ジャパンライフ破綻前に元会長と元社長の報酬が急増 資金持ち出し急いだか

2020年9月22日 05時50分

ジャパンライフのチラシ

 磁気治療器などの預託商法を展開した「ジャパンライフ」(東京、破産手続き中)を巡り、詐欺容疑で逮捕された元会長山口隆祥容疑者(78)の月給が、経営破綻の約1年半前に100万円増え350万円になっていたことが、本紙が入手した同社の資料で分かった。娘の元社長、ひろみ容疑者(48)=詐欺容疑で逮捕=の月給も同時期に70万円増え約330万円に。警視庁は、消費者庁の検査が入るなどする中で、収入確保や資金の持ち出しを急いだ可能性もあるとみて調べる。
 資料では、山口容疑者の月給は少なくとも2012年以降は250万円で変わらなかったが、16年6月に100万円増の350万円になった。年2回の賞与も各500万円が、16年7月支給分から700万円ずつに増えた。
 ひろみ容疑者の月給は少なくとも12年以降、225万円だったが、15年7月に約260万円に、16年6月からは約330万円に増額された。
 同社は03年、1着数百万円の磁石入りベストなどのオーナーになれば、別の顧客に貸し出して年6%のレンタル料を得られるとする「レンタルオーナー制度」を始めた。消費者庁が15年9月に同社を立ち入り検査し、契約数に見合うレンタル商品の実態がないことなどが判明。同庁は16年12月から1年間に4回の1部業務停止命令を出した。同社は17年12月、約2400億円の負債を抱えて経営破綻した。

関連キーワード

PR情報