大月書店闘争終結の報告とお礼
2020年7月に組合員である久藤学さんが自宅で亡くなりました。私たちが知ったのはごく最近であり衝撃を受けております。彼は3.11の原発震災以降の反原発デモや九電前テントの活動に積極的に取り組んでおり、そうした付き合いから2012年の12月に組合へ加入をしました。
大月書店から「ウォール街を占拠せよ−−はじまりの物語」という本を翻訳して出版し、2冊目の翻訳は「Twitterやブログ等で首都圏反原発連合の批判をやめない限りさせない」として通知を受け、不当な申し出には従えないと大月書店と争うことになりました。
団交拒否で労働委員会に申し立てをして棄却され行政訴訟と闘う場を変えつつ、その一方で全争交や東京にいる仲間と共闘して大月書店本社へ現場行動を行ったりしました。行政訴訟は控訴審まで争いましたが残念ながら棄却されています。彼の法的な争いでは「労働者であるかどうか」が争点になっていましたが、民族差別問題が絡んでおり、単なる労働問題ではないという信念が原点でした。
そしてその受けた差別問題を中心に様々な社会問題提起をSNSで表現していたようです。彼の投稿のRT数やフォロアーの数の多さから、かなりの人に影響を与えていたことを踏まえると新しい社会運動のスタイルかもしれません。 又長年の精神疾患との闘いもあり、まさに少しづつ闘争を前進させてきました。根底には自分のルーツに対して大月書店が向き合わなかった、民族差別をしたことに対する怒りであったと感じています。まさに自分の尊厳をかけ闘っている人でした。それは最後まで変わらずここ最近においては大月書店を相手に民事で争い反訴をされながら2件の係争を抱えていました。
このような形で闘争終結を迎えるのは非常に残念で本人も無念を感じていると思います。応援され支援して頂いた皆さんにこのような形でのお知らせは辛いものがありますが、彼が残してくれた粘り強く闘う姿は忘れないでしょう。皆さん、本当に大月書店闘争を温かく見守っていただきありがとうございました。そして久藤さん今までお疲れ様でした。
2020年8月17日
福岡地区合同労組 代表執行委員 山口玲子
2020年5月13日天神コア前「激おこアクション」にて。(一番右)
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