「GoToトラベル」に関して、何か話し合われるのか。

東京都で、新たに新型コロナウイルスの372人の感染が確認される中、まもなく菅首相と東京都の小池知事が緊急会談。

神奈川県の観光スポット、箱根の仙石原。
12月に入った1日も、黄金色のススキが広がり、GoToトラベルを利用して、東京から訪れた観光客も多く見られた。

しかし、観光の拠点・箱根湯本駅前の商店街に行ってみると、人はまばら。

丸嶋本店・富沢恒司さん「ようやく元通りの水準にお客さまが戻ったという矢先だったので、東京からの客が減るとなると、売り上げが、この先どうなるのか不安」

止まらない感染拡大には、旅行会社も頭を抱えている。

GoToトラベルの対象から除外された大阪や北海道・札幌のツアーを中心に、キャンセルが相次いだだけでなく、予約数が多かった年末年始のキャンセルも急増したという。

株式会社アドベンチャー・春木和也さん「東京都が除外のような形になると、どうしても予約数も減ってしまう」

はたして、GoToトラベルからの東京除外は現実となるのか。
そして、その判断を誰が下すのか。

国と東京都の、いわば責任の押しつけ合いは、まだ続いている。

これまで「国が判断すべきだ」としてきた小池知事は、1日午後、新語・流行語の年間大賞に「3密」が選ばれたことを受け、リモートでコメントした。

小池知事「冬になって、陽性者の数も増えていますが、重症者の方を守る、出さない。高齢者を重症化させない。このことを、『3密』をさらに確認して、ご協力いただきたいと思います」

その小池知事が、このあと急きょ、官邸を訪れ、菅首相と会談することがわかった。

GoToトラベルの東京除外をめぐり、新たな動きがあるか注目される。

一方で、日を追うごとに深刻化しているのが、重症者の増加。

11月30日、全国で472人と過去最多に達した。

田村厚労相「最悪の場合も一定程度想定しながら、計画をつくっていかなくてはならない」

最悪の事態も視野に入る中、東京都の重症者は62人と、11月30日から8人減った。

都は1日、医療機関に対して、重症者向けのベッド数を、現在の150床から200床に増やすことなどを要請する。

医療体制に危機感を抱くのは、大きな病院だけではない。
多くの高齢者を診療している、街のかかりつけ医を取材した。

西田医院・西田伸一院長「10月に入って、新型コロナの相談は、かかりつけ医にまず電話で、と国の方針も変わったので、(新型コロナの)患者を早期に発見して、重症化しないように、早期に医療につなげる。われわれの役割は重要だと思っています」

東京・調布市にある西田医院は、コロナに感染した疑いのある患者と、かぜ症状のないほかの患者の待合室を分けた。

さらに、医院の隣には、薬を受け取りに来た人向けの待合スペースを設け、徹底した院内感染対策をとっていた。