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 新型コロナウイルス感染症による今年3月以降の長期休校中、自宅で子どもだけで過ごしていた児童生徒の割合が小学5、6年生で約2割に、中学生で約3割に上っていたことが兵庫県教育委員会の抽出調査で分かった。一方、小中学生を対象とした国語と算数(数学)のテスト結果は、5年前の同様の調査と同程度の正答率となり、休校に伴う学力への大きな影響は見られなかった。(斉藤絵美)

 県内の公立小中学校では、政府の要請で3月初旬から一斉に臨時休校が始まり、春休みを挟んで約3カ月にわたって休みが続いた。

 調査は長期休校による生活面や学力に及ぼす影響を検証しようと、県教委が9月、神戸市以外の40市町から抽出した小中学校計100校で実施。小学5、6年生、中学1~3年生の計約1万5千人に休校中の生活状況を尋ね、国語と算数(数学)のテストを行った。

 休校中の生活で「朝から昼にかけて誰と過ごすことが多かったか」と尋ねた質問には、小学生の20・5%が「子どもだけ(きょうだい、もしくは一人)で生活していた」と答えた。中学生は30・1%に上り、「親と生活した」と答えた児童生徒は、小学生で65%、中学生で55・7%だった。

 また、学校再開後の心境について「夏休みが短くなり、学校に行く日が多くなったことはしんどかったか」という問いには、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」が小学生で55・5%、中学生で69・6%と高い割合を占めた。学習の遅れを挽回するために授業の進むスピードが速くなり、子どもたちが疲れを感じている実態が浮き彫りになった。

 県教委の担当者は「学習面のフォローや心のケアの充実を図りながら、自ら学習に取り組む力を育てていきたい」と話している。

 一方、子どもたちの学力を測るテストでは、一部で同じ問題を出した2015年度の調査と比べて、小学5年の国語と小学6年の算数は正答率が下回ったが、中学2年の数学は上回るなど、全体として大きな差はみられなかった。県教委は今後、ゲームの利用状況など休校中の生活と学力との相関を分析する。

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