コロナワクチン接種無料に 改正予防接種法が成立
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新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種費用を無料とすることなどを盛り込んだ改正予防接種法が2日、参院本会議で可決、成立した。ワクチンは実用化されていないが、厚生労働省は2020年度内の接種開始を目指している。
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加藤勝信官房長官は2日午前の記者会見で、改正予防接種法の成立を受け「必要なワクチンの量の確保を厚生労働省を中心に取り組む」と述べた。接種の開始時期については言及しなかった。
接種は市町村が実施し国が費用を全額負担する。健康被害が出た場合の救済措置を設ける。製薬会社に生じる損害賠償を国が肩代わりする契約も結べるようにする。
日本は米ファイザー、英アストラゼネカ、米モデルナの3社から計1億4500万人分を購入する予定だ。いずれも欧米で先行して使用が許可される見通しだ。
日本での実用化に向けては国内での臨床試験(治験)で日本人への有効性や安全性を確認する必要がある。治験はまだ終わっていない。
ファイザーの製品はセ氏マイナス70度程度で保管する必要があるとされる。厚労省は保冷庫3千個を確保するなどして準備する。体育館などでの集団接種も必要になる見通しだ。