試し読み 魔女の下僕と魔王のツノ 11巻 感想
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これまでの感想はこちら 前回はこちら




偏見が辛かった、だから彼女を偏見から守りたい
自分が泣いたら、彼女が泣いてくれたから
自分の辛さに、共感してくれるから
自分はいつも笑っていたい
アルセニオの軸足は、本当に優しい…
■サウロの服も完成!!
レイが初めてのスカートに感動、泣いた時でも
泣いた理由を、彼女自身より先に理解した
アルセニオの視線は温かい
そのお人よし不幸体質に、戦士達も総ツッコミ!!
毎度ながら思いやりがツッコミだなあ!
・第61話「魔女の下僕と小さな主人1」
…回想、ベティと“魔物”の出会い
・第62話「魔女の下僕と小さな主人2」
…回想、アルセニオを襲った“不信”
・第63話「魔女の下僕と小さな主人3」
…助けるという重さ
・第64話「魔女の下僕と小さな主人4」
…だから彼は魔女の下僕
・第65話「魔女の下僕と騎士の同盟」
…回想を終えて、新サウロ完成!
・第66話「魔女の下僕と遠くの国」
…レイ、初めてのふわふわスカート
・カバー下
・本作5年前 教国のレクエルド感想
・キューティクル探偵因幡 感想
・これまでの感想

幼い頃からの憧れ、ふわふわスカート!
■あらすじ
ベティ6歳の頃、偽・“魔女ビビアン”が荒稼ぎをし
成敗した際、助けられたアルセニオは
望んで「魔女の下僕」となった
過去を聞き、レイとサウロは“同盟”を組む
二人は、アルセニオ保護同盟を結成し
新しい服も完成する
一行は服の礼を求めに、隣国ウォルドシープへ
際しアルセニオとレイはデートをする事に…?




それはもう草だったという
■第61話「魔女の下僕と小さな主人1」
回想、ベティ子育てに手を焼く魔女ビビアン編
第1話冒頭、ちょっぴり出てきただけの魔女
今章はたっぷりだ!
自称親友・魔女アマンダも登場
男かと見まごうクールな容貌ですが
腹ペコで天然で口が悪い
わざわざ忠告にきたり、仲はホントに良いのか
割に、“現代”で出てこないのは気になる
単に知らないのか、病は八百長って伏線なのか?



そこで出会ったのが…、こいつはひどい
■たんけん、わるものの家
どうもビビアン、ベティを育てるのに専念し
魔女稼業が開店休業中
で、利用された
さすが魔女、たちまち怒る!
際し、ベティがいたずら心を見せるのは
今の彼女と相通じるもの
ただ今は、“ちゃんと家で待っている”
物事、危険さを学んでるのね…


しかし「魔女ビビアン」こそ偽者だった
■第62話「魔女の下僕と小さな主人2」
第9巻でサウロを救う際、“魔物”とバレましたが
放浪時も、同じように他人を庇い
当時は皆に見捨てられた
今、本当に救われているんだなぁ…
誰もが、魔物と解れば手の平を返す
彼の人柄をもってしても
以前レイもショックを受けてた“差別”
つくづく根深いものなのね…

)アルセニオ
なんだ
これ
これが 人間のすることか



彼の皮。この面積を剥がれたって…
■イスパニア敵国へ
作中は、火炎耐性が“自慢”のアルセニオですが
偽魔女、この皮を自作したと吹聴し
自身の名声を確立
ただの水を不老の霊薬だと販売へ
量産が効かず、使い勝手に悩む皮より
誰もが欲しがる偽りの品か
頭いいなクソ女!
ビビアンへの風評被害もひどい…!


人がいいアルセニオにこれは効く…!
■自分だってそうだった
この回でも、アルセニオは魔物を倒しています
でも、魔物は「仲間」を救おうとしたし
人を食べるのは彼らの生態
アルセニオこそ、魔物を否定した
彼は「魔物」を嫌った
今、自分が嫌われてるのも同じ事
人の好い彼に、これはぐうの音も出ない…



その願いを叶えたのがベティだった、と
■たった一言が砕くもの
後日、偽物はビビアンにより徹底的に成敗!
衝撃映像も、ホントは殺していない
全く彼女も人がいい!
『誰もお前を信じない』
何より、この言葉が彼を縛っていたのか
誰も信じてくれなかったから
でもベティは信じた、“信じて貰える”のだと
開放したのは心もだったのだと。
背景、砕けた鎖はそういう意図かしら




悪党は、“愛する人のキスで戻れる”条件で蛇に
■第63話「魔女の下僕と小さな主人3」
魔女ビビアン、口調は荒くパワフルな人ですが
アルセニオの記憶に、彼以上に怒り
彼に風呂だの散髪だの!
彼女は、当たりまえに心に寄り添う人
さっと「故郷のスープ」を作ったり
当たり前のように寄り添う
たただ、目の前の人の為に大忙しになれる人
この人、アルセニオ級に良い人じゃない!?

)魔女ビビアン
いいも悪いもあるか
誰だって 心だけは自由なんだ
信じるものは自分で決めろ

彼女は自分で判断し、自分を信じているのね
■魔女の選択
宗教に道徳を、良心を預けて育ったアルセニオ
対し、魔女は「自ら選ぶ」のが基本か
エリックもそうですし
魔法だってそう
性別にこだわらない姿勢と同じ
極論すれば、アルセニオが受けた迫害も
彼が持つ「性」への呵責も
どっちも「常識」に惑わされてのこと
本作は、一貫して「自分の選択」を大切にしてるのね



繰り返す光景、心の膿は簡単には止まない
■最初の患者
作中、ごく当たり前のように皆を治してくれ
時に、己の無力さに悩む“薬草魔女”
ベティ最初の魔女稼業!
頭で解って、住環境が安全で
それでも、“今”さえ忘れさせてくる!
過去ってのはしつこい!
幼女には重すぎる患者
でも「助けたい」と言ったのはベティだから
「助ける重さ」も学ばせているのか
助けるって簡単じゃあない!



そしてしれっとビビアンに飛ぶブーメラン!
■第64話「魔女の下僕と小さな主人4」
親友サウロも、魔物化した自分を許さなかった
もしも、また「許されなかったら」
恐怖はいかばかりか
でもね、悲しい人を見ると悲しいんだよ!
すごく良い人が、アルセニオが苦しむ姿に
ガン泣きしたベティの優しさ!
これじゃアルセニオも、泣いてはいられない
アルセニオ「自ら」乗り越える為にも
この関係が大切なのね


『正解はないの 選択があるだけ だから楽しい方を選ぶようにしているわ(ビビアン』
■魔女の魔法論
魔法陣だの月夜だの、魔女の魔法は煩雑ですが
本作は「楽しいから」と規定
発想が面白い!
てか万事に言える事じゃない!?
人生って、選択の連続だけれども
正解があるとは限らない
効率で選ぶか、楽しさを重視するか
魔女は「正解なんてない」と規定
だから自由に選べるんですね


『ごめんなさい… 俺も魔物って呼ばれるのはちょっと嫌なのに 普通に呼んじゃって…(アルセニオ』
■自戒の言葉
自分の何気ない言葉が、他人を傷つけてしまう
アルセニオは、体験で深く学んだから
傷つけられる側になったから
だから余計に優しいのね
その“偏見”の痛みを
ベティには味わわせたくないから
彼が過保護なのは、彼が傷ついた為か
傷つく辛さを知っているからか



『君を守りたい(アルセニオ』
■彼が下僕になった訳
自分が泣いたとき、彼女は泣いてしまったから
だから、常に笑っていようと決心し
今、ニコニコした彼になった
泣くまいと誓った
辛かった、だから辛さから守りたい
不幸も優しさに変える男!
だから彼は「下僕」になったと
笑顔も涙も、彼女中心に生きる決意なのね
彼を幸せにしたいとベティは願った
対し「守りたい」と、少し受け身なのがアルセニオらしい




そんでもってアルセニオ保護同盟結成である!
■第65話「魔女の下僕と騎士の同盟」
回想、誰が辛かったってサウロに決まってる!
でも彼は、“友達を救いたい”と思い
長年むっつり苦しんできた
まだ苦しむ気か貴様!
それ以上いい奴だなんて許さんぞ!
ホントまったく、サウロの言動には!
脳天が毎回クラクラする!
彼が“心配”で、見張ってたレイ君も素敵か!
サウロがファッションショーか!


同じく感じたのか、サウロの“誓い”に痺れる
■ありがとう
こんなに服が好きなのに、人の街にはいけない
それでも、人を恨むこともなく
本当に心から楽しそうで
何かしてあげたい
サウロの「ありがとう」は
服を貰えたから、に留まらなく感じました
アルセニオの、魔物の悲しさを聞いたんですし
サウロは骨の髄までいい男だよなあ…

『それはない(サウロ』
■倍々ゲーマー
何か今、ものすごい名言的なものを見た気が
レイは、他人の辛さに共感できるけど
逆に感じすぎる面もあるのね
自分の辛さを上乗せして考える少年
こう…、他人の辛い気持ちに共感しつつ
更に「自分なら辛い」を上乗せ
倍だぞ倍!
対し、優しく諭すサウロの男前さよ!


なおサウロ、男でも可愛いとは思っている!
■ロイドのツッコミはこの後すぐ!
辛さに共感しても、己を引っ込める事はない!
だって「他人の気持ち」は解らないのだ
考えすぎなくていい
もっと自分に素直になれ!
己の効率でも楽しさでもなく
他人の想いを、推し測って選ぶレイに言った!
レイよ! サウロで変われ!!
何かさっきから、サウロサウロうっさいな私!




『あの子は笑顔が一番似合う(兄エリック』
■第66話「魔女の下僕と遠くの国」
レイの人生一里塚、憧れのふわふわスカート!
意外な涙も、意味を理解したアルセニオ
彼の共感性は本当に尊い
気持ちを、自分以上に解ってくれる人
レイ自身さえ「何故?」と戸惑った涙を
真っ先に解るんだもの!
9巻、レイの憧れを知ったロイドも優しい…
幼い頃も“こうなりたかった”
知ってるロイドの表情は、本当に優しい…



怒涛のツッコミを受けるアルセニオ
■正しい認識だ!!(by親友)
いやツッコミってか、皆の心配って奴だよね!
アルセニオは、単に運が良い悪いでなく
自ら地雷を駆け抜ける男!
誰かを助けたい、地雷原の先だろうと!
彼の場合、自ら“不幸”に突撃するから
単純比で2倍不幸だよ!
10倍だぞ10倍!
そらもうみんな心配だよね!


楽しんどる場合だった!
■魔女の魔法
いやまあ本作の場合、楽しむから良いんですね
本来、レイは「魔法使い」ですが
めちゃくちゃ魔女向き
また“人間を呼び出す魔法”も?
アルセニオが窮地な時
彼が、味方を呼び出せるようにしたい
今巻危うい過去も描かれ、皆の心配がマッハ
ちょっと男子! 愛されすぎじゃない!?



辛い記憶がある国、楽しい記憶に塗り替えて
■エリックの願い
病を治してみせる、その決意も素晴らしいもの
加えて、“己が辛い場所だから”こそ
楽しみを願った
不幸を幸福に換えようとする姿勢
アルセニョがベティを大切にするように
ただの負債では終わらせない
その前向きさが快いね!
さすがエリック、婚約して強くなった!


※この後むちゃくちゃ魔物を倒しにいった
■初めてのデート
さっそくトラブルに首を突っ込むサウロってば!
でも、今は同じくらい強いロイドがいて
自然に付き合ってくれる
なにこのイケメン属コンビ…!
とまれ、しばらく女になったり
過去に苦しんだり!
そんなアルセニョに、男としての幸せが…?
でも今巻「偽魔女が偽薬を売った国」って、もしやこの国?


カバー下は安眠枕の作り方。かわいい
仮にビビアンがやったら絵面も面白い
■収録
ガンガンコミックス「魔女の下僕と魔王のツノ 11巻」。
もち。月刊少年ガンガン連載、スクウェアエニックス出版。
2019年12月(前巻2019年6月)
■魔女の下僕と魔王のツノ 11巻
第61話「魔女の下僕と小さな主人1」
第62話「魔女の下僕と小さな主人2」
第63話「魔女の下僕と小さな主人3」
第64話「魔女の下僕と小さな主人4」
第65話「魔女の下僕と騎士の同盟」
第66話「魔女の下僕と遠くの国」
カバー下
本作5年前 教国のレクエルド感想
キューティクル探偵因幡 感想
これまでの感想
描きおろし&カバー下おまけあり
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キューティクル探偵因幡 12巻
キューティクル探偵因幡 13巻
キューティクル探偵因幡 14巻
キューティクル探偵因幡 15巻
キューティクル探偵因幡 16巻
キューティクル探偵因幡 17巻
キューティクル探偵因幡 18巻“本編”最終回 ヤギにも程がある!
キューティクル探偵因幡 19巻【最終回】“三年後だろうと”
※トップに戻る
教国のレクエルド 1巻“18歳のアルセニオ達”
教国のレクエルド 2巻“最終回”
魔女ツノ 1巻
魔女ツノ 2巻
魔女ツノ 3巻
魔女ツノ 4巻“魔女の下僕と極北の地”
魔女ツノ 5巻“魔女の下僕とお悩み相談”
魔女ツノ 6巻“魔女の下僕と媚薬と想い”
魔女ツノ 7巻“親友の炎”と眼鏡ヒロイン
魔女ツノ 8巻“もう、一回抱いてから考えようかな”
魔女ツノ 9巻“結婚するって言いました!”
魔女ツノ 10巻“二人の恋が実る時”
魔女ツノ 11巻“彼が下僕になった訳”
魔女ツノ 12巻“デートと夢と赤ちゃん欲しい”
魔女ツノ 13巻“レイが贈られる日”
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もち レビュー 考察 画像 ネタバレ
これまでの感想はこちら 前回はこちら
アルセニオとベティ、出会いの回想
レイ、初めてのスカートと“初デート”の始まり!
レイ、初めてのスカートと“初デート”の始まり!
偏見が辛かった、だから彼女を偏見から守りたい
自分が泣いたら、彼女が泣いてくれたから
自分の辛さに、共感してくれるから
自分はいつも笑っていたい
アルセニオの軸足は、本当に優しい…
■サウロの服も完成!!
レイが初めてのスカートに感動、泣いた時でも
泣いた理由を、彼女自身より先に理解した
アルセニオの視線は温かい
そのお人よし不幸体質に、戦士達も総ツッコミ!!
毎度ながら思いやりがツッコミだなあ!
魔女の下僕と魔王のツノ 11巻 感想
・第61話「魔女の下僕と小さな主人1」
…回想、ベティと“魔物”の出会い
・第62話「魔女の下僕と小さな主人2」
…回想、アルセニオを襲った“不信”
・第63話「魔女の下僕と小さな主人3」
…助けるという重さ
・第64話「魔女の下僕と小さな主人4」
…だから彼は魔女の下僕
・第65話「魔女の下僕と騎士の同盟」
…回想を終えて、新サウロ完成!
・第66話「魔女の下僕と遠くの国」
…レイ、初めてのふわふわスカート
・カバー下
・本作5年前 教国のレクエルド感想
・キューティクル探偵因幡 感想
・これまでの感想
あらすじ
心を自由に、自分を信じて。レイにも転機
心を自由に、自分を信じて。レイにも転機
幼い頃からの憧れ、ふわふわスカート!
■あらすじ
ベティ6歳の頃、偽・“魔女ビビアン”が荒稼ぎをし
成敗した際、助けられたアルセニオは
望んで「魔女の下僕」となった
過去を聞き、レイとサウロは“同盟”を組む
二人は、アルセニオ保護同盟を結成し
新しい服も完成する
一行は服の礼を求めに、隣国ウォルドシープへ
際しアルセニオとレイはデートをする事に…?
第61話
幼く賢いベティ、しかし4年前は勉強嫌いだった
幼く賢いベティ、しかし4年前は勉強嫌いだった
それはもう草だったという
■第61話「魔女の下僕と小さな主人1」
回想、ベティ子育てに手を焼く魔女ビビアン編
第1話冒頭、ちょっぴり出てきただけの魔女
今章はたっぷりだ!
自称親友・魔女アマンダも登場
男かと見まごうクールな容貌ですが
腹ペコで天然で口が悪い
わざわざ忠告にきたり、仲はホントに良いのか
割に、“現代”で出てこないのは気になる
単に知らないのか、病は八百長って伏線なのか?
アマンダ曰く、“偽ビビアン”が出没中
怒りの魔女、偽物退治に出動だ!
怒りの魔女、偽物退治に出動だ!
そこで出会ったのが…、こいつはひどい
■たんけん、わるものの家
どうもビビアン、ベティを育てるのに専念し
魔女稼業が開店休業中
で、利用された
さすが魔女、たちまち怒る!
際し、ベティがいたずら心を見せるのは
今の彼女と相通じるもの
ただ今は、“ちゃんと家で待っている”
物事、危険さを学んでるのね…
第62話
回想、故郷を追われ“魔女”を頼ったアルセニオ
回想、故郷を追われ“魔女”を頼ったアルセニオ
しかし「魔女ビビアン」こそ偽者だった
■第62話「魔女の下僕と小さな主人2」
第9巻でサウロを救う際、“魔物”とバレましたが
放浪時も、同じように他人を庇い
当時は皆に見捨てられた
今、本当に救われているんだなぁ…
誰もが、魔物と解れば手の平を返す
彼の人柄をもってしても
以前レイもショックを受けてた“差別”
つくづく根深いものなのね…
辛かったね
その一言に、アルセニオは心から救われた
その一言に、アルセニオは心から救われた
)アルセニオ
なんだ
これ
これが 人間のすることか
人をなんだと思ってる!!
彼の皮。この面積を剥がれたって…
■イスパニア敵国へ
作中は、火炎耐性が“自慢”のアルセニオですが
偽魔女、この皮を自作したと吹聴し
自身の名声を確立
ただの水を不老の霊薬だと販売へ
量産が効かず、使い勝手に悩む皮より
誰もが欲しがる偽りの品か
頭いいなクソ女!
ビビアンへの風評被害もひどい…!
偽ビビアンは否定する
魔物を嫌いだなんて、当たりまえの事なのだ
魔物を嫌いだなんて、当たりまえの事なのだ
人がいいアルセニオにこれは効く…!
■自分だってそうだった
この回でも、アルセニオは魔物を倒しています
でも、魔物は「仲間」を救おうとしたし
人を食べるのは彼らの生態
アルセニオこそ、魔物を否定した
彼は「魔物」を嫌った
今、自分が嫌われてるのも同じ事
人の好い彼に、これはぐうの音も出ない…
ただ信じて欲しい、助けて欲しい
その願いを叶えたのがベティだった、と
■たった一言が砕くもの
後日、偽物はビビアンにより徹底的に成敗!
衝撃映像も、ホントは殺していない
全く彼女も人がいい!
『誰もお前を信じない』
何より、この言葉が彼を縛っていたのか
誰も信じてくれなかったから
でもベティは信じた、“信じて貰える”のだと
開放したのは心もだったのだと。
背景、砕けた鎖はそういう意図かしら
第63話
魔法で、“アルセニオの記憶”を覗いたビビアンは
魔法で、“アルセニオの記憶”を覗いたビビアンは
悪党は、“愛する人のキスで戻れる”条件で蛇に
■第63話「魔女の下僕と小さな主人3」
魔女ビビアン、口調は荒くパワフルな人ですが
アルセニオの記憶に、彼以上に怒り
彼に風呂だの散髪だの!
彼女は、当たりまえに心に寄り添う人
さっと「故郷のスープ」を作ったり
当たり前のように寄り添う
たただ、目の前の人の為に大忙しになれる人
この人、アルセニオ級に良い人じゃない!?
ビビアンは、“魔女迫害の宗教“”だと知っていた
なのになぜ助けた?
なのになぜ助けた?
)魔女ビビアン
いいも悪いもあるか
誰だって 心だけは自由なんだ
信じるものは自分で決めろ
あまり世界を単純にするんじゃないよ
目の前にいる奴が
どんな奴か
ちゃんと自分で考えられるだろ
自分を信じな
目の前にいる奴が
どんな奴か
ちゃんと自分で考えられるだろ
自分を信じな
彼女は自分で判断し、自分を信じているのね
■魔女の選択
宗教に道徳を、良心を預けて育ったアルセニオ
対し、魔女は「自ら選ぶ」のが基本か
エリックもそうですし
魔法だってそう
性別にこだわらない姿勢と同じ
極論すれば、アルセニオが受けた迫害も
彼が持つ「性」への呵責も
どっちも「常識」に惑わされてのこと
本作は、一貫して「自分の選択」を大切にしてるのね
夜中、不意に暴れだしたアルニセオ
魔女曰く「膿が出てきた」のだ
魔女曰く「膿が出てきた」のだ
繰り返す光景、心の膿は簡単には止まない
■最初の患者
作中、ごく当たり前のように皆を治してくれ
時に、己の無力さに悩む“薬草魔女”
ベティ最初の魔女稼業!
頭で解って、住環境が安全で
それでも、“今”さえ忘れさせてくる!
過去ってのはしつこい!
幼女には重すぎる患者
でも「助けたい」と言ったのはベティだから
「助ける重さ」も学ばせているのか
助けるって簡単じゃあない!
第64話
青年に過ぎる恐怖、また嫌われたら…?
青年に過ぎる恐怖、また嫌われたら…?
そしてしれっとビビアンに飛ぶブーメラン!
■第64話「魔女の下僕と小さな主人4」
親友サウロも、魔物化した自分を許さなかった
もしも、また「許されなかったら」
恐怖はいかばかりか
でもね、悲しい人を見ると悲しいんだよ!
すごく良い人が、アルセニオが苦しむ姿に
ガン泣きしたベティの優しさ!
これじゃアルセニオも、泣いてはいられない
アルセニオ「自ら」乗り越える為にも
この関係が大切なのね
魔女と、魔法使いの“魔法”は違う
魔法使いは効率重視
魔法使いは効率重視
『正解はないの 選択があるだけ だから楽しい方を選ぶようにしているわ(ビビアン』
■魔女の魔法論
魔法陣だの月夜だの、魔女の魔法は煩雑ですが
本作は「楽しいから」と規定
発想が面白い!
てか万事に言える事じゃない!?
人生って、選択の連続だけれども
正解があるとは限らない
効率で選ぶか、楽しさを重視するか
魔女は「正解なんてない」と規定
だから自由に選べるんですね
お馴染み「仕立て屋」さん
アルセニオ、“魔物”と呼んで後悔してしまう
アルセニオ、“魔物”と呼んで後悔してしまう
『ごめんなさい… 俺も魔物って呼ばれるのはちょっと嫌なのに 普通に呼んじゃって…(アルセニオ』
■自戒の言葉
自分の何気ない言葉が、他人を傷つけてしまう
アルセニオは、体験で深く学んだから
傷つけられる側になったから
だから余計に優しいのね
その“偏見”の痛みを
ベティには味わわせたくないから
彼が過保護なのは、彼が傷ついた為か
傷つく辛さを知っているからか
ベティは「偏見」を知らない
知らないから、アルセニオを屈託なく信じた
知らないから、アルセニオを屈託なく信じた
『君を守りたい(アルセニオ』
■彼が下僕になった訳
自分が泣いたとき、彼女は泣いてしまったから
だから、常に笑っていようと決心し
今、ニコニコした彼になった
泣くまいと誓った
辛かった、だから辛さから守りたい
不幸も優しさに変える男!
だから彼は「下僕」になったと
笑顔も涙も、彼女中心に生きる決意なのね
彼を幸せにしたいとベティは願った
対し「守りたい」と、少し受け身なのがアルセニオらしい
第65話
ベティの為に笑う、その精神性こそ“人間離れ”
ベティの為に笑う、その精神性こそ“人間離れ”
そんでもってアルセニオ保護同盟結成である!
■第65話「魔女の下僕と騎士の同盟」
回想、誰が辛かったってサウロに決まってる!
でも彼は、“友達を救いたい”と思い
長年むっつり苦しんできた
まだ苦しむ気か貴様!
それ以上いい奴だなんて許さんぞ!
ホントまったく、サウロの言動には!
脳天が毎回クラクラする!
彼が“心配”で、見張ってたレイ君も素敵か!
サウロがファッションショーか!
仕立て屋さんには代金はいらない
だって“買い物できない”から
だって“買い物できない”から
同じく感じたのか、サウロの“誓い”に痺れる
■ありがとう
こんなに服が好きなのに、人の街にはいけない
それでも、人を恨むこともなく
本当に心から楽しそうで
何かしてあげたい
サウロの「ありがとう」は
服を貰えたから、に留まらなく感じました
アルセニオの、魔物の悲しさを聞いたんですし
サウロは骨の髄までいい男だよなあ…
レイも「かわいい服」が欲しい
だが“彼”は、それはフェアじゃないと思っていた
だが“彼”は、それはフェアじゃないと思っていた
『それはない(サウロ』
■倍々ゲーマー
何か今、ものすごい名言的なものを見た気が
レイは、他人の辛さに共感できるけど
逆に感じすぎる面もあるのね
自分の辛さを上乗せして考える少年
こう…、他人の辛い気持ちに共感しつつ
更に「自分なら辛い」を上乗せ
倍だぞ倍!
対し、優しく諭すサウロの男前さよ!
俺はお前とは違うのだから
レイが知るべきは、“望み”に素直になる事だ
レイが知るべきは、“望み”に素直になる事だ
なおサウロ、男でも可愛いとは思っている!
■ロイドのツッコミはこの後すぐ!
辛さに共感しても、己を引っ込める事はない!
だって「他人の気持ち」は解らないのだ
考えすぎなくていい
もっと自分に素直になれ!
己の効率でも楽しさでもなく
他人の想いを、推し測って選ぶレイに言った!
レイよ! サウロで変われ!!
何かさっきから、サウロサウロうっさいな私!
第66話
レイの涙、初めての“ふわふわスカート”
レイの涙、初めての“ふわふわスカート”
『あの子は笑顔が一番似合う(兄エリック』
■第66話「魔女の下僕と遠くの国」
レイの人生一里塚、憧れのふわふわスカート!
意外な涙も、意味を理解したアルセニオ
彼の共感性は本当に尊い
気持ちを、自分以上に解ってくれる人
レイ自身さえ「何故?」と戸惑った涙を
真っ先に解るんだもの!
9巻、レイの憧れを知ったロイドも優しい…
幼い頃も“こうなりたかった”
知ってるロイドの表情は、本当に優しい…
ベティ曰く「ないわー」。
一刀両断されてしまった、レイの必需品
一刀両断されてしまった、レイの必需品
怒涛のツッコミを受けるアルセニオ
■正しい認識だ!!(by親友)
いやツッコミってか、皆の心配って奴だよね!
アルセニオは、単に運が良い悪いでなく
自ら地雷を駆け抜ける男!
誰かを助けたい、地雷原の先だろうと!
彼の場合、自ら“不幸”に突撃するから
単純比で2倍不幸だよ!
10倍だぞ10倍!
そらもうみんな心配だよね!
そこで便利な魔女の出番だ!
エリックは「魔導具を呼び出すアイテム」を用意
エリックは「魔導具を呼び出すアイテム」を用意
楽しんどる場合だった!
■魔女の魔法
いやまあ本作の場合、楽しむから良いんですね
本来、レイは「魔法使い」ですが
めちゃくちゃ魔女向き
また“人間を呼び出す魔法”も?
アルセニオが窮地な時
彼が、味方を呼び出せるようにしたい
今巻危うい過去も描かれ、皆の心配がマッハ
ちょっと男子! 愛されすぎじゃない!?
隣国“ウォルドシープ”におでかけ
曰く、かつてエリックが療養に訪れた国だった
曰く、かつてエリックが療養に訪れた国だった
辛い記憶がある国、楽しい記憶に塗り替えて
■エリックの願い
病を治してみせる、その決意も素晴らしいもの
加えて、“己が辛い場所だから”こそ
楽しみを願った
不幸を幸福に換えようとする姿勢
アルセニョがベティを大切にするように
ただの負債では終わらせない
その前向きさが快いね!
さすがエリック、婚約して強くなった!
目的は二つ
仕立て屋さんに生地を、そして二人はデートを
仕立て屋さんに生地を、そして二人はデートを
※この後むちゃくちゃ魔物を倒しにいった
■初めてのデート
さっそくトラブルに首を突っ込むサウロってば!
でも、今は同じくらい強いロイドがいて
自然に付き合ってくれる
なにこのイケメン属コンビ…!
とまれ、しばらく女になったり
過去に苦しんだり!
そんなアルセニョに、男としての幸せが…?
でも今巻「偽魔女が偽薬を売った国」って、もしやこの国?
収録
カバー下は安眠枕の作り方。かわいい
仮にビビアンがやったら絵面も面白い
■収録
ガンガンコミックス「魔女の下僕と魔王のツノ 11巻」。
もち。月刊少年ガンガン連載、スクウェアエニックス出版。
2019年12月(前巻2019年6月)
■魔女の下僕と魔王のツノ 11巻
第61話「魔女の下僕と小さな主人1」
第62話「魔女の下僕と小さな主人2」
第63話「魔女の下僕と小さな主人3」
第64話「魔女の下僕と小さな主人4」
第65話「魔女の下僕と騎士の同盟」
第66話「魔女の下僕と遠くの国」
カバー下
本作5年前 教国のレクエルド感想
キューティクル探偵因幡 感想
これまでの感想
描きおろし&カバー下おまけあり
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キューティクル探偵因幡 感想 アニメ版公式はこちら
キューティクル探偵因幡 12巻
キューティクル探偵因幡 13巻
キューティクル探偵因幡 14巻
キューティクル探偵因幡 15巻
キューティクル探偵因幡 16巻
キューティクル探偵因幡 17巻
キューティクル探偵因幡 18巻“本編”最終回 ヤギにも程がある!
キューティクル探偵因幡 19巻【最終回】“三年後だろうと”
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教国のレクエルド 1巻“18歳のアルセニオ達”
教国のレクエルド 2巻“最終回”
魔女の下僕と魔王のツノ 感想
魔女ツノ 1巻
魔女ツノ 2巻
魔女ツノ 3巻
魔女ツノ 4巻“魔女の下僕と極北の地”
魔女ツノ 5巻“魔女の下僕とお悩み相談”
魔女ツノ 6巻“魔女の下僕と媚薬と想い”
魔女ツノ 7巻“親友の炎”と眼鏡ヒロイン
魔女ツノ 8巻“もう、一回抱いてから考えようかな”
魔女ツノ 9巻“結婚するって言いました!”
魔女ツノ 10巻“二人の恋が実る時”
魔女ツノ 11巻“彼が下僕になった訳”
魔女ツノ 12巻“デートと夢と赤ちゃん欲しい”
魔女ツノ 13巻“レイが贈られる日”
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