(2005年2月改訂開始、12月23日いちおう完了)
01 ナゴム期|
02 キャニオン期|
03 PCM期|
04 東芝期|
05 ファンクラブ・その他
06 プレイスタイル論|
07 著書・チラシその他|
08 メンバー|
番外 引用著作権について
mini-album:ナゴムレコード May,1983
《曲目》おすもうさんの唄/脳なしメガネ/ゲロ/ヤクザなピリカメノコ/せっくす
未聴。デビューソノシート。あやとり兄妹のマークが印刷された。
EPによる復刻版あり。こちらでは、土俵王子と同じイラストのピクチャーレコードになっている。--と長年思っていたが、入手した写真によると、あやとり兄妹と表裏のようだ。
ナゴムレコードは、ケラと加藤賢崇(当時は東京タワーズ)の2人で自主レーベルとして作る予定であったが、事情でケラ個人レーベルになった。
最初から、アイキャッチはこの“あやとり兄妹”。イラストレーターは太田蛍一氏。ナゴムレコードからナゴムカンパニーに変更になっても、キャッチマークは変わらなかった。
(追記2005年12月16日:太田氏の名前を読者から教えていただいた。ゲルニカのひとですな。)
個人的には「アッ! ズルイヤ」が入っているほうが公式です。なんで取っちゃったんだろ>後期。
album: ナゴムレコード Nov,1983
《曲目》女子大生/困るぜカリアゲ/噂のパッシングライト/ネェお星様/おすもうさんの唄/つっこんだ話/赤い下駄の女の子/牛乳ゴックン/もっとサティスファイド
おすもうさんの絵がまぶしいピクチャーLP。それだけ。ナゴムアゲイン時にCD化された。写真で分かるとおり、イラストの中央のレコード穴までそのまんま。
内容はB級コミックバンドの演奏。本人達も「あれは聴かないでくれ」と言っていた。悪い意味で、爆風スランプ1stをさらにヘナチョコにした感じ。「女・うふ・子・えへ・大・あは・生・おほ」てな感じで、後期の有頂天のイメージは一切ありません。
ゲストは豊富。サンプラザ中野、加藤賢崇など。私が聞き分けられたのはサンプラザ中野のみ。イントロの変な寸劇で、中野が騒いでいるのが確認できる。
mini-album:(ケラ・ソロ) ナゴムレコード Mar,1985
《曲目》心の旅/シュルシュルシュール/ホワイトソング/愛のまるやけ|Dog_in_Boy/さよなら招き猫/犬/ドウブツたちの空
2枚同時発売のソノシート。あとでこれをまとめたalbumとして【RECORD】というのが出ている。写真はRECORD。ピクチャーLPで、表はケラの顔、裏はイラストのイヌ。
あくまでケラのソロ活動なので演奏メンバーはいろいろ。手元に現物がないので詳細不明。
音的には、フニャリとした感触のテクノポップ/ニューウェーブ。必然的に音が悪いのでフニャリとするのかもしれないが…
有頂天EPとは演奏が異なる。リバーブの深いオルガン/シンセによるふにゃりとした演奏。まだ「あいあいあいやぁ、今夜! だけはぁ」ではなくて、普通に「あーーだから今夜だけはぁー」と歌っている。テンポもかなり遅い。
ボーカルにもロングディレイが掛かっていて、歌う端から何重にも被さってくる。シンセのキラキラ感といい、感動モノを狙ったのだろうか。
元気でかわいいポップソング。
足の裏と脇の下のシュールを書き出せ
もっと食べたい もっと食べたい シュシュルシュールとんがります 転がります 光りを背に受けて
あのシリアス このロマンス (XXX?)がなくてもレボリューション
基本は後のBECAUSE版に似ているが、やはりシンセリバーブ深し、テンポもかなり遅い。
([ホワイトソング]の作曲は内田雄一郎(筋肉少女帯)。彼の空手バカボン期のボツ曲で、仮歌および仮タイトルは「ダーメーーー」であった。)
【BOIL】に含まれる名曲。あんまり記憶にないのだが、そこそこよくできていたはず。
終盤のMCはBOILとはまったく異なる。「ボクは昨日を予言するんだ」と何度も何度も繰り返す。この叫びが切なくて胸にいたい。
レッミファソー、レッレミファソー。それだけの単純なニューウェイブポップ。
私の穴からひねり出す ケルビンの足をひねり出す
だったかな?
元気の良いポップソング。
さよなら招き猫 (XXX?)へお帰り
おかしいよ 狂ってる
ピアノ(エディ)とバイオリンだけの童謡っぽい歌。かなりかわいい。
地面に 穴掘って 別になにをするでもなく
日々是好日じゃれまわる 僕のそんなイヌヘーイ 君のステップそのままで
ヘーイ いつかママに会えなくなっても
(追記2006年1月17日:この曲の英語コーラス版が、ANAのCMソングになっていた。ということは、カバーであるらしい。サビラスは「and say, I love you」。)
これも【BOIL】に含まれることになる名曲だが、演奏があまり記憶にない。ボーカルにロングディレイがあったこととは覚えている。演奏展開は、後半でエレピリフonlyになる部分までBOILと同じだったはず。テンポはちょっと遅い。
single: キャプテンレコード Dec,1985
インディーズ作品にもかかわらずオリコンで100位に入ったことで有名。ナゴムではなくキャプテンからリリースされているのも効いたのか?
(注:キャプテンレコード:宝島のJICC出版がやっていたレーベル。当時宝島は音楽サブカル雑誌だったのです。ナゴムもよく広告を載せてました。その後宝島はエログラビア誌を経て、突然ビジネス誌に変身。いまはよくわからない。)
曲はフォークグループ“チューリップ”のカヴァーなのだが、歌い出しが「あいあいあいあいや、今夜!だけはぁ~」になっていて、とっても印象深い。
ところどころに挿入される《おかしな小節数のフィル》や2回ある《7/8の間奏》が原作とは大きく違う点である。特に2回目の間奏は、逆回転になったオケの上に様々なノイズが飛び交って、とってもアヴァンギャルド。
演奏はソリッドなギターと叩きまくるドラム中心になり、味付けでシンセが入る。今後の有頂天の土台ともいえる。
(CD【BECAUSE】のボーナストラックとして収録されている。)
シンセ中心多重録音の、ぼんやりとしたニューウェイブ/サイケデリック調の短調の歌。
この頃からケラは「歌詞から意味を取り上げる」ようになった、あるいは何とでも解釈できる歌詞を作るようになった気がする。
あなたこれから大変だ あなたこれから大変だ
お金もない 仕事もない とっても大変だ煮えたぎる右腕 首の付け根から引っこ抜け
イヤなら毎朝晩
歯を磨け 歯を磨け イヤなら毎朝歯を磨けあなたこれから大変だ(虫歯) あなたこれから大変だ(虫歯)
お金もない 仕事もない 響け大変なヒトの唄
いったん終わったあと、倍テンポの忙しいバージョンがしばらく流れる。ロシア民謡調に聞こえるのが不思議。
(CD【ベジタブル(裏ベスト)】に収録されている。)
single: ナゴムレコード Mar,1986
《曲目》ベジタブル/千の病を持つ男/Tower
ジャケット:ツルツルのコート紙に、図鑑のような細密画の植物。有頂天作品ではじめて《デザイン》が施された作品ではなかろうか。
記憶が確かならば、A面45回転B面33回転の奇形EP。ナゴムはこういうのがたまにあった。
(楽曲はすべてCD【ベジタブル】で聴ける。)
ついにやってきたプログレッシヴ。Bm♭-Bm♭-Am-Cというちょっとヒネったコード展開。ベル音による印象的なキャッチ。タムを駆使して叩きまくるドラム。しっかりリズムを支えるギターとドラム。有頂天らしい独特の演奏がはじめて登場します。
楽曲はフェードインで始まり、上記のデモニッシュなAメロを経て、かなり大仰なブレイクのBブリッジをとおり、突然あっけらかんとしたポップなCサビへ。その「とんがっちゃった とんがっちゃった とんがっちゃった よー」という叫びは、インディー界隈では有名です。--この見事なマッチングに私はしびれました。
ビタミン詰めの 影法師 僕おきざりに 逃げ出した(あいやいや)
元を正せば 日は暮れて 元のもくあみ 影はなしそこでね 出してね そこでね 出してね
そこでね 出してね 影をね 出してね
後奏では、いったんベース+バスドラム+ベルキャッチだけになり、しばらく煽ったあと、バンドユニゾンでジャキーンと一発フィルを入れた後、ギター2人によるソロ大会になります。ここのデモニッシュ感・プログレ感は最高です。
【BOIL】にも収録される。あちらではドラムパターンがベースとユニゾン化された別モノになっているが、全体の雰囲気は同じ。
(ただし。BOIL版では「とんがっちゃった よー」がケラとコウ(あるいはハッカイ?)の掛け合いなので展開の意味が理解できるが、EPオリジナルではケラの多重録音になっていて、展開が伝わらない。これはBOIL後だから言える《プロダクトミス》だと思う。)
ニューウェーヴ・ポップ。プログレは抜き。ただし小節数がキテレツ。1+3+4。結果として8になっているが、聴くとおかしな突っかかりをもつ。
こんな歌詞をポップに歌ってよいんだろうか。まずい、やばい。
ほら見てよこの私 ヤマイ、いつでもヤマイ、病は踊る(これでもか)
今日も黒いリンゴかじる おいしくてヨダレがでちゃう“僕は僕か”とオニイサン(わっはっはっは)
“あたりまえよ”とオネエサン(わっはっはっは)今日も赤と黒わからず まばたきで また目がくらむ
【BOIL】にも収録される。演奏はほとんど同じですが、EP版ではサビ部分に上記の「わっはっはっは」やらラジオボイスやらいろんなコラージュが入ります。また、「細胞の適応拡散(うーむ)」部分もきちんと歌われます(BOILでは「テキオウォーウォー」)。
珍しく3/4のワルツ調のプログレ/サイケデリックソング。この歌はすごく暗くて怖い。ベースとドラムマシンのみの演奏に、わななく声が乗る。サビのみシンセパッドが入る。
塔のふもとには 病める者が並び 立ち
こんなに 痩せて
ボーカルには短めのロングディレイが掛かっており、ブレのようなおかしな効果を出している。これも奇妙で怖い。
mini-album:(ケラ・ソロ) ナゴムレコード May,1986
《曲目》展開図/パジャマ/もう一歩/鳥と空と海
和紙のジャケット、デザインも凝っている(写真のとおり)。
ケラのソロ。有頂天とは違ってかなりストレートにテクノ・ニューウェーヴしている。裏面クレジットによると、メンバーはケラ・コウ(ギター+ベース)・モリ(誰だ?)・ジン・ユウ(内田雄一郎)。
タムたたきまくりのドラムで、小節頭で強くシンバル+スネア。それにあわせるようにして、白玉長音のキャッチメロディが入る。ベースとギターは細かくリズムを出していて、そのポリリズム感がかっこいい。
歌は、ケラの他の曲と異なり、微妙にプログレの香りがする展開をする。メロは単純8分のsimpeなビートで、トニックと1度下を中心に進む。AメロとBメロが近似形の展開だが、ものすごく変わったように聞こえるのが不思議。ボーカルは下オクターブが多重録音されている。
歌詞はこんな感じ。遺伝子を展開?
「デタラメに並んだデタラメなパネルを 片足で飛び跳ねてゴールに向かう|これこそ こんなとんでもないボクを作ってるアナタの一部分|お願いではない ラララ命令じゃない」
「あなたのためこんな空気は動く あなたはじき出すこの迷路|目など悪くても 触ればすぐ分かる」
「これこそ こんな不安定な美学 望んだあなたの展開図|あんずるなかれ ラララ弦は鳴る」
「Jazzのリズムをあなた辿ればきっと 私の手足に辿りつく|何もかもが 体のどこかに感じる」 「ありがとう 僕知らぬ昔 ボクを作ったあなたの展開図|祈ることはせず ラララ見守るだけ」
実に名演奏・名歌だと思う。
「レ・ミ・ファ!」というシンプルなメロ、シンプルなリズム。シンプルなシンセ。かわいいテクノポップ。
「ねむちんでもないし|目はちゃんと覚めないし|パ・ジャ・マ!」
Aメロは、ウォーキングベースと、ウワモノでキューキュー鳴るシンセの、奇天烈な音場。ニューウェイブ。ケラが語りで「意識化されないものにも名前を付けられる薬」を紹介する。
「常時服用している調布市の田中昇君15歳は、“俺、さりげなくてゆっくり動いて やかんのように湯気を噴くものに すげまほ って名前を付けたんだぜ”と にこやかに語っております。」
--来るとこまできて 来るとこまできて|来るとこ 来るとこ 来るとこまできて|BEノイジー! 名前はつけてが すべてある。
(「キューキュー」はAISSLE[スリーパー]に似ている。)
ちなみに、3番くらいが逆回転のわけの分からないセリフになるのだが、実はコレを戻して聞いてみると、「プレゼントのお知らせ」が入っている。あれはもう無効だろうか(そりゃ無効だろう)。あのキーワードはみっともなくてここには書けない。--この逆回転、韓国語に聞こえるから不思議。
重たいビート。メロの素っ頓狂具合はニューウェイブだが、音はハードコア風味。Bメロはなぜか詩吟というか和歌朗読。
album: jicc出版(キャプテンレコード) May,1986
《曲目》WHY/ホワイトソング/PIPE/ピノキヲ/EAST /ヘンテコ・ヘブンワーズ/一週間/BECAUSE/心の旅(CDのみ)
ニューウェーヴ・アヴァンギャルド・プログレッシヴ・ポップが一体となった見事な作品。
フィルの多いドラム、太い音で大きく動くメロを持つベース、独特なパーカッション的な使いかたをされるギター、全体をまとめるシンセサイザー・キーボード。Aメロ、Bメロごとに大きく印象を変えるメロディ構成、時におこる変(転)拍子。どこをとっても見事な「有頂天」色で埋め尽くされている。
歌詞の異形さも絶好調で、PIPEの「血が、ボクの血が、水、ただの水、役立たず」は怖い。BECAUSEの中間部で「マヒじゃない」と歌うバックコーラスに「マヒ!マヒ!マヒ!」と叫びつけるケラは怖い。その上まずい、やばい。
正直にいうと、演奏などはその後に比べたらまだまだ完成の域には達していない。特にケラのヴォーカルに力が足りない。
だが、それを補って余りある「大きな意志」がある。
シンセストリングスの「ドーシーラーミー|ファーードシーーー」onlyで始まる。突然 ドラムフィルと断片音だけになり、「ウッ!」のあとは 水がポコポコポコと流れる音がする。
あっけにとられていると、突然なにごともなかったかのようにメイン演奏が始まる。--分かりやすいメロディ、スネア位置のイジったドラム、メロディアスで表現豊かなベース、そしてソリッドなカッティングギター。有頂天のすべてを凝縮したかのような曲。
感想は倍テンポで「あーでもない こーでもない|ドとミとファとソとラとミとレイレーー」と騒ぐジャムセッションになり、これまたあっけにとられていると、32小節で何事もなかったかのように元に戻る。
短調の物悲しいコード展開で、ちょっと不思議な物語を語る。ちょっとプログレで、ハードで、ニューウェイブ。名曲。
「(どこにもいかないで)大きな船に乗り(どこにもいかないで)望遠鏡覗き(どこにもいかないで)青い海を進み(どこにもいかないで)アナタとさよなら」
「(どこにもいかないで)広い海のかなた(どこにもいかないで)誰かが待っていて(どこにもいかないで)わたしとこんにちは(どこにもいかないで)そこから始まる|ホワイトソング」
この「(どこにもいかないで)」「(いつでもそばにいて)」が洗脳チック。
基本アレンジはほぼBOILと同等。キラキラしたシンセのリフに8分ディレイをかけ、ドラムが複雑なビートを出し、ギターとベースが分かりやすいビートを提示。
ピコピコのシンセと、シャキシャキのギター、ペコペコのシンセベース、フィルばかりのドラム。意外なことに、有頂天にしては珍しく真正面のテクノニューウェイブだ。--ギターのコードはtalking heads[burning down the house]のまるっきりコピー。
サビはプログレ臭く、ケラが狂気をこめて叫び歌う。
「血が、ボクの血が、水、ただの水、役立たず」
「カタチ れっきとした カタチ れっきとした カタチ 役立たず」
童謡テクノポップ。これがNHKで放映されて、有名になったそうな。
Aメロは、エレドラ+歌のみ。
「ゲルピンゲルピンゲルピンだよ フンジャカフンジャカフンジャカだよ ヘアスタイルだ。」
Bメロは、見事に童謡。でも3ループ目のお尻に3拍子に変化するフィルが入っているあたりが有頂天の意思。
「だよ! カッコいい! 鼻が伸びちゃうよ 首も伸びちゃうよ」
ポップでニューウェイブな1曲…って、そういう紹介ばかりになってしまうが。のびやかな歌メロが美しい。ヘンなところでコードが1度落ちるのも気持ちいい。
「とかげ犬なら 尻尾取れる|とかげ犬なら 尻尾生える」
ふわふわのシンセとピコピコのシンセ、ボーカルのサンプリングノイズを組み合わせた、童謡テクノポップ。かわいいが、狙いすぎの気がして私はちょっと敬遠。
ロシア民謡[一週間]をもじった、プログレッシブなポップ。短調でダークなAメロと、やたら明るいファンファーレのブリッジ、長調に変化したBメロをもつ。
演奏は基本的にBOILと同じ。ちょっとテンポが遅い。
Aメロは、ダークで暗い、ニューウェイブなプログレ。乾いたスネアドラムの鼓笛隊のようなリズムに導かれ、独特のメロが乗る。
「だから止めろと言ったのに あっというまの果てしなさ|濃いも薄いも平らげた ボクとキミとの物語」
Bメロは、皆が「マヒじゃない」と歌うのに対し、ケラが叫ぶ。「マヒ! マヒ! マヒ!」。--BOIL版ほどの緊張感はないが、ずいぶん怖い歌だ。
A-A-B-A-Bのあと、3度上がって長調に変わる。シンセストリングスに包まれて、希望豊かな美しいメロディが流れる。
「心臓が止まることなければ 大丈夫|ふたりでいっしょに これからも歩こう|心臓が止まることなければ 大丈夫|ふたりでいっしょに これからも笑おう」
「これからも試そう」「これからも怒ろう」--これは希望なのだろうか。これはラブソングなのだろうか。不思議な気持ちになる1曲。
singleと完全に同一。
(情報提供:モナカ氏 2005年9月)
(余談)
このころNHKで[インディイーズの逆襲]という番組が放映され、インディーズブームが起こる。御三家(ラフィン・ウィラード・有頂天)などと呼ばれたものだ。
放送で演奏したのはピノキオ。