クライオセラピーの効果と仕組み
凍結療法
クライオセラピー(cryotherapy)とは、冷やすという言葉のcryoと療法のtherapyの二つの言葉からできた言葉で、日本語に直訳すると「凍結療法」になります。
冷やす療法というと、多くの方がイメージするのは湿布かもしれませんが、その他にも、単純な氷や氷水で冷やしたり、様々な冷却材が使ったり、スポーツ選手などが利用しているクライオキャビンというマシーンを使います。
ポイントは、一酸化窒素(NO)を発生させること
正しく液体窒素を用いているクライオセラピーは、一酸化窒素(NO)を発生させます。一酸化窒素(NO)は、血管拡張物質と呼ばれており、一酸化窒素が不足すると血管が硬くなります。一酸化窒素は、運動によって比較的簡単に発生させる事ができますが、1日30分以上のジョキングなどの軽い運動が必要です。ただ、一酸化窒素が十分に発生すると血管をやわからい状態に保ち続けることができるのです。
血管は、内側から内膜、中膜、外膜の3層に分かれており、一酸化窒素の血液拡張作用は、中膜を緩めることに作用し、それによって、血流が増加するのがメカニズムです。
クライオセラピーは、冷却をする事と思っている方も多いですが、正しくは、液体窒素を使って冷やさないと肝心の一酸化窒素(NO)が発生しないため、皮膚表面の血管が拡張し、老廃物の排泄や血流を改善する効果が期待できませんので、ご注意ください。
冷却時間と方法
冷却時間はどのくらいが良いのかということに関しては、実は諸説あります。 一般的には15分から20分程度が良いと言われています。冷却方法については、病院・接骨院などで行う場合は、冷却治療器、アイスパック、アイシングマッサージなどを使用します。自宅で行う場合は、ビニール袋に氷を入れて患部を冷やしたり、保冷剤などで冷やしたりするのが簡単です。
また、世界のトップアスリートなどが使用することが多いクライオセラピーは、液体窒素を利用して、-120℃~-196℃程度の超低温状態になったキャビン内に入って身体全体を急速に冷やします。
クライオキャビンの中に入っている時間は、2~3分間程度です。 なお、心臓や高血圧、脳の血管に疾患がある場合はご利用できません。