きょうのテーマは「あずき」。冬になると食べたくなるのが・・・、あったか~い「ぜんざい」に、アンコがぎっしりの「たい焼き」、見た目もめでたい「お赤飯」!あずきは食物繊維やポリフェノールなどがタップリで、女性にもうれしい食材です。でも、その一方で、一度も料理したことがない「未知の食材」ではないでしょうか?しかも、「あずきを煮豆にする」のは結構面倒!アクをとるために、何度も「渋抜き」をしなくてはならないなど、手間と時間がかかるんです。ところが!その「面倒くさい問題」を、見事にクリアする「ウラワザ煮あずき」を大発見!さらにその「ウラワザ煮小豆」を使えば、カロリーが半分!?の「ヘルシーぜんざい」や、電子レンジで5分ほどで「本格モチモチ赤飯」が作れたり、さらに、いろいろな料理に使える「あずきフレーク」などにも応用できるんです!今回は、自分ではなかなか作らない「あずき料理」の数々をプロの皆さんに、教えてもらいました。
簡単&栄養&おいしい!「ウラワザ煮あずき」
あずきには、ゴボウの3倍の食物繊維、ほうれんそうの2.7倍の鉄分、赤ワインの2倍のポリフェノールなどが含まれているんですが、煮あずきを作るのはとても面倒。その原因は、渋みを取るために何度もする「渋切り」作業。この渋みの原因は、ポリフェノールの一種、タンニン。さらにこの「渋切り」で、実に6割以上のポリフェノールを捨ててしまっているんです。「渋み」はなくすが、「ポリフェノール」を捨てない方法はないか・・・?名寄市立大学教授で“あずき博士”の加藤淳さんは、ついにその方法を発見しました!
画期的!「からいり」で渋みを感じなくする!
それは、あずきを煮る前に、「からいり」することで渋みを感じなくする方法!渋みの原因の「タンニン」は、舌にある「味蕾」という部分に触れることで、「渋い!」と感じます。ところが、タンニンは180度ほどの熱を加えると、分子どうしがくっつき大きくなり、味蕾に触れなくなるので、「渋い」と感じなくなるんです!からいりの目安は、2~3分。表面が少し黒ずんできたら完成。これだけで、渋みが感じなくなるんです!
ポリフェノールを逃さない「水の量」!
からいりをしたら、鍋に移し水を加えて30分ほど煮るんですが、加える「水の量」がポイント!あずきは自分の重さの2.2倍の水を吸うので、2倍の水で煮れば、ポリフェノールが出てしまった煮汁は全部、あずきの中へ。つまり、栄養をあずきの中に閉じ込められるというワケなんです。さらに、この「ウラワザ煮あずき」は、中はホクホク、外は硬めの仕上がりで、加藤さんによると、あずき本来の味を楽しむには最適の煮加減なんだそう。普通に作ると1時間以上かかる「煮あずき」がたった30分で完成する「簡単!ウラワザ煮あずき」。これさえ作っておけば、定番あずき料理から、新しいあずき料理まで、いろいろな使い方ができるんです。
栄養豊富!時短!ウラワザ煮あずき
材料・作りやすい分量
- 小豆300グラム
- 水500ミリリットル
- 差し水100ミリリットル
作り方
- 小豆をフライパンに入れ、中火で2~3分からいりをする。表面が少し黒くなってきたらOK。
- からいりした小豆を鍋にうつし、500ミリリットルの水を加え強火にかける。
- 沸騰したら火を弱め、差し水をする。再度、沸騰したら、ふたをして弱火にする。
- 煮汁がなくなるまで、30分ほど煮る。煮汁が少なくなってきたら、全体がよく煮えるように、
上と下の小豆を入れ替えるように混ぜ合わせる。 - 30分ほど煮て、煮汁がなくなったら完成。指で強く押すとつぶれる程度の硬さが目安です。
(煮汁がなくなるのに30分以上かかる場合もあります)
カロリーオフ!「ヘルシーぜんざい」
みんな大好き!甘~い「ぜんざい」ですが、気になるのはカロリー。一般的なあんこは、長期間保存させるためもあり、その「重さの半分ほどが砂糖」と言われています。そこで、板橋区にある老舗製あん所のあんこ職人の木下公章さんに「砂糖の量は半分」で「カロリーも40%以上カット」!でも、「甘くて、あずきの風味」が生きている、絶品ぜんざいの作り方を教えてもらいました。
砂糖半分!ヘルシーぜんざい
材料・5~6人分
- ウラワザ煮あずき500グラム
- 白ザラ糖(グラニュー糖でも可)220グラム
- 水600ミリリットル
- 塩ほんのひとつまみ
作り方
- ウラワザ煮あずきは、ぜんざいには少し硬いので、水600ミリリットルを加え20分ほど煮て柔らかくする。
- (1)をフライパンに入れ、火をつける前に砂糖の半分(110グラム)を入れる。
- 中火にかけ、木べらなどで優しく混ぜる。
- 沸騰したら、火を弱めてから、残りの砂糖(110グラム)を加える。
- 中火で、好みのとろみになるまで煮る。
- 火をとめて、塩味がわからない程度のわずかな塩を入れて混ぜたら完成。
半分の砂糖で甘さを引き出す!ポイントは・・・?
ヘルシーぜんざいも、「ウラワザ煮あずき」を使いますが、ぜんざいには少し硬いので、水を加え20分ほど煮ます。それをフライパンにうつし、砂糖を加えます。その砂糖を入れるタイミングが、半分の砂糖で甘さを引き出すポイント!甘さを引き出すには、砂糖を2回に分けて入れることが大事!最初に半分の砂糖を入れるタイミングは、火をつける前。そして、沸騰したら、2回目の残り半分の砂糖を入れます。たった、これだけでカロリーオフで、甘いぜんざいが完成します。また、入れる砂糖の種類によって、「甘さの質」も変わります。「こってり 甘く」仕上げたいときは、ふだん使っている上白糖でOK!でも、木下さんのおすすめはサッパリ上品な甘さに仕上がる、お菓子作りによく使う「白ザラ糖やグラニュー糖」だそう。
簡単で本格的!もっちもち「レンチン赤飯」
自分で作るとなると、面倒な「赤飯」。でも、電子レンジで簡単に、しかも、もち米100%の「もっちもち本格赤飯」の作り方を教えてくれたのは、料理研究家のほりえさわこさん。下準備をしておけば、たった7分でできちゃうんです。まず、もち米を、1時間ほどぬるま湯につけておきます。そして、「ウラワザ煮あずき」は、水を加え5分ほど煮まず。すると、レンジ赤飯をもっちもちに仕上げるための赤い煮汁が出てきます。これで準備は完了。
1人分から作れる♪レンチン赤飯
材料・1~2人分
- もち米カップ1(200ミリリットル)
- 水600ミリリットル
- ウラワザ煮あずき50グラム
- 水150ミリリットル
- 塩ひとつまみ
作り方
- もち米を洗って、600ミリリットルの水に入れ、1時間ほどつけておく。
※時間がない場合は、もち米に、200ミリリットルの水を入れ、そのあと400ミリリットルの熱湯を加えれば、30分ほどに時短できる。 - ウラワザ煮あずきに、水150ミリリットルを入れ、中火にかける。沸騰したら火を弱め、3~4分煮て、赤い煮汁を作る。
- (2)を煮あずきと煮汁にわける。煮汁は140ミリリットル。(足りなければ水を足す)
- 煮汁140ミリリットルに、塩を入れ沸騰させ、十分に水けをきった(1)のもち米を加えて、ヘラで混ぜながら煮汁をもち米にすべて吸わせる。
- (4)を耐熱容器にうつし、残っていた煮あずきを加え混ぜる。
- 真ん中をくぼませたら、ラップをして600ワットの電子レンジで5分。
- 電子レンジから出したら、ひと混ぜし、キッチンペーパーなどをのせ、ラップをして10分ほどおき、蒸らせば完成。
「レンチン赤飯」!たった7分ででき上がるポイントは・・・?
30分浸水させたもち米に、さらに、「あずきの煮汁」を吸わせるのが、レンジでもっちもちに仕上げるポイント!そのために、煮汁を加えたもち米をフライパンで加熱。すると、わずか2分ほどで煮汁はすべてもち米の中に吸い込まれていきます。もち米は、「アミロペクチン」という枝が閉じたような形の成分でできていて、加熱することで、この枝が開き、そのスキマで水分をキャッチ!だから、加熱すれば、煮汁を多く吸うというワケ。さらに、ポイント!煮汁の量は、もち米の重さの7割!この割合いだと、煮汁がすべてもち米に吸収されるんです。また、フライパンを使うと、口が広いため、全体をまんべんなくかき混ぜることができるので、失敗しにくいんです簡単で、一人分からつくれるので、ちょっと食べたいなぁってときに、おススメです!
あずきの使い方革命!魔法の「あずきフレーク」
レシピに困りがちなあずきですが、「ウラワザ煮あずき」をフードプロセッサーで粉々にし、「あずきフレーク」にしちゃえば、いろいろな料理に使えちゃうんです。革命的な使い方を教えてくれたのは、料理研究家の藤井恵さん。「あずきフレーク」の作り方は簡単です!「ウラワザ煮あずき」をフードプロセッサーに3分ほどかけて、粉々にするだけ。少し硬めの仕上がりの「ウラワザ煮あずき」は、粉々にしたときに、サラサラになるので最適なんです。空気を抜いて、ジッパー付きの保存袋などに入れれば、冷蔵で3日ほど、冷凍だと1か月ほど保存が可能です。
万能!あずきフレーク
材料・作りやすい分量
- ウラワザ煮あずき300グラム
作り方
- ウラワザ煮あずきを冷やして 常温にする。
- フードプロセッサーに3分ほどかける。
「ちょい足し」から「本格メニュー」まで!使い方は無限大
「あずきフレーク」は、いろんな料理に“ちょい足し”できるのが魅力!あずきの風味でおいしくなり、しかも、あずきの栄養もしっかりとれるんです。
あずきフレークに砂糖と、温かい牛乳を入れ、さっと混ぜれば、トロっとした「あずきラテ」に。ヨーグルトと合わせれば、小豆の香る「あずきドレッシング」。みそ汁とも相性抜群!腹持ちのいい「あずきみそ汁」。さらに、この時期オススメなのが、「あすきシチュー」。小麦粉とバターのかわりに、あずきフレークでトロミをつければ、脂質を40%もカットできるんです!
とろーり♪あずきラテ
材料・1人分
- あずきフレーク大さじ5
- グラニュー糖大さじ1
- 牛乳カップ1
作り方
- 大きめのカップに、あずきフレークとグラニュー糖を入れかき混ぜる。
- (1)に温めた牛乳を加え、よくかき混ぜたら完成。
あずきドレッシング
材料・2人分
- あずきフレーク大さじ4
- A
- おろしたまねぎ大さじ2分の1
- 白ワインビネガー大さじ2分の1
- B
- ヨーグルト大さじ6
- 塩小さじ4分の1
- こしょう少々
- オリーブ油大さじ2分の1
作り方
- Aを混ぜ、1~2分おく。
- Bを混ぜたあと、あずきフレーク、オリーブ油の順番で加えて混ぜる。
- (2)に(1)を混ぜたら完成。
あずきみそ汁
材料・2人分
- あずきフレーク大さじ10
- 小松菜100グラム
- 油揚げ2分の1枚
- だし汁カップ2
- みそ大さじ1と2分の1
作り方
- 小松菜は3センチの長さに切り、油揚げは油抜きし、縦半分、横1センチ幅に切る。
- 鍋にだし汁、油揚げ、あずきフレーク、小松菜を入れ、10分煮る。
- みそを溶かして、ひと煮立ちしたら完成。
脂質オフでヘルシー!あずきシチュー
材料・2人分
- 鶏むね肉1枚(300グラム)
- A
- 塩小さじ2分の1
- こしょう小さじ2分の1
- たまねぎ2分の1コ
- にんじん3分の1本
- ブロッコリー4分の1コ
- 水カップ1
- 白ワイン大さじ2
- 牛乳カップ1
- あずきフレーク150グラム
- B
- 塩小さじ2分の1
- こしょう小さじ2分の1
作り方
- 一口大に切った鶏むね肉に、Aの塩・こしょうをもみ込む。
- たまねぎは一口大に、にんじんは半月切りに、ブロッコリーは小房に分けておく。
- 鍋に、(1)とたまねぎ、にんじん、水、白ワインを入れ、火にかける。
- 煮立ったらアクを取りのぞき、ふたをして中火で15分煮る。
- ブロッコリーを加え1~2分煮たら、牛乳、あずきフレークを加え、混ぜながらとろみがつくまで煮立てる。
- Bの塩、こしょうで味をととのえたら完成。
「あずきフレーク+豆腐+かつお節」で子ども大好き!あずきコロッケ
あずきフレークを主役にするならおススメというのが「あずきコロッケ」!材料は「あずきフレーク+絹ごし豆腐+かつお節」と、なんとも「渋い食材」ですが、子どもも大好きコロッケに変身します。中はホクホクのあずきフレークがたっぷり。衣のかつお節のうまみが絶妙にマッチ。あずきと豆腐に含まれているグルタミン酸のうまみと、かつお節のイノシン酸の相乗効果で、より強いうまみが生まれるんだそう。しかも、1個88キロカロリーと、普通のコロッケの半分以下なんです!とってもヘルシーなので、大人のお酒のお供にも最適です。
カロリー半分以下!あずきコロッケ
材料・2人分
- A
- あずきフレーク100グラム
- 絹ごし豆腐150グラム
- かつお節(枯節・うす削り)3グラム
- 長ねぎ3センチ
- しょうゆ小さじ1
- B
- 小麦粉大さじ1
- 水大さじ2分の1
- ごま油大さじ2分の1
- かつお節(枯節・うす削り)6グラム
作り方
- ボウルにAを入れ、粘りがでるまで混ぜる。
- (1)に、みじん切りにした長ねぎとしょうゆを加え、さらに混ぜる。
- (2)を4等分にして丸め、溶いたBに絡める。
- かつお節を衣のように全体につけ、オーブントースターで10分焼いたら完成。
早わざ!「保温ボトル」で煮あずき
年末年始は、忙しいから、もっと簡単に「煮あずき」を作りたい!って人には、こちらの「保温ボトル煮あずき」はいかが?保温ボトルに、生のあずきと熱湯を入れ、加熱ムラができないように、軽く振り、8時間ほど寝かせておけば、できあがりです!ただ、生煮えだと、おなかを壊してしまうので、出来上がったら小豆を半分に切って、芯が残ってないかをよく確認。残っていたら、芯がなくなるまで煮てください。また、保温ボトルが汚れていると、カビが発生する場合もあるので、必ずきれいに洗った保温ボトルを使ってください。
ひそかな人気?!蒸気の力で温める「小豆カイロ」
最近、女性たちにひそかに人気というのが、「小豆カイロ」。目元用や肩用など、さまざまな形が販売されているんです。中には、生の小豆が入っていて、電子レンジで温めると小豆に含まれている水分で蒸気が発生。その優しい温かさでリラックスできるんだそう。「コロナの巣ごもり消費」の影響か、前年よりも3割以上売れた商品もあるそうです。
自由にカスタマイズ!「手作り小豆カイロ」
小豆カイロは、綿などの布があれば、簡単に作れので、「手作り小豆カイロ」もブーム。ネット上では、お気に入りの柄で作った「マイ・小豆カイロ」が花盛り。手作りマスクの布が余ったので作ってみた!という人もいるそうです。
小豆カイロ作りにハマっているという上原さんを訪ねると、家には30キロもの小豆が。実は、自分のために作ったカイロがきっかけで、今ではネット上で「小豆カイロ専門店」を営んでいるほど。上原さんが考える「手作り小豆カイロ」の魅力は、どんな形にも、カスタマイズできること。目の周りを大きく覆えるアイマスクタイプのカイロは、パソコンを長時間使っていて、ひどい頭痛に悩まされた経験からデザイン。また、足のむくみに悩まされていた経験から、家事をしながらでも足首を温められるタイプも作ったり・・・。自由にカイロを作り出していました。自分の悩みにピッタリの小豆カイロ作れることも、自作する大きなメリットのようです。
「小豆カイロ」のポイントと注意点
手作りあずきカイロ、作るときのポイントを実際に作っている方たちに聞きました。
「あずきは、大小混ぜ合わせる!」・・・大きな粒の大納言と、普通サイズの小豆を混ぜることで、豆のスキマが少なくなるので、よりフィットしやすく、冷めにくいカイロができるそうです。
「ハーブをプラスでリラックス!」・・・袋の中に、ラベンダーなどお好みのハーブを入れると、温かさとアロマ効果で、さらにラックスできるそうです。
【注意点】
小豆を包む布は、麻や綿などの自然素材の布で、汚れていないものを使うようにしてください。また、あたためるのに電子レンジを使う際は、市販のあずきカイロや電子レンジの説明書をよく確認し、その内容に従ってください。