田村厚労相が論文引用で墓穴 研究見解が180度変わっていた

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 悪知恵なのか、無能なのか――。25日の衆院予算委員会で、PCR検査が拡大しない理由を問われた田村厚労相は、したり顔で英医学誌「ランセット」の掲載論文を我田引水。無症状者にまで検査を拡大しない理由について、こう説明した。

「(新型コロナウイルス感染の)蓋然性が高いところで定期的に検査をやると、当該集団から感染を29~33%減らすことができるが、一般の集団に広く検査をした場合には、接触者調査とこれに基づく隔離以上に感染を減らす可能性は低い」


 大規模検査の有効性を切り捨てたが、完全に墓穴だ。図らずも日本のコロナ対策がいかに世界から後れを取っているかを露呈したのだ。そもそも、引用した論文は今年6月に発表、10月号の「ランセット感染症版」に掲載された。実は最新研究で、「真逆」の意見が発表されている。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏がこう指摘する。

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