9月24日、ソフトバンクグループ株式会社の子会社である新型コロナウイルス検査センター株式会社が、千葉県市川市にある国立研究開発法人 国立国際医療研究センター国府台病院内に新設した「東京PCR検査センター」を本格稼働させました。
この施設は新型コロナウイルスの唾液PCR検査を専門に行うためのもので、当日開催された説明会では、孫正義が開設の意図などを説明したほか、施設内の様子も紹介されました。
利益を度外視して、検査の輪を広げていく
東京PCR検査センターは、国立国際医療研究センターの指導のもと設計され、衛生検査所として登録を認可された検査施設です。現在は1日当たり約4,000件の検査が可能で、まずは自治体や法人向けに検査の提供が開始されます。また、今後はさらに検査能力を高め、今秋中に1日当たり1万件の検査ができる体制を目指すことが発表されました。
この施設の特徴は、非医療行為として、新型コロナウイルスの唾液PCR検査を専門に行う点にあります。検査内容を特化させることで、検査薬の仕入れや検査スタッフの稼働を大幅に効率化。ウイルスを不活化させ常温で輸送できる検査キットを導入したことで、対象者が自分で唾液を採取できることなどにより、検査費用も1回当たり2,000円(税抜、配送料・梱包費などを除く)という低価格に抑えられています。
説明会に登壇した孫正義は「日本国内では、新型コロナウイルスの影響で経済が疲弊している。正常化のためには、一刻も早く、より多くの人がPCR検査を手軽に受けられるようにしなければならないと考えていた。新型コロナウイルス検査センター株式会社は社会貢献の一環としてを立ち上げたもので、検査で利益を出そうとは思っていない。低価格・高頻度の検査の輪を全国に広げていきたい」と今後の展望を語りました。
また「東京PCR検査センターの立ち上げでは、国立国際医療研究センターの先生方に多大なるご協力をいただいた。皆さまと思いを一つにして、この国難に立ち向かっていきたい」と説明会に出席した国立国際医療研究センターの方々に深い謝意を伝えました。
新型コロナウイルス検査センター株式会社の社長を務める池田昌人は「検査の申し込みは、本日から当社のウェブサイトで開始している。多くの方に唾液PCR検査の機会を提供して、1日でも早く日常を取り戻せるように尽力していきたい」と意気込みを述べました。
(掲載日:2020年9月25日)
文:ソフトバンクニュース編集部