Raspberry Pi Advent Calendar 2020の3日目です。やはりというか、そんなにポンポンネタは出ないので今日あたりで連続記録は終わりそうですネ。
今日はUSB SSDでPi4環境を作ると、もはや普通のPC並(?)という話です。今年の春頃からRaspberry Pi4にも待望のUSBブート機能がEEPROMイメージのベータ版に登場して、秋ごろまでに正式リリースされました。都度ブログで紹介して来ましたが、改めて快適であることを力説していきます。
過去の記事はコチラ。
- Raspberry Pi 4のUSBマスストレージブート(ベータ版) - あっきぃ日誌
- Raspberry Pi 4のUSBマスストレージブート(Stable版) - あっきぃ日誌
- Raspberry Pi OS (32-bit) 2020-08-20版と、簡単になったPXE/USBブート設定の紹介 - あっきぃ日誌
なぜいいのか
Raspberry Pi 4のMicroSDカードスロットは従来よりも読み書きが早くなっており、いいMicroSDカードを使えば40MB/sくらい出せます。が、それでも40MB/s。USB3.0ポートを使えばその限界を超えることができます。これはUSB SSDに限らず、MicroSDやUSBメモリにも言えることで、USB3.0 MicroSDカードリーダーをPi 4のUSB3.0ポートに挿してそこから起動してやれば、MicroSDの性能(最近のは100MB/s読み出しとかできますし)によってはもう少し高速な読み書きが期待できます。
Raspberry Pi 4の準備
初っ端から手順を省くような真似をして恐縮ですが、過去の記事と概ね代わりありません。ただ、現在ではEEPROMイメージのCriticalリリースにもUSBブート機能が含まれているため、Boot ROM Versionの設定はスキップしてOKになりました。よって、設定用にSDカードに焼いて起動したRaspberry Pi OSでapt upgradeで最新にして再起動をしてから、raspi-configコマンドでBoot OrderをUSB Bootに変更するだけです。かんたんですね。
SSDの準備
USB SSDはUSB3.x接続のコンパクトなものがたくさん売られているので、家電量販店やAmazonなどでポチポチすると良さげです。PCパーツのSSDが余っている場合は、それらをUSB3.0に変換して接続するのも良いでしょう。
SSDはコンパクトなものでも平気で250GBとか480GBとかの大容量なものが出回っているので、もしラズパイごときにそんな使わんわという方はパーティションをうまく切りながら作ると、データ領域を別に作ることもできます。作り方は夏頃に書いたコチラを参考にしてください。
起動
起動の様子をUSBのHDMIキャプチャ(これも今年ちょっとブームしましたね)で撮ってみました。起動は約25秒弱です。その後でGimpやLibreOffice Impressなどラズピッピでやるにはちょっと重そう系アプリも起動してみています。ね、全然余裕でしょ。
また、hdparm の結果は160MB/sでした。非常に早い。冒頭話したMicroSDカードスロットの4倍です。このくらい出てくれれば、昔のHDDを積んだPCよりも断然快適に使えます。
pi@usbpi32:~ $ sudo hdparm -t /dev/sda /dev/sda: Timing buffered disk reads: 490 MB in 3.03 seconds = 161.69 MB/sec
まとめ
改めてRaspberry Pi 4でSSDブートする魅力を伝えるお話でした。
Pi 4の8GB RAM版が出たあたりから、低スペックなPCを指して「お前のPCラズパイ以下」などとdisるやつがあったりしましたが、ストレージも一工夫してやると、本当にそこらの低スペックPCより快適に使えるかもしれません。
動画で流したとおり、デスクトップ環境で利用するのが威力を発揮できると思います。わたしの常用のLinuxデスクトップ環境はこれで決まりました。本当に最高。
それと、先日リリースのRaspberry Pi 400も、もちろん同じようにUSB SSDからブート可能です。ちょっとキーボードから生えるものが増えますけどね。