うちのサーバはもう死んでいる!? ギリギリのIT運用管理がもたらす“致命的な事態”とは

» 2015年09月01日 10時00分 公開
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photo “ひとり情シス”の悩みは深い(写真はイメージです)

 企業がビジネスを行う上ではさまざまなITシステムが欠かせない。だが、その運用体制は各社によってピンキリだ。運用しているシステムはたくさんあるのにIT担当者はたった1人しかいない……そんな状況に身に覚えのある読者も多いのではないだろうか。

 しかし今、そうした状況が大きなピンチを生みつつある。システム導入からの時間経過などに伴い、従来なら“ギリギリなんとかなっていた”IT運用管理にほころびが出始めるケースが続出しているというのだ。その代表的なケースのうちいくつかを、多くの企業のITコンサルティングを手掛けるクララオンラインの石川貴士さんに聞いた。

ケースその1:うちの会社のサーバはもう死んでいる……?

 まず多いのが、OSの保守期限が切れたサーバをそのまま運用し続けてしまっているケースだ。古いOS向けに作られた“自社独自の業務アプリケーション”を使い続けるために、OS保守期限切れ/間近のサーバをごまかしながら使っているパターンは「よくある」という。

 「Windows Serverなどは保守期限が迫ると大きくアナウンスされるので、IT担当者が事前に対処できることも多いです。しかし、CentOSやSolarisなどを使っている企業の場合、そもそも保守期限切れが迫っていることにすら気付かないケースがしばしばあるのです」と石川さんは話す。

 当然ながら、保守期限が切れたOSにはセキュリティパッチなどの修正プログラムが配布されず、予期しないサイバー攻撃などを受けるリスクが高まってしまう。また、ベンダーから各種技術サポートも提供されなくなるため、システムトラブル時などに迅速に対処することも難しくなる。そんな大きなリスクを抱えつつ、自社の危険な状況に気付いてすらいない企業も多いようだ。

ケースその2:増え続けるファイルサーバに四苦八苦

 多くの企業で情報共有基盤として使われているファイルサーバ。最初は小規模に導入したものの、部門ごとに増設してきた結果「管理に大変な手間がかかるようになってしまった」――というケースも増えつつあるという。

 「企業が扱うファイルサイズが年々大きくなっている今、企業内だけで業務データを管理するのは簡単なことではありません」と石川さんは指摘する。

 社内のファイルサーバで扱ってきたデータの一部をクラウドや外部データセンターにオフロードするだけでも管理負担を軽減できそうだが、そのためにはシステム設計だけでなく、データ管理のポリシー見直しなどさまざまな検討が必要となる。現状のファイルサーバ管理業務が大変なあまり、システムの改善になかなか着手できていない企業も多いとのことだ。

ケースその3:経営者が「クラウド使え」と心変わり でも……?

 もう1つの代表的なパターンは、経営層からのトップダウンでクラウドを活用することになったものの、IT運用担当者に経験が乏しくどうすればいいか分からない――といったケースだ。

 石川さんによれば、この問題の背景には「ここ数年で経営層の意識が変化したこと」が挙げられるという。「数年前なら業務システムをクラウド化することなど考えられないという企業が大多数でしたが、ここ1~2年で経営層の意識も大きく変わりました。今では、サーバなどの固定資産を持ちたくないために『やっぱりうちでもクラウドを使おう』という話がよく聞かれるようになりました

 しかし、一概にクラウドと言ってもさまざまだ。Amazon Web Services(AWS)のようなパブリッククラウドもあれば、自社でクラウド環境を構築するプライベートクラウド、それらを組み合わせたハイブリッドクラウド――などと複数の選択肢がある。その中から自社の要件に対して最適なサービスや構成を選ぶのは容易なことではない。

 「『クラウドでコストを削減したい』と考えるお客様もいますが、一般論として、導入後に拡張する予定もなく5年同じシステムを使い続けるならクラウドよりも自社サーバ(オンプレミス)のほうが安いことが多いです。また、いざクラウドを導入したとしても、運用開始後に社内から『システムのパフォーマンスが落ちた』といった苦情が寄せられるケースも少なくないようです」と石川さんは言う。

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増え続ける「IT運用管理の課題」 社内だけで抱え込まず、専門企業に相談を

 これらの課題はいずれも、必要に迫られて導入・拡張してきたITシステムに対し、担当者の運用の手が回らなくなっていることが原因と言えるだろう。石川さんによれば、ここで紹介した3つの代表的なパターンのほかにも「メンテナンスに時間がかかりすぎるサーバがある」「退職などでIT担当者がころころ代わり、現状のシステムすら十分に管理できていない」など課題は枚挙にいとまがないそうだ。

 複雑化したシステムの運用管理で手がいっぱいになってしまい、それを打開するためのシステム改修に着手する余裕もない――そんな悪循環に陥っている企業にお勧めなのが、自社だけで問題を抱え込まず「専門企業に相談すること」だ。

photo クララオンラインの石川貴士さん(グローバルソリューション事業部 ソリューションビジネスグループ)

 「当社にも、ここ数年で『自社のIT環境をどうにかしたい』という相談が多く寄せられるようになりました」と石川さんは話す。もともとサーバホスティング事業者として1997年に創業したクララオンラインだが、今ではホスティング事業にとどまらず、総合的なITコンサルティングを求めるお客様が急増しているという。「2010年にたった2人で立ち上げたソリューション事業部は、今では40人ほどに増えました」と、同社でソリューション事業を統括している洪種敏さんは言う。

 石川さんによれば、クララオンラインならではの強みは「製品を売ることを目的にしていないこと」だ。「ITベンダーや特定の商品をかついでいるシステムインテグレーターと違い、われわれは“モノを売って利益を得よう”と考えていません。そのため、お客様にとって最も安く効率的なシステムを提案できるのです」と石川さんは自信をみせる。

 例えば、OSの保守期限が切れたサーバがある場合も、必ずしも即座に最新サーバへの買い替えを勧めるわけではないという。「OSの上で動いているミドルウェアやアプリケーションをどうするかなど、根本的な解決をしようとするとどうしてもコストが高くなってしまいます。そのため当社では、まずOSのバージョンアップやWAF(Webアプリケーションファイアウォール)の設置など、お客様の予算感に合わせて“できる部分から最適化する”といったご提案をしています」

photophoto クララオンラインが提案するシステム改善策の一例

 同社のこうした姿勢は、自社のサーバホスティング事業を含めても徹底している。「当社のホスティングサービスがお客様にとって最適であればそれをお勧めしますが、場合によってはAWSやさくらインターネットのクラウドサービスなど、お客様の課題や状況に応じて他社サービスをお勧めするケースも少なくありません」と石川さんは話す。

 しかし、そんなビジネスモデルでどのように利益を得ているのか疑問に思う読者もいるだろう。その秘密は「保守サービス」にある。クララオンラインのコンサルティングを受けた顧客企業は「365日・24時間のシステム監視・運用サービス」をオプションで追加でき、これが高い評価を獲得しているという。

 「突然の障害対応や深夜のハードウェア故障対応といった業務を当社が代行することで、クライアント企業のIT担当者様は“本来注力すべきだった本業”に集中できます。また、当社のコンサルティングを通じて複数ベンダーの製品でシステムを構築した場合などは、万一のトラブル時にも当社がハブとなって一括対応できる点も評価をいただいています」(石川さん)

 同社のコンサルティングサービスは2010年の提供開始時から評判を呼び、今では国内で数百社もの企業に導入されているという。冒頭に記したような「IT担当者の管理が限界になっている」ケースのほか、ECサイトやWebサービスなどを手掛ける事業者などが「本業に集中するため」に同社のコンサルティングと運用保守サービスを利用することも多いという。

 「あるお客様から『サーバを1つ増設したい』とご相談いただいて実際に話をうかがってみたところ、使用中のサーバOSの保守期限切れなどさまざまな課題が見つかったこともあります」と石川さん。自社のIT環境が抱えている課題に気付いている企業もそうでない企業も、専門企業の視点からいま一度システム環境を見直してみてはいかがだろうか。

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提供:株式会社クララオンライン
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2015年9月30日

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