CO2濃度「見える化」で3密回避 計測機器の導入進む
2020年12月2日 16時00分 (12月2日 16時00分更新)
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新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、空気中の二酸化炭素(CO2)濃度を測り「三密」を避ける試みが進んでいる。人が吐く息に含まれるCO2を「見える化」し、基準を超えた場合に換気を促す。CO2濃度とコロナウイルスの関連性は十分に証明されていないが、換気のタイミングを知る手法の一つになりそうだ。
「基準を超えましたので窓を開けて換気してください」。十一月下旬の茨城県のつくば市ふれあいプラザ。職員がバレエ教室の生徒に窓を開けるよう伝えた。CO2の濃度は一〇八〇ppmを示していた。
この施設では六月からCO2を計測する機器を導入した。室内の測定機器から五分ごとにデータを事務所のパソコンに送信する。CO2濃度八〇〇ppm未満は「問題なし」、八〇〇ppm以上、一〇〇〇ppm未満は「換気しましょう」、一〇〇〇ppm以上は「至急換気しましょう」と区分される。基準を超えると関係者にメールで知らせる。
世界気象機関(WMO)によると、大気中のCO2の世界平均濃度は四一〇・五ppmで、ビル衛生管理法などでは一〇〇〇ppm以下が換気状態が良いとされている。
この日は小学生らと先生計約十人がマスクをして一時間...
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