インターネット上の掲示板に大学に対する爆破予告を書き込んだとして、大阪大学大学院生の福山紘基容疑者(23)が25日、威力業務妨害の疑いで警視庁捜査1課に再逮捕された。
福山容疑者は、海外の複数のサーバーを経由させて発信元を隠す匿名化ソフト「Tor(トーア)」を使って対立する30代有名ユーチューバーの名前をかたり、7月31日に長崎大と長崎県立大、8月2日には島根大と島根県立大への爆破予告を書き込んだ。
福山容疑者は7月31日、高知大と高知県立大を名指しし、「主要建物を8月7日に爆破する。キャンパス最寄り駅にダイオキシンを散布する」と書き込み、授業を休講させたり、試験を中止させたとして、今月4日に同容疑で逮捕されている。調べに対し、「2022年に開校する大阪公立大の英語表記が大阪大と似ているのが不満で、同様の表記をしている大学を狙った」と供述していた。
■実在しない宗教団体の教徒と供述
福山容疑者は大学に対する爆破予告を続けるうち、大学が所在する自治体や企業にも爆破予告を繰り返していた。福山容疑者は「恒心教」という、実体のない宗教団体の教徒だと話している。どうやら恒心教の教徒たちが組織的に爆破予告をしていたようだ。
「恒心教は実在の弁護士を勝手に教祖に祭り上げ、ネット民が遊びで作った『冗談宗教』で、福山容疑者はネット仲間と宗教ゴッコをしていた。これまで約130件の爆破予告が確認されていますが、そのほとんどが恒心教の教徒によるものか、30代の有名ユーチューバーに成りすましたものです。恒心教はその有名ユーチューバーも攻撃していた」(捜査事情通)