新型コロナウイルス禍の中、中古車市場が活況を呈している。日本自動車販売協会連合会(自販連)発表の中古車登録台数(軽自動車以外)をみると、緊急事態宣言解除後に急反転し、6月は前年同月比6.1%増、7月は同3.7%増、8月は同4.5%増と前年超えが続いているのだ。新車販売は9月まで12カ月連続で前年割れが続いており、経済官庁の幹部がその秘密を探ろうと中古車販売大手のもとに聞き取りに訪れているという。
「緊急事態宣言解除後、販売台数は例年の2~3割増となって『絶好調』といえる状態が続いた。新車とは動向が大きく異なった」。ある中古車販売関係者はこう明かす。
業者の仕入れに当たるオークション段階では価格も上昇した。中古車オークション大手「ユー・エス・エス」のデータでは、成約車両単価が6月から前年比プラスに転じ、7月は18.6%も増加。9月も8.3%増とプラス傾向を維持している。別の業者は「通常6~7割程度の成約率が9割近くの月もあった」と話す。
中古車情報誌「カーセンサー」を手がけるリクルートマーケティングパートナーズの担当者によると、緊急事態宣言中は外出自粛で車需要全体が減少したため中古車価格は下落したという。だが宣言解除後は「3密」を避けようと電車以外の移動手段を求める人が増え、一転して需要が急増。「新車よりもすぐに手に入る中古車の人気が高まった」と分析する。
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