タモロコとはどんな魚?飼育法や餌は?寿命は?


タモロコとは

タモロコは静岡県、福井県以西の本州や四国にもともと生息している日本の固有種で、現在では九州北部や関東、東北地方にも分布している淡水魚です。河川の中流から下流域、細流や湖沼、ため池や水路などを居住地としており、比較的低層な場所に集団を成して生息しています。

漢字での書き方や別名

タモロコの名前は漢字で「田諸子」と表記され、以前はよく田んぼで捕獲できたことに由来しているといわれます。また、その名は生息地によって様々あり、東海地方では「カキバヤ」、関西地方では「ジモロコ」または「スジモロコ」、中国・四国地方では「ミゾバエ」とも呼ばれます。

大きさや外見

タモロコは体長約10㎝で、笹の葉のような体型をしています。体色は銀灰色や灰白色で、背部は薄茶色や緑色を帯び、エラから尾びれにかけて黒い横線が入ります。口は丸く、口の両脇にある短い髭が特徴的です。

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CC 表示-継承 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=17493660

 

性格

タモロコはのんびりとしていますが臆病な性格であるため、比較的物陰に隠れて生活していることが多いです。また人にあまり慣れる品種ではありません。

飼育方法と必要なアイテム

タモロコは一般的に5匹や10匹など複数セットで販売されているため、複数飼育でも可能な60㎝幅以上の水槽を用意するとよいでしょう。タモロコは臆病な性格であり、自然では水草や岩陰に隠れることもよくあるため、水槽内は水草や流木などを使用し物陰が多いレイアウトをお勧めします。

タモロコは日本固有種であるため、日本の気候の変化に適応しますが、比較的温暖な気候を好み、水温が低下すると動きが鈍くなったり食欲不振を招くことがあるので十分に注意しましょう。また、30度を超える水温もタモロコが弱ってしまい死んでしまう原因にもなるので気を付けましょう。

タモロコは水質悪化には比較的強いですが、水質の悪化は悪臭や皮膚病などの病気の原因となりますので、水は定期的に取り換えましょう。

水換えの際は必ずカルキ抜きをした水を使用し、全体の3分の1から3分の2ほどの水を交換すると、タモロコに大きなショックを与えるのを防ぐことができるというメリットがあります。また、一度に全ての水を交換することも可能ですが、この場合はタモロコが環境の変化でショックを受けないよう、水温を以前の飼育水とほぼ同じに設定したりなどの注意点がありますので気をつけてください。

水換えの際は、水槽の清掃も同時に行いましょう。一部交換の際には側面を拭き、全部の水を交換する際は水槽を丸ごと洗い清潔な環境を保つよう心掛けてください。

なお、タモロコは臆病で人にはあまり懐きませんが、エサやりを毎日行っていると飼い主の気配を覚え、水面に寄って来てくれる可能性もあります。

タモロコの餌は市販の川魚用フードなどの人工飼料を中心に、水草やミジンコ、アカムシなどを副食として時々与えてあげると栄養バランスが整うためおすすめです。

タモロコは春、夏、秋にかけて食欲が増進しよく食べるようになるため、エサは多めに与えるようにします。食べ残しは水質を悪化させる原因となるため、1日2~3回を目安に、食べきれる量を与えましょう。一方で餌の量が足りないと痩せてしまったり、餓死状態により死んでしまうこともあるので十分注意し餌やりを行ってください。

タモロコの寿命

平均寿命は約3年といわれていますが、最長5年生きたタモロコもいるという記録が残っています。

食用になる?

さほど食用としての利用が活発な魚ではありませんが、琵琶湖周辺では雑魚(色々入り混じった小魚、さほど価値のあるものではありません)として食されることもあります。佃煮などにされるようです。

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最後に

日本の固有種で、比較的丈夫で飼いやすい魚です。興味のある方はチャレンジしてみてください。

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