AKB48グループ歌唱力NO.1決定戦・優勝の池田裕楽 ASH出身の潜在力

しらべぇ / 2020年12月6日 5時30分

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(7713Photography/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

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12月1日に行われた『第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦』(TBSチャンネル1)で、STU48・2期研究生の池田裕楽が優勝した。研究生でありながら優勝する実力の秘密とは何だろうか。


■古畑奈和と野島樺乃

当企画は、年に一度行われるAKB48グループの歌の上手さを競う大会である。第3位にAKB48/STU48の岡田奈々、第2位にSKE48の野島樺乃、優勝に池田裕楽の結果。

期待の高かったSKE48・古畑奈和の満を持しての初参戦もあった。惜しくも3位までには入らなかったが、1曲目には美波の『カワキヲアメク』、勝ち残り進出した2曲目にはBank Band with Salyuの『to U』を披露し、憑依型の歌唱で大いに盛り上げた。

第1回優勝者の野島は今回は2位となったが、古畑とともに進んだ2曲目では竹内まりやの『いのちの歌』を歌唱し、これまでの中でも最高の出来といえる美しい歌声で会場を魅了した。


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■池田裕楽のずば抜けた歌唱力

AKBGの歌唱力大会はイメージと裏腹にレベルは高い。その中でも池田の歌唱力は圧倒的なものであっただろう。2曲目で歌ったのは久保田早紀の『異邦人』であった。池田の歌唱力はズバ抜けた歌唱の安定感や重厚感、そしてリズム感や伸びる透き通った声などが特徴的。

アイドル界の「歌うま」といえば、BiSHのアイナ・ジ・エンドやBABYMETALのSU-METALが有名だが、それでも足りず、山口百恵やさらには美空ひばり、桑田佳祐の名前を比較対象として挙げてもいい程の実力を池田は備えているだろう。

■ASH出身の実力

今回たまたま池田の歌が上手かっただけかといえば、必ずしもそうとは言えないようだ。それは池田が、アクターズスクール広島(ASH)出身ゆえ。

当企画においてもじつは、STUのメンバーが多く参加し、高い評価を受けているのだ。また、じつは決勝大会に進出したもう1人のSTUメンバーがいた。


■ASHと清水紗良

池田と同じSTU・2期研究生の清水紗良は、予選で華原朋美の『I’m proud』を歌唱し、決勝に進んでいる。清水は楽しく美しく伸びやかな歌声を披露し、決勝大会でも期待されたが体調不良にて活動休止となってしまった。

ASH出身のSTUメンバーは増えており、同様に清水も当初より高い期待が寄せられていたのだ。

■Perfumeなど様々な成果も

ASHはPerfumeを代表として、先のSU-METALこと中元すず香や、元モーニング娘。でエースだった鞘師里保、『アナと雪の女王2』の『イントゥ・ジ・アンノウン』を歌った中元みずきなど、アイドルやアーティストとして存在感ある人材を輩出してきている。

とはいえ、歌やダンスが上手いことが芸能界での活躍に結びつくかと言えば、そう簡単なことでもない。しかしながらここに来てASHは、池田裕楽という新たな才能をAKBグループに誕生させた。

本大会では、優勝者にソロ楽曲、今年度はそれに加え、ファイナリスト8人と審査員特別賞の1人で結成されるグループ楽曲が提供されることとなった。


■ASHの可能性

グループユニットはやはりソロよりは売れる可能性があり、新たな特典は彼女らへの期待の表れと見ることもできる。今後も続くとするならば、毎年メンバーが精査され入れ替わる新グループユニットとなるだろう。

今回入らないメンバーには清水だけでなく、毎年決勝大会に進出しているAKB48の横山結衣など期待の高いメンバーがいる。

ASHと秋元康氏との融合がどのような可能性をもたらすのか、またASHが輩出するメンバーが他にも芸能界でどのような可能性を生み出すのか、その期待は今回一層高まったと言えるだろう。


(文/メディア評論家・宮室 信洋

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