節約
ネット銀行の賢い使い方【応用編】

クレカや証券口座の連携でお得! ネット銀行の「優遇制度」を使いこなそう

主にインターネット上でサービスを行う「ネット銀行」。使い勝手がよく、大手銀行に比べてATM手数料や振込手数料などがおトクな場合が多いのも特徴です。本記事では、「楽天銀行」「ソニー銀行」「イオン銀行」「ジャパンネット銀行」「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「新生銀行」の7つのネット銀行を対象に、お得な使い方を解説します。
(本記事に掲載している情報は2020年7月20日時点のものです。記事内の価格表記は原則として税込で、金利はすべて税引き前の数字になります)

「楽天銀行」「ソニー銀行」「イオン銀行」「ジャパンネット銀行」「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「新生銀行」の7つのネット銀行をおトクに使う方法をご紹介!

本記事は【基礎編】【応用編】の2本立てです。すでに公開している【基礎編】では、各ネット銀行を申し込み時の状態で使った際のATMと振り込みの手数料を比較しています(下記リンク先参照)。今回の【応用編】は「手数料無料の回数が増える」や「普通預金の金利が上がる」など、ネット銀行をさらにおトクに使う方法がテーマです(各ネット銀行の紹介部分の冒頭に、申し込み時の状態で使った際のATMと振り込みの手数料を再掲しています)。

▼【基礎編】はこちら
けっこう違う! ネット銀行7社の手数料を比較 ATMや振り込みがお得なのは…?
https://kakakumag.com/money/?id=15665

▼ネット銀行ではなく「4大銀行」の手数料や優遇制度について知りたい方はこちら
「時間外もコンビニATM手数料が無料」など銀行から優遇を受ける諸条件とは?
https://kakakumag.com/money/?id=13488

1. 楽天銀行:取引に応じて楽天スーパーポイントが貯まる

楽天銀行の申し込み時の各種手数料

楽天銀行の申し込み時の状態(=「新生ステップアッププログラム」の「ベーシック」)での各種手数料

優遇制度「ハッピープログラム」で手数料がおトクに

楽天銀行には「ハッピープログラム」というユーザー向けの優遇制度があり、ATMや振り込みにかかる手数料をひと月に数回無料にすることができます(下記一覧表参照)。特典を受けるにはあらかじめ楽天会員の情報と楽天銀行の口座情報を連携させたうえで、ハッピープログラムにエントリーする必要があります。ハッピープログラムの優遇内容は会員ステージで異なり、会員ステージは「毎月25日終了時点の預かり資産残高」、または「前月26日~当月25日の対象商品・サービスの取引件数」で決定。条件をクリアしている高いほうのステージの優遇を翌月の1日から受けることができます。

楽天銀行「ハッピープログラム」の優遇内容と判定条件 ※楽天銀行公式サイトより

楽天銀行「ハッピープログラム」の優遇内容と判定条件 ※楽天銀行公式サイトより

楽天銀行ハッピープログラムの判定対象となる商品・サービス例
-カッコ内は、取引で獲得できる楽天スーパーポイント数(後述)


・他行からの振り込み(1ポイント)
・他行宛の振り込み(1ポイント)
・ATMでの入出金(1ポイント)
・給与、賞与、年金の受け取り(1ポイント) 
・楽天カードの口座振替(3ポイント)
など


※ハッピープログラムのステージによって獲得できる楽天スーパーポイントが1~3倍に変動。たとえばステージが「プレミアム」の場合、「他行からの振り込み」は2ポイント獲得となる。
・「給与、賞与、年金の受け取り」に関しては、ハッピープログラムのステージと関係なく、「他行宛振込手数料が月3回無料」の特典が付く。

楽天スーパーポイントも貯まる!

楽天銀行のもうひとつの特徴が、対象の取引で楽天スーパーポイントが貯まることです。対象となるのは「振り込みをする(受ける)」、「楽天カードの振替口座として使う」、「給与振り込み口座として使う」、「公共料金を支払う」などで、前出のハッピープログラムの判定条件とも重なります。また、ハッピープログラムのステージによって、ポイント還元率が1~3倍に変化します。

さらに、そのほかの楽天関連のサービスとの連携でおトクになる仕組みもあります。たとえば、楽天証券の口座と楽天銀行を連携させる「マネーブリッジ」という制度を利用すると、楽天銀行の普通預金の金利が5倍になります(通常0.02%→0.10%)。

また、楽天カードの引き落とし口座に楽天銀行を指定すると、楽天市場での買い物で得られる楽天スーパーポイントの還元率が1%上乗せになるほか(楽天カードでの決済が条件)、楽天銀行の普通預金の金利が2倍になります(通常0.02%→0.04%。ただし、楽天証券との口座連携を併用している場合は、楽天証券分の優遇金利のみ適用されます)。

楽天銀行をおトクに使う方法のまとめ

●優遇制度「ハッピープログラム」でATMと振り込みの「無料利用回数」が増える。
●楽天銀行の取引で楽天スーパーポイントが貯まる。
●楽天証券、楽天カードとあわせて使うと、普通預金金利や楽天市場での買い物がおトクに。

2. ソニー銀行:使い勝手のよさが魅力。優遇制度はやや厳しめ

ソニー銀行の申し込み時の各種手数料

ソニー銀行の申し込み時の状態(=優遇制度「Club S」の「ステージなし」)での各種手数料

ソニー銀行の優遇制度「Club S」

ソニー銀行にも利用条件に応じてステージ分けされる「Club S」(クラブエス)という優遇制度があり、ステージによって各種手数料が無料になる回数が決まります。ソニー銀行のキャッシュカードには、大きく分けて「通常のキャッシュカード」と「Sony Bank WALLET付きのキャッシュカード」の2つがありますが(「Sony Bank WALLET」は、ソニー銀行のVisaデビットカード)。このうち、「他行宛ての振込手数料」、Sony Bank WALLET付きのキャッシュカードのほうが無料になる回数が多く設定されています。

ソニー銀行「Club S」の優遇内容。 ※画像はソニー銀行公式サイトより

ソニー銀行「Club S」の優遇内容。 ※画像はソニー銀行公式サイトより

ソニー銀行は、「ステージなし」の状態でも、「振込手数料月1回無料」(Sony Bank WALLET付きなら月2回)、「ATM手数料月4回無料」と、無料で使える範囲が広く設定されています。そのいっぽう、Club Sでステージを上げる条件はやや厳しく設定されています。たとえば、もっとも獲得条件が低い「シルバー」でも、「月末残高300万円以上」、「外貨預金の積み立て購入毎月3万円以上」、「投資信託の積み立てプラン毎月3万円以上」のいずれかを達成する必要があります。なお、判定は毎月末日に行われ、翌々月の1か月間、ステージごとの特典が受けられます。

ソニー銀行「Club S」のステージ獲得条件(抜粋)


シルバーステージの条件(下記のいずれか)
・月末の総残高(円預金、外貨預金など) 合計300万円以上
・外貨預金の積立購入 月3万円以上
・投資信託の積立 月3万円以上


ゴールド/プラチナステージの条件(下記の合計額で判定)
下記3つの合計額が500万円以上1,000万円未満 → ゴールド
下記3つの合計額が1,000万円以上 → プラチナ
・月末の外貨預金残高(円換算額)
・月末の投資信託残高(約定日基準)
・20日時点の「WealthNavi for ソニー銀行」の資産評価額(円換算額)


さらに、下記の2つの条件の1つを満たすと1ランクアップ。両方満たすと2ランクアップ
・住宅ローン残高がある場合(最長5年間ランクアップ)
・FXの月間取引枚数1,000枚以上(最低売買単位1万通貨=1枚)

ソニー銀行をおトクに使う方法のまとめ

●デビットカード「Sony Bank WALLET」付きのキャッシュカードにすると、無料の振込回数が増え、利用額に応じたキャッシュバックもある。
●無料で使える範囲が広いいっぽう、優遇制度「Club S」のステージアップの条件は厳しめ。

3. イオン銀行:優遇制度は「ポイント加算制」

イオン銀行の申し込み時の各種手数料

イオン銀行の申し込み時の状態での各種手数料

優遇制度「イオン銀行Myステージ」で手数料、普通預金金利がおトクに

イオン銀行の優遇制度「イオン銀行Myステージ」は、取引に応じてイオン銀行スコア(点数)が貯まり、貯まったスコアによってステージが決定する仕組みです。ステージによって「他行ATM入出金手数料無料」(1~5回)、「他行宛振込手数料無料」(0~5回)、「普通預金の金利アップ」(通常の普通預金金利0.001%の10~100倍)の特典があります。

イオン銀行「イオン銀行Myステージ」の特典内容。※画像はイオン銀行公式サイトより

イオン銀行「イオン銀行Myステージ」の特典内容。※画像はイオン銀行公式サイトより

クレカやWAONでイオン銀行スコアがアップ

イオン銀行スコアの配点は、取引内容によって異なります。たとえば、比較的一般的な取引として「給与や年金の受取り」で30点、「インターネットバンキングの登録」で30点が加算されます。

また、クレジットカードもスコアアップに役立ちます。イオンの公式クレジットカード「イオンカードセレクト」の契約で10点、また「イオンカードセレクトを直近1年間で100万円以上利用」など所定の条件を満たした人に発行される「イオンゴールドカードセレクト」を契約すると30点加算されます(イオンカードセレクト分のポイントと合算して計40点)。いずれも、契約中は継続してスコアが加算されます。さらに、イオンカードセレクト、イオンゴールドカードセレクトの利用金額に応じて10~100点貯まるほか、イオン系の電子マネー「WAON」を使って買い物をすると、WAONの利用金額に応じて月10~100点が貯まります。

イオン銀行スコアの配点例
ー括弧内は貯まるスコア数


・給与や年金の受取り(30点)
・イオンカードセレクトの契約(10点)※契約中は継続加算
・イオンゴールドカードセレクトの契約(40点)※イオンカードセレクト分のポイントを含む。契約中は継続加算
・イオンカードの口座振替(10~100点)
※利用代金によって点数が変動。「1~2万円未満 10点」、「2~4万円未満 20点」で、以降、2万円ごとに20点アップ。最高は18万円以上で100点。
・WAONの利用(10~100点)
※利用金額によって点数が変動。「1~1万円未満 10点」、「1~2万円未満 20点」で、以降、1万円ごとに10点アップ。最高は9万円以上で100点

仮に、「給与や年金の受取り」(30点)、「インターネットバンキングの登録」(30点)、「イオンカードセレクトの契約」(10点)の状態で、「イオンカードセレクトで月4万円以上決済する」(30点)と、合計100点となり「ゴールドステージ」に届く計算です。

なお、イオン銀行Myステージの判定は、利用月の翌月に行われ、特典が適用されるのは利用月の翌々月の1か月間になります(7月の利用に応じて8月に判定。9月から特典が適用)。

イオン銀行をおトクに使う方法のまとめ

●優遇制度「イオン銀行Myステージ」で手数料、普通預金金利がおトクになる。
●WAON付きのイオンカードがあるとイオン銀行スコアが貯まりやすい。

4. ジャパンネット銀行:「現金交換ポイントサービス」や「Tポイント現金化」が特徴

ジャパンネット銀行の申し込み時の各種手数料

ジャパンネット銀行の各種手数料

現金交換ポイントサービス「JNBスタープログラム」

ジャパンネット銀行には、ほかのネット銀行のような優遇制度はありませんが、それを補う存在として「JNBスタープログラム」というポイントサービスがあります。ジャパンネット銀行のキャッシュカードに付帯しているVisaデビットの利用やキャンペーンの申し込みなどによって「JNBスター」と呼ばれるポイントが付与され、1JNBスター=1円として交換できる仕組みです。

ジャパンネット銀行のキャッシュカード付帯のVisaデビットの利用の場合、500円の利用につき1JNBスターが付与されます(還元率は0.2%)。ただし、「Visaデビット付きキャッシュカード(Tカード)」(新規発行停止中)の場合は、JNBスターではなくTポイントで付与されます。

JNBスターの交換は公式アプリ、または公式サイト上で行えます。アプリの場合は「交換」、サイトの場合は「交換申込」から手続きができます。なお、JNBスターの有効期限は獲得月の翌月から1年間です。有効期限を過ぎると現金に交換できなくなるのでご注意ください。

Tポイントを現金化できる

ジャパンネット銀行のもうひとつの特徴が、「Tポイントを現金に交換できるサービス」です。交換レートは100Tポイント=85円で、交換単位は1,000ポイント以上100ポイント単位となっています。

交換するには、「Yahoo!ウォレット」の受取口座にジャパンネット銀行を登録しておくことが条件となります。また、交換できるのはYahoo! Japan上で貯まっているTポイントになります。Yahoo! Japan以外の提携先で、Tカードなどで貯まっているTポイントは、Yahoo! Japan上の「Tポイント利用手続き」を行うことでYahoo! Japan上で合算されます。ただし期間固定ポイントは交換対象外です。手続き後、約2週間程度で登録したジャパンネット銀行の口座に現金が振り込まれます。

ジャパンネット銀行をおトクに使う方法のまとめ

●優遇制度はないものの、キャッシュカード付帯のVisaデビットにポイント還元制度がある。
●Tポイントを現金化できる。現時点でこの機能がある唯一のネット銀行。

5. 住信SBIネット銀行:クレカや証券会社との連携でおトクに

住信SBI銀行の申し込み時の各種手数料

住信SBI銀行のの申し込み時の状態(=優遇制度「スマートプログラム」の「ランク1」)での各種手数料

優遇制度「スマートプログラム」。新規入会者はステージ2が半年間適用

住信SBIネット銀行の優遇制度「スマートプログラム」は、利用状況によってランク1~4に分かれ、ランクに応じてATMや他行宛振込手数料の無料回数が設定されています。ランクは、前々月の利用状況から自動的に判定される仕組みです。ランクごとの手数料の無料回数は以下のとおりです。

住信SBIネット銀行「スマートプログラム」の特典内容。※画像は住信SBIネット銀行公式サイトより

住信SBIネット銀行「スマートプログラム」の特典内容。※画像は住信SBIネット銀行公式サイトより

「スマートプログラム」の判定基準は下記のとおりです。入会時は「ランク1」なので、まず目指すのは「ランク2」から。30歳未満であれば無条件で適用され、30歳以上でも月末に30万円以上の預金があれば適用されます。また、新たに口座開設した場合は無条件で「ランク2」が6か月間キープされます(その間にランク3以上の条件を満たせばランクアップが適用)。

住信SBIネット銀行「スマートプログラム」の判定条件


■ランク2

下記の1~3のどれかひとつに該当。あるいは、4~14のどれか2つに該当。また、新たに口座を開設した人は自動的に6か月間ランク2が適用され、その間の利用状況に応じてランク3~4が適用。


1. 総預金の月末残高が30万円以上
2. ロボアドバイザー資産運用残高の合計が月末時点で10万円以上
3. 30歳未満


4. 外貨預金(普通・定期)の月末残高あり
5. 仕組預金の月末残高あり
6. SBIハイブリッド預金(SBI証券との連携口座 後述)の月末残高あり
7. 月末時点で純金積立の契約あり
8. 給与、賞与または年金の月内の入金あり
9. 目的ローンまたは不動産担保ローンの月末残高あり
10. カードローンの月末残高あり(50万円以上の場合は2つにカウント)
11. スポーツくじ購入または公営競技入金の月内合計が2万円以上
12. 「ミライノ デビット」の月末時点の確定金額が合計1万円以上(3万円以上の場合は2つにカウント)
13. クレジットカード「ミライノ カード(JCB)一般」の引落口座を住信SBI銀行に指定。かつ、かつ当月確定(翌月引落)金額が1万円以上(5万円以上の場合は2つにカウント)
14. 住信SBI銀行の口座からプリペイドカード「JAL Global WALLET」への円貨チャージの月内合計金額が1万円以上(3万円以上の場合は2つにカウント)

■ランク3
下記の1~3のどれかひとつに該当。あるいは、「ランク2」の4~14のうちどれか3つに該当。


1. 総預金の月末残高が300万円以上
2. ロボアドバイザー資産運用残高の合計が月末時点で100万円以上
3. 住宅ローンを利用

■ランク4
下記の条件のうちどちらかに該当。


1. 外貨預金と仕組預金の月末残高合計が、500万円以上
2. 外貨預金と仕組預金の月末残高合計が、300万円以上 かつ 住宅ローンを利用

特定のクレジットカードで2ランクアップ

住信SBIネット銀行のクレジットカードのうちゴールド以上のカードを持っている場合は2ランクアップになります。対象カードは「ミライノカードGOLD(JCB)」、「ミライノ カード PLATINUM(JCB)」、「ミライノ カード Travelers Gold(Mastercard)」、「ミライノデビット PLATINUM(Mastercard)」の4種。住信SBIネット銀行を引落口座に設定することも条件になります。

また、楽天銀行と同じく、住信SBIネット銀行も証券口座と連携させると普通預金の金利が優遇されます。対象となるのは「SBI証券」で、住信SBI証券の口座を連携させた「ハイブリット預金」なら、普通預金金利が年0.001%から0.01%へと10倍アップします。SBI証券の口座開設は無料です。

住信SBIネット銀行をおトクに使う方法のまとめ

●優遇制度「スマートプログラム」でATMと振り込みの「無料利用回数」が増える。
●ゴールド以上の公式クレジットカードやSBI証券との連携での優待もある。

6. auじぶん銀行:証券会社と連携させると普通預金金利が100倍にアップ

auじぶん銀行の申し込み時の各種手数料

auじぶん銀行の申し込み時の状態(=優遇制度「じぶんプラス」のステージ1)での各種手数料

優遇制度「じぶんプラス」は5ステージ制

auじぶん銀行の優遇制度「じぶんプラス」はステージ1~5に分かれ、ステージごとにATMや他行宛振込にかかる手数料の無料回数が設定されています。ランクごとの無料回数は以下のとおりです。

auじぶん銀行「じぶんプラス」の特典内容。※画像は auじぶん銀行公式サイトより

ステージは、毎月、前月20日終了時点(23時59分59秒)の「預かり資産残高」と「取引条件の該当状況」の2つの指標によって判定されます。まず、「預かり資産残高」の条件でステージが判定され、さらに該当の取引条件をいずれかひとつ以上満たす場合、ステージがアップする仕組みです(下記参照)。

auじぶん銀行「じぶんプラス」の「預かり資産残高」での判定条件


・預かり資産残高10万円未満 → じぶんプラス1
※加えて、下記の「取引での判定条件」のAに該当すると「じぶんプラス2」へ。Dに該当すると「じぶんプラス4」へランクアップ。


・預かり資産残高10~50万円未満 → じぶんプラス2
※加えて、下記の「取引での判定条件」のBかCに該当すると「じぶんプラス3」へ。Dに該当すると「じぶんプラス4」へランクアップ。


・預かり資産残高50~100万円未満 → じぶんプラス3
※加えて、下記の「取引での判定条件」のB、C、Dのいずれかに該当すると「じぶんプラス4」へランクアップ。


・預かり資産残高100~300万円未満 → じぶんプラス4
※加えて、下記の「取引での判定条件」のCかDに該当すると「じぶんプラス5」へランクアップ。


・預かり資産残高300万円以上 → じぶんプラス5

auじぶん銀行「じぶんプラス」の「取引での判定条件」(抜粋)


条件A
・給与振込による入金額合計が5万円以上。
・「au PAY」残高へのオートチャージが3か月以内に1回以上ある。
など


条件B
・給与振込による入金額合計が1万円以上。
・口座振替の引落とし(クレジットカードの引落としも含む)がある。
など


条件C
・外貨預金残高が10万円以上ある。
・仕組預金残高が10万円以上ある。


条件D
・住宅ローンの借入れがある。
・カードローン(じぶんローン)の残高が1万円以上ある。
など

たとえば、資産残高10万円未満は「じぶんプラス1」となり、取引条件Aの「給与振込による入金額合計が5万円以上」をクリアすると、「じぶんプラス1→2」へステージアップします。また、資産残高10~50万円未満は「じぶんプラス2」となり、取引条件Bの「口座振替の引落とし(クレジットカードの引落としも含む)がある」をクリアすると、「じぶんプラス2→3」へステージアップします。

「auカブコム証券」との連携で5,000円プレゼントも

auじぶん銀行の口座と「auカブコム証券」の口座を連動させる「auマネーコネクト優遇プログラム」を利用すると、普通預金金利が年0.001%から0.10%と100倍にアップするほか、auじぶん銀行経由ではじめてauカブコム証券へ「1回で5万円以上を入金」すると5,000円がプレゼントされます。auカブコム証券の口座開設は無料です。

auじぶん銀行をおトクに使う方法のまとめ

●優遇制度「じぶんプラス」でATMと振り込みの「無料利用回数」が増える。
●「auカブコム証券」の口座との連携で普通預金金利が100倍に。証券口座への5万円以上の入金で5,000円プレゼントも。

7. 新生銀行:手数料無料のほか定期預金金利アップなどの特典もある

新生銀行の申し込み時の各種手数料

新生銀行の申し込み時の状態(=優遇制度「新生ステップアッププログラム」の「新生スタンダード」)での各種手数料

優遇制度「新生ステップアッププログラム」

新生銀行の優遇制度「新生ステップアッププログラム」は3つのステージに分かれ、ステージに応じてATM、他行宛振込手数料の無料回数が設定されています。そのほか、円定期預金の金利アップや外貨為替手数料の割引など、取扱商品の優遇も充実しています。

ダミー

新生銀行「新生ステップアッププログラム」の特典内容。※画像は新生銀行公式サイトより

申し込み時のステージは「スタンダード」。以後、前々月までの3か月間の取引状況に応じてステージが判定されます。たとえば、「スタンダード」から「ゴールド」を目指す場合、「投資信託を月5,000円以上購入(つみたてNISA含む)」や「3か月の月間平均残高が100万円以上」などが条件。また、クレジットカードの「新生アプラスゴールドカード」の月1円以上の利用や、プリペイドカードの「GAICA(Flex機能付き)」への月1万円以上のチャージなどの条件もあります。

新生銀行「新生ステップアッププログラム」のステージ判定条件(抜粋)


「新生ゴールド」の条件
・円預金(円普通預金、パワー預金、2週間満期預金)の月間平均残高が100万円以上。
・所定の投資商品(外貨普通預金、投資信託など)の月間平均残高が30万円以上。
・預け入れ総資産(所定の円預金+円定期預金+所定の投資商品)の月間平均残高が200万円以上。
・投資信託の積立、月5千円以上。
・「新生アプラスゴールドカード」の引落し口座に設定し1円以上の引き落としがある。
など


「新生プラチナ」の条件
・所定の投資商品(外貨普通預金、投資信託など)の月間平均残高が300万円以上。
・預け入れ総資産(所定の円預金+円定期預金+所定の投資商品)の月間平均残高が2,000万円以上。
・住宅ローンの借り入れがある。
など

新生銀行をおトクに使う方法のまとめ

●優遇制度「新生ステップアッププログラム」で手数料や普通預金金利がおトクになる。
●「新生アプラスゴールドカード」があると新生ステップアッププログラムのランクアップに有利。

まとめ:「給与振込」と「預金残高」でどれだけトクになる?

以上、7つのネット銀行をおトクに使う方法を【応用編】として紹介してきました。まとめとして、「給与振込口座」として使った場合と、「月末時点の預金残高」によって受けられる特典から、おトク感のあるネット銀行を考えてみたいと思います。

「給与振込口座」として使った場合におトクなのは……?

まず、「給与振込口座」として使った際に受けられる特典で比較してみます。この条件で、申し込み時の「デフォルト状態」以上の特典を受けられるのは「楽天銀行」、「イオン銀行」、「auじぶん銀行」(5万円以上)の3つ。その特典内容は下記のとおりです。

 

条件や特典内容が異なるので比較は難しいですが、「給与を受け取った後、用途別に他行の口座に振り込む」という使い方を想定した場合、他行宛の振込手数料が月3回無料になる楽天銀行におトク感がありそうです。

「預金残高」でおトクになる銀行は……?

次に、月末時点での預金残高(日本円)によって受けられる特典を比べてみます。各行で条件をそろえるために「30万円以上50万円未満」(一部10万円以上で特典が適用される銀行も含みます)、「50万円以上100万円未満」、「100万円以上」の3つのケースで比較します。この条件で特典を受けられるのは「楽天銀行」、「住信SBI銀行」、「auじぶん銀行」、「新生銀行」となります(auじぶん銀行は「取引での判定条件」を除外しています。また新生銀行は判定対象の3か月間の平均預金残高になります)。

 

この中で比較的おトク感があるのは「住信SBI銀行」です。30万円以上の預金残高で、「ATM利用手数料月5回無料、他行宛振込手数料月3回無料」と、各種手数料の無料回数が充実しています。

証券口座やクレジットカードにも注目

本文でも触れていますが、ネット銀行は銀行以外のサービスとの連携でおトクになるケースが少なくありません。今回紹介した7行のうち、「楽天銀行」、「イオン銀行」、「住信SBI銀行」、「auじぶん銀行」、「新生銀行」の5行は、証券会社の口座やクレジットカードをあわせて使うとおトクになる場合があります。これらの銀行を利用される場合は、あわせて検討されることをおすすめします。

ネット銀行にどんな特典を重視するかは人それぞれでしょう。また、ご自身の利用スタイルに合わせて、ムリなく狙える特典を受けることも大切になってきます。ネット銀行を申し込み時の状態で比較した【基礎編】。そしておトクな使い方を紹介した【応用編】。以上2本の記事を、ネット銀行選びの参考にしていただけますと幸いです。

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※本記事は、執筆者個⼈または執筆者が所属する団体などの⾒解です。

百瀬康司

百瀬康司

フリーランスライター。副業をはじめ、投資、貯蓄、節約などマネー企画全般を取材。ビジネスや働くママのジャンルでも取材経験豊富。雑誌、Web、夕刊紙、書籍などで執筆。「真に価値ある情報提供」を使命とする。

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