづれにしろ、人間のやることにはミスがつきものだから、その評価は流動的です。

しかし、これをしたために、ESねつ造派の学者たちから、小保方氏は、ねつ造犯にされてしまいました。

”切り貼りや画像の取り違え程度”は、学者層の本音の感想でしょうから、ため息さんも”その位は・・”と思っています。

でも、STAP事件での小保方氏によるこれらの研究不正は、”ESねつ造”を意味するかのように、なっているのですよね。

小保方氏によるミスコンダクトによって、STAP論文は取り下げられたとなっていて、この文章を読む日本人は、”小保方ESねつ造によってSTAP論文は取り下げられた” と読んでしまいます。

以前の記事で紹介したように、英語のミスコンダクトは、非行、不品行、違法[不正]行為、職権乱用、不祥事、まずい経営など、幅広い意味があります。故意ではない実験ミスも、ミスコンダクトに含まれるでしょう。

英語版の桂報告書を読むと、そこにもミスコンダクトが出てきますが、これを実験エラーも含めた幅広い意味に解釈すると、随分と全体のニュアンスが変わってきます。

バンカンティ研のライバル研究者一部を除くと、外国の学者たちは、そうした理解で報告書を読むと思います。
日本語の桂報告書は読みにくいし、まわりくどい書き方をしているのですが、そこに真意が隠れています。
だから、変な文章を読んでいくと、いろいろ見えてくるのですよね。

そこは、英語では、どのような表現になっているのでしょうかね?

桂報告書日本語版 には、”研究不正とは認められない” と書かれた部分が多いですよね。
その言い回しがわかりにくのですが、結局、その部分で、小保方氏の問題点は問えないということなんですよ。
つまり、桂報告書は、STAP実験材料からES細胞が証明された原因を見つけようとしているのですが、”ESコンタミの原因は不明のまま”と書かれているのですね。

英語版の方だと、その”ESコンタミの原因は不明のまま” というニュアンスがよくつたわってきます。

学とみ子が指摘した桂報告書30ページの問題部分を英語版で見てみましょう。
ここを日本人が読むと、「小保方氏が混入犯と書いてある!と想像してしまいぎょっとなる文章です。、

>これだけ多くの ES 細胞の混入があると、過失というより誰かが故意に混入した疑いを拭えないが、残念ながら、本調査では十分な証拠をもって不正行為があったという結論を出すまでには至らなかった。これは、本調査委員会の能力と権限の限界でもあると考える。

英語は以下です。
It is difficult to eliminate the suspicion that contamination by ES cells to such a great extent was intentional and not the result of negligence. Unfortunately, however, we were unable to gather sufficient evidence to make a conclusive determination of misconduct with regard to this aspect of the research. We consider this to be due to the limitations of our abilities as well as our authority.

参考までに、日本語でニュアンスを見てみると(訳ではない)、”ES細胞汚染が広範囲に起きたことは、故意であって過失ではないとの疑いを排除することは困難です。”
残念ながら、私たちは研究上の不正行為を決めるに十分な証拠を集めることができませんでした。 これは、私たちの能力と権限の限界と考えています。

と大分、トーンダウンして、ニュアンスが違ってきます。

同じく、桂報告書31ページ
>たまたま小保方氏と共同研究する立場にはなかった大部分の研究者も、もし自分が共同研究をしていたらどうなったかを考えると、身につまされることが多いだろう。

ここの英語版は、以下です。
英語版32ページ

While most researchers were not in a position to collaborate with Obokata, we must all consider what we would have done under similar circumstances. Now, we must ask,how can we minimize the risk of this kind of misconduct occurring again?

(参考 多くの研究者は、小保方と協力する立場ではないが、似たような立場なら私たちはどうするかを考えなければならない。この類の不正の再発リスクをどうしたら減らせるだろうか?)





先ほどの、ため息さんコメントに戻ります。

以下のため息コメント
ですが、さらなる問題発言をしてきました。

>前のコメントにも書いたのですが、当方の「切り貼りや画像の取り違え程度で理研の名前が傷ついてほしくない」というのは当方の意見ではなく、当方が想像した理研執行部の気持ちを書いたものですから、当方が「切り貼りや画像の取り違え」を「大したことでない」と言っているわけではないのですね。


ため息さんが、”切り貼りや画像の取り違え程度” と言ってしまったのは、失言でしょうけど、言ったのはため息さんでなく、理研執行部が言ったというなら、失言程度がさらに深まりそうです。

なにしろ、高潔なる科学者たちは、、”切り貼りや画像の取り違え程度” でも大変なことだ!と言ってきたのですからね。

この”切り貼りや画像の取り違え程度” イベントは、小保方氏は、命とりになったのですよね。
この、”切り貼りや画像と取り違え”問題は、小保方ESねつ造にすり替わっちゃったんですから。
正確には、小保方氏のミスコンダクトは、メチル化実験と増殖実験が加わります。
これも指導者がいたでしょうから、「こうするといいよ」的な現地ルールを取り入れたのでしょうけどね。
その人が裏切ったのでしょうかね?

いづれにしろ、ES派学者たちは、何らかの箇所で小保方氏にねつ造判定をしないとならなかったのです。

小保方氏の悪行でSTAP論文が発表された!との結論に持っていきたいのです。
小保方氏がES混ぜてねつ造したという証拠はどこにも無いのにもかかわらずでも。



以下のようなことを言うと、怒りの体内時計さんでしょう。
きっと、ご立腹になるでしょう。でも、学とみ子は怒らせたくて、体内時計さんの気持ち(紫字)を以下で言っているのではありません。
証拠のないものを思いこんで、メンタルを悪くしないで欲しいのです。

「信じられない!小保方ES混入を否定する人がいるなんで!
だって、混じった細胞はアクロシンGFP入りで、こんな細胞を若山先生がねつ造に使うわけがないでしょう。
ESの種類に無頓着な小保方氏しか、混入させる人はいないじゃないですか?
こんなに明らかに、犯人がわかりきったことを否定する人って、何なんでしょう?
物事をきちんと考えることが全くできない人ではないでしょうか?

小保方氏は実験ノートも出さないし、それも何よりの証拠でしょう?
科学者としてやるべきことをせず、グラビアに登場するなんて・・・。
小保方氏がきちんと実験をしていたなら、実験ノートを出せるはずでしょう。
実験をやってないから、出せないのですよ。
実験ノートの未提出が何よりの証拠じゃないですか?
どうして、こんなに明らかなことがいくつもあるのに、小保方ESねつ造を否定する人がいるのでしょうか?


さて、理研執行部は、”切り貼りや画像の取り違え程度”にどのような認識だったのでしょうか?
しかし、ここには、もっと大事な問題があります。

その大事な問題とは、理研上層部は、小保方パートを学術的に信じられるものとみなしていたということです。
酸浴後にSTAP細胞が初期化蛋白を合成するという現象は、科学者たちは目で見たし、理論的にも十分論拠があるのです。

しかし、理研執行部は、”キメラを作る能力や、一般的なES用の培地(若干の改変)で、多能性を維持したまま自己増殖する能力”
は疑問視していたでしょう。

分化した細胞が、短時間でES様の核構造に変化はしませんから、酸浴後細胞の動態は信じがたいのです。
多能性を維持し自己増殖できる細胞にするための作業が必要です。
転写蛋白等がからみつく核の状態がES並みに開放されるためには、継続的な細胞改変作業が必要なのでしょうから。



最後に、話がはずれますが、桂報告書には、気になる記載があります。
30ページ下から9行目

STAP 幹細胞が急に効率良くできるようになった時に、若山氏は、それまで STAP 細胞塊をバラバラにしていたのを、引きちぎって注入するように変更したためと説明した。

下線の部分は、STAP細胞ではないのかな?
もし、ここが幹細胞であるなら、幹細胞の作り方のヒントなんですかね?
急にできるようになったというなら、ますますESコンタミっぽいけど・・・。
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