ティエイト
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【キャラ一覧(無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL)】【スキル一覧】【マップ一覧】
※AMAZONから、スキルのGRADE UPによる数値の変化量が途中で変わるケースが出ています。
通常 | アビスシーカー |
---|
名前 | ティエイト (Tee―Eight) |
---|---|
年齢 | 21歳/7692周期くらい |
職業 | データサルベージ・ダイバー |
特技 | 音響操作 |
- 2016年2月4日追加
- ORIGIN Fablesマップ36完走で入手。<終了済>
- 入手方法:2019/4/11~5/8開催の「「START NEW LIFE-めぐりあい春-」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2019/10/3~10/23開催の「「みんなを笑顔に♪ ハロウィンマジック♪」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2020/3/5~4/15開催の「「太陽は燃えている ~愛のカンツォーネ~」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2020/11/12~12/9開催の「「露天湯めぐり生放送」ガチャ」
- 専用スキル「ディープサルベージ」を装備することで、「ティエイト/アビスシーカー」へと名前とグラフィックが変化する。
- 対応楽曲は「SNIPE WHOLE」。
メタヴァースで生まれ育った新世代の人間。海一面の世界でサルベージを生業としている。
水没物が面妖な件について(仮説まみれのため閲覧注意)
STORYでは様々な水没物が登場する。どこかで聞いたような品々も出ているが、正体を明言されているものはないため、下記はあくまでも仮説である。
スイッチで囲まれた大きい丸い窓のついた白い機械
maimai筐体はこのような外観をしている。
「やみをきりさくでんせつの」手袋
セガがコミケ88に出展した際の頒布物「やみをきりさくでんせつのてぶくろ」。
歪んだ音を出すギター「ロック」
楽器を武器とするキャラがいる(ジェフティ)。
あるいはGenesis of Destinyレーベル由来の楽器なら、人体に影響がある楽器があるかもしれない。該当レーベルのレーン背景には「ROCK」の文字がある。
EPISODE5の水没物
GUMINレーベルのキャラに関係する品々という説がある。
傘:美嶋 はるな
メガホン:鬼蝮 ユリア
変なひらひらついたの服:黒原 きずな(?)・天野 あい(?)
釘バット:八咫烏 鋼太郎(所持ギター「グラムニル」)
マイクスタンド:愛野 ヒカリ(?)
筆記用具:兎音 ココ
5人の集合写真:鬼蝮 ユリア+DIVA達(撮影:観音寺 にこる)
4枚のパネル
MEGA(DJ-MEGA)という説や、GAME(ゲーム)という説、EMAG(Seelisch Tactレーベルの舞台「エマーグ大陸」)という説などがある。
ビーチサンダル
水没物かどうかは不明。
他のキャラのSTORYで、緑のある地が登場している(スザク・ソルナ)。
スイッチで囲まれた大きい丸い窓のついた白い機械
maimai筐体はこのような外観をしている。
「やみをきりさくでんせつの」手袋
セガがコミケ88に出展した際の頒布物「やみをきりさくでんせつのてぶくろ」。
歪んだ音を出すギター「ロック」
楽器を武器とするキャラがいる(ジェフティ)。
あるいはGenesis of Destinyレーベル由来の楽器なら、人体に影響がある楽器があるかもしれない。該当レーベルのレーン背景には「ROCK」の文字がある。
EPISODE5の水没物
GUMINレーベルのキャラに関係する品々という説がある。
傘:美嶋 はるな
メガホン:鬼蝮 ユリア
変なひらひらついたの服:黒原 きずな(?)・天野 あい(?)
釘バット:八咫烏 鋼太郎(所持ギター「グラムニル」)
マイクスタンド:愛野 ヒカリ(?)
筆記用具:兎音 ココ
5人の集合写真:鬼蝮 ユリア+DIVA達(撮影:観音寺 にこる)
4枚のパネル
MEGA(DJ-MEGA)という説や、GAME(ゲーム)という説、EMAG(Seelisch Tactレーベルの舞台「エマーグ大陸」)という説などがある。
ビーチサンダル
水没物かどうかは不明。
他のキャラのSTORYで、緑のある地が登場している(スザク・ソルナ)。
スキル
RANK | スキル |
---|---|
1 | ゲージブースト・プラス |
5 | |
10 | ディープサルベージ |
15 | |
25 | 限界突破の証 |
50 | 真・限界突破の証 |
- ゲージブースト・プラス [NORMAL]
- 性能的にはゲージブーストより高上昇率、ダメージが増えるとダメージ軽減に移行、と強力に見えるが
ゲージ稼ぎでは理論値近くで6本に届くくらいで、基本的にはラス殺しが激しい譜面でクリア重視の運用が考えられる。 - AIRバージョンで仕様変更はされていない。PLUS時点ではゲージ5本止まりだった。
- 性能的にはゲージブーストより高上昇率、ダメージが増えるとダメージ軽減に移行、と強力に見えるが
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | MISS10回未満の時、ゲージ上昇UP(170%) MISS10回以上の時、ダメージ軽減(50%) |
+1 | 〃(175%) 〃(60%) |
理論値:105000(6本+3000/24k) |
- ディープサルベージ [ABSOLUTE] ※専用スキル
GRADE | 効果(PLUS時点) |
---|---|
初期値 | 100コンボ未満でゲージ上昇しない 100コンボ以上でゲージ上昇UP(260%) MISS判定10回で強制終了 |
+1 | 〃 〃(265%) 〃 |
理論値:159000-α(8本+7000-α/28k) |
- 以下の値はHOLD/SLIDEが一切無い場合の値。HOLD/SLIDEの分布によって若干の変動があることに注意。
- 水色の部分は(単純計算で)WORLD'S ENDの特定譜面でのみ到達可能。
本数 | 初期値 | +1 |
---|---|---|
1本 | 108 | 108 |
2本 | 119 | 119 |
3本 | 136 | 135 |
4本 | 161 | 159 |
5本 | 204 | 200 |
6本 | 286 | 277 |
7本 | 515 | 477 |
8本 | 3861 | 2249 |
- ゲージ上昇260%(初期値の上昇量)の理論値が156000(8本+4000)、265%(+1の上昇量)の理論値が159000(8本+7000)だが、100コンボ未満のゲージ上昇無しを考慮するとこの値に到達することはありえない。
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
- | - | - | - | - |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
- | - | - | - | スキル |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 | 32 | 33 | 34 | 35 |
36 | 37 | 38 | 39 | 40 |
41 | 42 | 43 | 44 | 45 |
46 | 47 | 48 | 49 | 50 |
スキル |
STORY
EPISODE1 SPEC:ティエイト「この世界には海しかない。だけど、電脳の海の底には、あらゆるものが眠っている。」
――メタヴァース。
量子ネットワーク上に生成された仮想空間世界群。
そこにはさまざまに異なる『世界観』があり、人間とアバタープログラムが共存するようになっていた。
多様な『世界観』は重層構造で繋がれ、空間を流動するデータはやがて川のように集まり、海へ注ぐ。
そしてメタヴァースに生まれ育った次世代の人間。
仮想空間での新たな環境適応性を手に入れた彼らは、セカンドヒューマニティ、アバター人類と呼ばれた。
ティエイトも、そうしたアバター人類のひとり。
彼女のいる世界は、見渡す限りが海だった。
ここには陸地がなく、皆は海上で暮らしている。
EPISODE2 あたしと海 「海は広大。でも、みんな何を怖がっているんだろ?あたしにとっては、潜ることが日常だ」量子ネットワーク上に生成された仮想空間世界群。
そこにはさまざまに異なる『世界観』があり、人間とアバタープログラムが共存するようになっていた。
多様な『世界観』は重層構造で繋がれ、空間を流動するデータはやがて川のように集まり、海へ注ぐ。
そしてメタヴァースに生まれ育った次世代の人間。
仮想空間での新たな環境適応性を手に入れた彼らは、セカンドヒューマニティ、アバター人類と呼ばれた。
ティエイトも、そうしたアバター人類のひとり。
彼女のいる世界は、見渡す限りが海だった。
ここには陸地がなく、皆は海上で暮らしている。
「じゃ、行ってくるね。みんな」
住居船にしばしの別れを告げて、出航。
風に吹かれながら、あたしは海の上にいる。
あたしを乗せたラジオボードが、波を蹴って、水面を滑っていく……
古い人たちからは『電子人間』とか呼ばれてるけど、生まれた時からこの世界にいる自分は、ごくごくフツーの存在。どこにでもいる、アバター人だ。
「さて、東と西、どっちを目指そう」
ここには陸がないけど海はたくさんあって、海からはいろいろなものがとれる。
気紛れに海へ潜って何かを探すのが、あたしの仕事。
「とりあえず、データソナーを投げるか」
いい獲物が見つかればいいな。
海には色々なデータが泳いだり、沈んだりしてる。
深い海は真っ暗で、暗黒領域とか呼ぶ人もいる。
怖いウィルスもたまにいるけど退治すれば全然OK。
私の装備は、電気と音波で自在に動く。
海で拾ったものは売れることもあるし、ただ集めるだけのこともある。
EPISODE3 あたしとサルベージ「んー……なんか変なの拾っちゃった。これ、何に使うんだろう?住居船にしばしの別れを告げて、出航。
風に吹かれながら、あたしは海の上にいる。
あたしを乗せたラジオボードが、波を蹴って、水面を滑っていく……
古い人たちからは『電子人間』とか呼ばれてるけど、生まれた時からこの世界にいる自分は、ごくごくフツーの存在。どこにでもいる、アバター人だ。
「さて、東と西、どっちを目指そう」
ここには陸がないけど海はたくさんあって、海からはいろいろなものがとれる。
気紛れに海へ潜って何かを探すのが、あたしの仕事。
「とりあえず、データソナーを投げるか」
いい獲物が見つかればいいな。
海には色々なデータが泳いだり、沈んだりしてる。
深い海は真っ暗で、暗黒領域とか呼ぶ人もいる。
怖いウィルスもたまにいるけど退治すれば全然OK。
私の装備は、電気と音波で自在に動く。
海で拾ったものは売れることもあるし、ただ集めるだけのこともある。
「よし。今日はこのあたりにしよう」
ダイビング開始。あたしは背中に意識を集中した。
ふたつのジャイロスピーカーが回り始めて、あたしの周囲に空気バリアを発生させた。
このバリアのおかげで、あたしは潜れる。
海中で濡れることもなく、息が詰まることもない。
それにしても……海の中は不思議だ。
あらゆるものが落ちている。
海底に街の廃墟があるのは、昔の文明の名残らしい。
人の過去の歴史がどういうものか、詳しくはあたしは知らない。そういうのは学者先生の分野だ。
あたしは面白そうなものを見つけて持って帰るだけ。
「――これ、なんだろう?」
この機械は、長く海中に沈んでたにしては白くてキレイで、大きい丸い窓が中央についてた。
窓は……向こう側が覗けない。変な構造。
しかも窓はスイッチで囲まれてた。意味わからない。
何故か、手袋のたくさん入った箱も近くにあった。
「や、やみ、を、きりさくでんせつの……???」
古代文字はよく読めないけど、あたしはとりあえず、手袋をひと組、持って帰ることに決める。
機械は重すぎて、持ちあがらなかった。次の機会に。
EPISODE4 あたしと海の落とし物「またなんか変なのが引っかかった。……いいや持って帰ろう」ダイビング開始。あたしは背中に意識を集中した。
ふたつのジャイロスピーカーが回り始めて、あたしの周囲に空気バリアを発生させた。
このバリアのおかげで、あたしは潜れる。
海中で濡れることもなく、息が詰まることもない。
それにしても……海の中は不思議だ。
あらゆるものが落ちている。
海底に街の廃墟があるのは、昔の文明の名残らしい。
人の過去の歴史がどういうものか、詳しくはあたしは知らない。そういうのは学者先生の分野だ。
あたしは面白そうなものを見つけて持って帰るだけ。
「――これ、なんだろう?」
この機械は、長く海中に沈んでたにしては白くてキレイで、大きい丸い窓が中央についてた。
窓は……向こう側が覗けない。変な構造。
しかも窓はスイッチで囲まれてた。意味わからない。
何故か、手袋のたくさん入った箱も近くにあった。
「や、やみ、を、きりさくでんせつの……???」
古代文字はよく読めないけど、あたしはとりあえず、手袋をひと組、持って帰ることに決める。
機械は重すぎて、持ちあがらなかった。次の機会に。
「今日はここで、釣りをしようっと」
ドラムセットを起動。あたしは音響操作を念じる。
あたしのようなアバター人は思考ウェーブを使って、音波駆動の機械を遠隔操作することが可能だ。
付近の海は岩だらけなので、直接潜るよりも、機械に獲物を釣り上げさせたほうが楽そうだった。
「何これ。かなり旧式の……ギター?」
仕掛けを引き上げてみると、弦楽器っぽいものがスネアリールにくっついていた。海底にあったんじゃなく、
漂流してたやつをつかまえたのかな?
「音響操作機能はついてなさそうね」
ただしフォルムはしっかりしてたから、これが海に流れ出たのはわりと最近だとわかった。
ずっと沈んでたものなら、もっと形が崩れてるはず。
「うわっ!」
バババババ。試しに弦を爪弾いたら、爆音が出た。
旧式でも楽器だから、音が鳴るのは当たり前といえば当たり前なんだけど……なんか違和感だ。でも。
妙に耳に残る歪んだ音を出すそれを――役に立たないかも知れないけど――おみやげに持ち帰ることにした。
船アパートのこどもたち、喜ぶかもしれないし。
岩のところで見つけたので、『ロック』という名前をそのギターにつけておいた。
EPISODE5 あたしと光るもの「奥のほうで何か光ってるみたい。手を伸ばせば届くかな?」ドラムセットを起動。あたしは音響操作を念じる。
あたしのようなアバター人は思考ウェーブを使って、音波駆動の機械を遠隔操作することが可能だ。
付近の海は岩だらけなので、直接潜るよりも、機械に獲物を釣り上げさせたほうが楽そうだった。
「何これ。かなり旧式の……ギター?」
仕掛けを引き上げてみると、弦楽器っぽいものがスネアリールにくっついていた。海底にあったんじゃなく、
漂流してたやつをつかまえたのかな?
「音響操作機能はついてなさそうね」
ただしフォルムはしっかりしてたから、これが海に流れ出たのはわりと最近だとわかった。
ずっと沈んでたものなら、もっと形が崩れてるはず。
「うわっ!」
バババババ。試しに弦を爪弾いたら、爆音が出た。
旧式でも楽器だから、音が鳴るのは当たり前といえば当たり前なんだけど……なんか違和感だ。でも。
妙に耳に残る歪んだ音を出すそれを――役に立たないかも知れないけど――おみやげに持ち帰ることにした。
船アパートのこどもたち、喜ぶかもしれないし。
岩のところで見つけたので、『ロック』という名前をそのギターにつけておいた。
「ソナー反応があったけど、何も見つからないなあ」
そこは、ぶくぶくと泡立つ海域だった。海中の見通しは悪い。ここで潜ったことを、ちょっと後悔する。
もう戻ろうかと思った……いや、待って。
何か光るものを見つけた。だいぶ奥のほうだ。
その場所に向かって、水流が動いている気がする。
泡の濁りも、その周辺だけ薄い。
「……行ってみよう」
私の中で、危険への警戒よりも、好奇心が勝った。
慎重かつ大胆に、光のほうへ近づいていく。
進んでいく。さらに接近。そして……
「あった、あった。色々、固まって置いてある」
光の源を見つけた。宝箱みたいだ。あたしはジャイロの空気バリアの外に両腕を伸ばし、それを掴み取った。
海上に持ち帰って、ラジオボードの上に広げる。
箱の中身、獲物の内訳はこうだ。
傘。メガホン。変なひらひらのついた服。釘バット。マイクスタンド。筆記用具。5人の集合画像。等々。
うーん。統一性がない。誰かの何かのコレクションらしいけど……あたしには判断しかねる。
専門家なら、価値がわかりそうかな? 一応、商店船に持ち込んでみよう。もしかしたら、いいものかも。
EPISODE6 あたしと少し気になること「今日はそろそろ帰ろうかな。って、あれ? あんなところに……人?」そこは、ぶくぶくと泡立つ海域だった。海中の見通しは悪い。ここで潜ったことを、ちょっと後悔する。
もう戻ろうかと思った……いや、待って。
何か光るものを見つけた。だいぶ奥のほうだ。
その場所に向かって、水流が動いている気がする。
泡の濁りも、その周辺だけ薄い。
「……行ってみよう」
私の中で、危険への警戒よりも、好奇心が勝った。
慎重かつ大胆に、光のほうへ近づいていく。
進んでいく。さらに接近。そして……
「あった、あった。色々、固まって置いてある」
光の源を見つけた。宝箱みたいだ。あたしはジャイロの空気バリアの外に両腕を伸ばし、それを掴み取った。
海上に持ち帰って、ラジオボードの上に広げる。
箱の中身、獲物の内訳はこうだ。
傘。メガホン。変なひらひらのついた服。釘バット。マイクスタンド。筆記用具。5人の集合画像。等々。
うーん。統一性がない。誰かの何かのコレクションらしいけど……あたしには判断しかねる。
専門家なら、価値がわかりそうかな? 一応、商店船に持ち込んでみよう。もしかしたら、いいものかも。
仮想世界の低い空から、さんさんと日光が降り注ぐ。
眩しい。それに暑い。本物の太陽なんてあたしは見たことがないけど……比較したら、どんな感じだろう。
「今日はそろそろ帰ろうかな」
本日の収穫はゼロ。まあ、そんな日もある。
仕事はもう切り上げてしまって、ラジオボードを遠浅の海に浮かべ、あたしは作業着のまま水浴びをしてた。
生身で水に入ると汚染される、って古い人たちは忠告するけど、あたしの世代は耐性があるから平気だ。
それにしてもこの海域、こんなに浅かったっけ?
「あれ? あんなところに……人?」
誰かがこっちに向かって、水面を蹴って走ってくる。
海風で聞こえないけど、何か叫んでる。なんだろ?
「――そこの女の子! 後ろ、後ろ!!」
え、何事? 声に気づいてあたしが振り返ると……
すぐ背後には、そびえ立つような高波が迫っていた。
間一髪、あたしは空気バリアで防御する。衝撃。水位が一気に上がり、徐々に平坦な海に戻っていく。流されて行方不明になることだけは回避した。ああ、でも。
「ジャイロ、緊急起動で故障しちゃったかな……」
「おい! あんた、大丈夫か!?」
「え、ええ。あたしは無事だけど」
「波には気をつけなよ? 呑まれたら一巻の終わりだ」
駆けつけた男性は海難救助員でビスリィと名乗った。
この付近は潮汐がバグっていて進入禁止らしい。
あたしを見つけて、彼は慌てて飛んできたそうだ。
知らなかったとはいえ迷惑をかけた。ちょっと反省。
EPISODE7 あたしと新装備「うん。新しい装備は快適、快適。もう少し、長く潜ってみようかな」眩しい。それに暑い。本物の太陽なんてあたしは見たことがないけど……比較したら、どんな感じだろう。
「今日はそろそろ帰ろうかな」
本日の収穫はゼロ。まあ、そんな日もある。
仕事はもう切り上げてしまって、ラジオボードを遠浅の海に浮かべ、あたしは作業着のまま水浴びをしてた。
生身で水に入ると汚染される、って古い人たちは忠告するけど、あたしの世代は耐性があるから平気だ。
それにしてもこの海域、こんなに浅かったっけ?
「あれ? あんなところに……人?」
誰かがこっちに向かって、水面を蹴って走ってくる。
海風で聞こえないけど、何か叫んでる。なんだろ?
「――そこの女の子! 後ろ、後ろ!!」
え、何事? 声に気づいてあたしが振り返ると……
すぐ背後には、そびえ立つような高波が迫っていた。
間一髪、あたしは空気バリアで防御する。衝撃。水位が一気に上がり、徐々に平坦な海に戻っていく。流されて行方不明になることだけは回避した。ああ、でも。
「ジャイロ、緊急起動で故障しちゃったかな……」
「おい! あんた、大丈夫か!?」
「え、ええ。あたしは無事だけど」
「波には気をつけなよ? 呑まれたら一巻の終わりだ」
駆けつけた男性は海難救助員でビスリィと名乗った。
この付近は潮汐がバグっていて進入禁止らしい。
あたしを見つけて、彼は慌てて飛んできたそうだ。
知らなかったとはいえ迷惑をかけた。ちょっと反省。
「はあ、自業自得。だけど、いい機会でもあるか」
こないだの大波で、ジャイロスピーカーが壊れた。
このままだと潜れない……なので思い切って、あたしはコントローラごと装備を新調することに決めた。
商店船に行って、ここ数ヶ月の間に海から拾い集めた資源や希少品を全部売り払った。まとまったお金を得たあたしは、次に音響制御ユニットの買い付けをする。
「ジャイロは前と同じタイプが扱いやすくていいかな。それとギターの在庫、あります? できれば最新の」
渋る店主を拝み倒し、値切り倒して、ついにあたしは新たな装備一式を手に入れた。
「うん。新しい装備は快適、快適」
装備の試運転のため、近場の海に突入する。
ギタータイプのコントローラはドラムみたいなインパクトはないけど、入力に融通が利くから好きだ。『スライドしながらタップする』とかは、これじゃないとね。
「もう少し、潜ってみようかな……」
新しいジャイロの出力を上昇させて、空気バリアの密度を上げる……よし、うまく動いてるみたい。
今までより長い時間、深い場所にも行けそうだ。
明日は、もっと試してみよう。楽しみだなあ。
EPISODE8 あたしと深く暗い海「こんな深くまで潜ったことなかったけど、まだまだいろいろ落ちてるみたいだ」こないだの大波で、ジャイロスピーカーが壊れた。
このままだと潜れない……なので思い切って、あたしはコントローラごと装備を新調することに決めた。
商店船に行って、ここ数ヶ月の間に海から拾い集めた資源や希少品を全部売り払った。まとまったお金を得たあたしは、次に音響制御ユニットの買い付けをする。
「ジャイロは前と同じタイプが扱いやすくていいかな。それとギターの在庫、あります? できれば最新の」
渋る店主を拝み倒し、値切り倒して、ついにあたしは新たな装備一式を手に入れた。
「うん。新しい装備は快適、快適」
装備の試運転のため、近場の海に突入する。
ギタータイプのコントローラはドラムみたいなインパクトはないけど、入力に融通が利くから好きだ。『スライドしながらタップする』とかは、これじゃないとね。
「もう少し、潜ってみようかな……」
新しいジャイロの出力を上昇させて、空気バリアの密度を上げる……よし、うまく動いてるみたい。
今までより長い時間、深い場所にも行けそうだ。
明日は、もっと試してみよう。楽しみだなあ。
本格的に新装備を運用し始めたあたしは、いよいよ、超深海に挑戦することにした。個人で潜るには深すぎる海溝だけど、幸いにもスポンサー企業が見つかり、彼らは空気やエネルギーの準備を支援してくれた。
「なんて無茶な! もしも何かあっても助けないぞ!」
救助員ビスリィが言う。彼はスポンサーに雇われ、今回、あたしの潜水状態を監視する役になってた。
「心配いらないってば。この機材なら、安全だし」
あたしは笑いながらビスリィに手を振り、水中に消える。バリアに身を包まれ、真っ暗な海を降りていった。
「にしても、ほんとに闇だね、ここは……」
海溝――多くの『世界観』からの破棄データが降り注いで、計測不能な大深度にまで沈んでいる場所。
自己増殖するメタヴァースは、制作者にも把握できないほど複雑怪奇に入り組んだ構造になって、だから古い人たちは常に、気を揉んでいる。
『本当に人類は、仮想世界に住んでいけるのか』と。
だけど私は、その話を聞いて、ちょっと笑う。
今更そんなの心配しても、仕方ないのに。
だってあたしみたいなアバター人が、もうこの世界にはたくさん暮らしてる。
人がこの世界にいられる証明は、もう済んでる。
ただ、海はとっても深くて。静かで。暗くて。
今、あたしはここでひとりきり。
世界に他に誰かがいることを、一瞬忘れかける。
EPISODE9 あたしと学者先生「あんな板切れ、なんの役に立つんだろ。高く売れるならなんでもいいけど」「なんて無茶な! もしも何かあっても助けないぞ!」
救助員ビスリィが言う。彼はスポンサーに雇われ、今回、あたしの潜水状態を監視する役になってた。
「心配いらないってば。この機材なら、安全だし」
あたしは笑いながらビスリィに手を振り、水中に消える。バリアに身を包まれ、真っ暗な海を降りていった。
「にしても、ほんとに闇だね、ここは……」
海溝――多くの『世界観』からの破棄データが降り注いで、計測不能な大深度にまで沈んでいる場所。
自己増殖するメタヴァースは、制作者にも把握できないほど複雑怪奇に入り組んだ構造になって、だから古い人たちは常に、気を揉んでいる。
『本当に人類は、仮想世界に住んでいけるのか』と。
だけど私は、その話を聞いて、ちょっと笑う。
今更そんなの心配しても、仕方ないのに。
だってあたしみたいなアバター人が、もうこの世界にはたくさん暮らしてる。
人がこの世界にいられる証明は、もう済んでる。
ただ、海はとっても深くて。静かで。暗くて。
今、あたしはここでひとりきり。
世界に他に誰かがいることを、一瞬忘れかける。
「ねえ~、ビスリィ~」
「な、なんだ!? どうしたティエイト!?」
「なんでもな~い……あ、何か見つけた」
意味もなく海上と通信するあたしの視野に、古ぼけたパネルの群れが入ってきた。
これ……何? わからない。けど、行動するが吉だ。
「海溝の崖沿いに何かある。拾えるだけ拾ってみる」
「無茶するなよ、お嬢さん」とビスリィ。
「了解、了解」冗談ぽく答え、あたしは手を伸ばした。
「E・M・A・G……?」
程なく海上へと戻ったあたしは、持ち帰った4枚のパネルを読み上げる。字が書いてあって、壊れてなくて、手で持ってこられるものは、その4つだけだった。
「どういう意味だろ?」「さあ……?」
意味を考えるのは、あたしのやることじゃない。
ところがこのパネルをスポンサーに提出したところ、ちょっとした騒ぎになってしまった。
どうもパネルを見た学者先生が、言ったそうなのだ。
『これは我々人類のルーツを示す大発見だ!』とか。
ルーツ、由来……? ねえ? ピンと来ないな。
ともあれ、パネルを買ってくれるなら嬉しい。
タダ同然で冒険して、拾ったものにいい値段をつけてくれるのなら、あたしの商売はそれで……
でも。確かに。あたしはふと、改めて思った。
海から拾えるものっていうのは、昔、世界のどこかに誰かが存在してた、その証なんだなって。
EPISODE10 あたしとコレクション「え? 買い取り中止なの?残念~、でも……ま、いいか。無駄じゃないし」「な、なんだ!? どうしたティエイト!?」
「なんでもな~い……あ、何か見つけた」
意味もなく海上と通信するあたしの視野に、古ぼけたパネルの群れが入ってきた。
これ……何? わからない。けど、行動するが吉だ。
「海溝の崖沿いに何かある。拾えるだけ拾ってみる」
「無茶するなよ、お嬢さん」とビスリィ。
「了解、了解」冗談ぽく答え、あたしは手を伸ばした。
「E・M・A・G……?」
程なく海上へと戻ったあたしは、持ち帰った4枚のパネルを読み上げる。字が書いてあって、壊れてなくて、手で持ってこられるものは、その4つだけだった。
「どういう意味だろ?」「さあ……?」
意味を考えるのは、あたしのやることじゃない。
ところがこのパネルをスポンサーに提出したところ、ちょっとした騒ぎになってしまった。
どうもパネルを見た学者先生が、言ったそうなのだ。
『これは我々人類のルーツを示す大発見だ!』とか。
ルーツ、由来……? ねえ? ピンと来ないな。
ともあれ、パネルを買ってくれるなら嬉しい。
タダ同然で冒険して、拾ったものにいい値段をつけてくれるのなら、あたしの商売はそれで……
でも。確かに。あたしはふと、改めて思った。
海から拾えるものっていうのは、昔、世界のどこかに誰かが存在してた、その証なんだなって。
学者先生はしばらく、例のパネルを分析するために躍起となり、発見者のあたしにも根掘り葉掘り、色々と質
問をぶつけてきた。
見つけた時の現場の状態はどうだとか、周辺に何か印象的な変わった様子はなかったかとか……
それを訊かれてもなあ。あたしは拾ってきただけ。
他にあまり興味もなかった。
「――で。結局。売れたのか、ティエイト?」
「残念。売れなかったよ、ビスリィ」
あれは遺跡の産物ではない。量産品の、模造品。
つまり超大昔に流行した、おもちゃだったらしい。
調べた結果、研究資料としての価値はめちゃ低く(学者さんご愁傷さま)、もし売れたとしても、好事家相手に二束三文といったところだった。
「あんたは頑張った。けど、ちょっと空しい結果か」
「え? ……いや、そうでもないよ」
「そ、そうか? 無駄足になったろ?」
「潜るの面白かったから、あたしはそれでいいの」
その後、あたしは自力で潜れる限界に挑み続けた。
正直言って、あんまり深い海には売れる物が落ちてなかった……役立たずのコレクションがどんどん手元に増え、それを知るとビスリィは苦笑いしたり、あたしをからかったりした。
まったく、余計なお世話だよー。
けど、あたしにはお金で買えないものが手に入った。
それは潜ることでの、あたし自身の見識や経験。
あたしは純粋に、海が好きなのかもしれない。
EPISODE11 あたしと誰かの思い出「拾った物から、落とし主のことを知ることができる。今の私には、それがとても楽しいんだ」問をぶつけてきた。
見つけた時の現場の状態はどうだとか、周辺に何か印象的な変わった様子はなかったかとか……
それを訊かれてもなあ。あたしは拾ってきただけ。
他にあまり興味もなかった。
「――で。結局。売れたのか、ティエイト?」
「残念。売れなかったよ、ビスリィ」
あれは遺跡の産物ではない。量産品の、模造品。
つまり超大昔に流行した、おもちゃだったらしい。
調べた結果、研究資料としての価値はめちゃ低く(学者さんご愁傷さま)、もし売れたとしても、好事家相手に二束三文といったところだった。
「あんたは頑張った。けど、ちょっと空しい結果か」
「え? ……いや、そうでもないよ」
「そ、そうか? 無駄足になったろ?」
「潜るの面白かったから、あたしはそれでいいの」
その後、あたしは自力で潜れる限界に挑み続けた。
正直言って、あんまり深い海には売れる物が落ちてなかった……役立たずのコレクションがどんどん手元に増え、それを知るとビスリィは苦笑いしたり、あたしをからかったりした。
まったく、余計なお世話だよー。
けど、あたしにはお金で買えないものが手に入った。
それは潜ることでの、あたし自身の見識や経験。
あたしは純粋に、海が好きなのかもしれない。
この世界は、海だらけ。乾いた陸地は存在しない。
まあ、別にそれでも、住んでる人は困らない。
あたしも、潜って商売できればそれでいいし……
って思ってたけど最近、考えが少し変わってきた。
「ティエイト? なんだ、その薄い履き物?」
「ビーチサンダル。波打ち際って場所で使うやつ」
浅い海に近い陸では、波が寄せては返し、日光が砂を焼く。砂で足の裏にやけどをしないよう、陸に住む人はサンダルを履くのだ……と学者先生から教わった。
あたしが説明すると、ビスリィは怪訝な顔をする。
「波が陸に押し寄せる場所? そんなのがあるのか?」
「あるよ。絶対に、世界のどこかにはある」
「へえ、どうしてそう思う?」
「だってこれ、潮に乗って漂着したのを拾ったから」
誰かが落としたなら、それは誰かが使っていたのだ。
どういう時に使ってたんだろ? 何のために?
これを使っていたのは、どんな人かな?
どんな気持ちでいたのかな……
あたしは前より一層、関心を抱くようになってた。
「よし。波打ち際を探しに行こう、ビスリィ」
「なんだって!?」
「潮は南から流れてる。きっと砂浜も南にあるよ」
「正気か、おいおい……ったく、しょうがねえなあ!」
熱い砂の上を歩く感触を、あたしは知りたい。
ラジオボードはあたしと彼を乗せ、南へと進む。
まあ、別にそれでも、住んでる人は困らない。
あたしも、潜って商売できればそれでいいし……
って思ってたけど最近、考えが少し変わってきた。
「ティエイト? なんだ、その薄い履き物?」
「ビーチサンダル。波打ち際って場所で使うやつ」
浅い海に近い陸では、波が寄せては返し、日光が砂を焼く。砂で足の裏にやけどをしないよう、陸に住む人はサンダルを履くのだ……と学者先生から教わった。
あたしが説明すると、ビスリィは怪訝な顔をする。
「波が陸に押し寄せる場所? そんなのがあるのか?」
「あるよ。絶対に、世界のどこかにはある」
「へえ、どうしてそう思う?」
「だってこれ、潮に乗って漂着したのを拾ったから」
誰かが落としたなら、それは誰かが使っていたのだ。
どういう時に使ってたんだろ? 何のために?
これを使っていたのは、どんな人かな?
どんな気持ちでいたのかな……
あたしは前より一層、関心を抱くようになってた。
「よし。波打ち際を探しに行こう、ビスリィ」
「なんだって!?」
「潮は南から流れてる。きっと砂浜も南にあるよ」
「正気か、おいおい……ったく、しょうがねえなあ!」
熱い砂の上を歩く感触を、あたしは知りたい。
ラジオボードはあたしと彼を乗せ、南へと進む。
チュウニズム大戦
レーベル | 難易度 | スコア | |
---|---|---|---|
スキル名/効果/備考 | |||
■メタヴ | EXPERT | 0 / 330 / 660 | |
レーベルブレイク(♥◆♣ミス) | |||
次のプレイヤーの♥、◆、♣の COMBO/CHAINは、MISSとなる。 | |||
備考:♥グミン/◆ジェネ/♣イロド |
■ 楽曲 | |
┗ 全曲一覧(1 / 2) / 追加順 / Lv順 | |
┗ WORLD’S END | |
■ キャラクター | |
┗ 無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL | |
┗ マップボーナス・限界突破 | |
■ スキル | |
┗ スキル一覧 / 期間限定スキル | |
┗ スキル評価 / 期間限定スキル | |
■ 称号・マップ | |
┗ 称号 / ネームプレート | |
┗ マップ一覧 |
コメント(63)
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通常絵のデザイン大人っぽくて死ぬ程すきこのコメントに返信8返信
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キャラの周りのやつの見た目がティフォンのやつに似ているのは気のせいだろうかこのコメントに返信1返信
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エピソード9で出てきたE・M・A・Gってやつ
並び替えるとM E G Aになる
つまり学者はDJ-MEGAに関係している人物だと思われる返信数 (1)0返信 -
ティエイトネキのリメイク新キャラ欲しい…欲しくない?
STARで出ますように祈願このコメントに返信17返信 -
腰につけているシンセサイザーの元ネタはおそらくTR-8
名前もこれ由来かもしれない返信数 (1)4返信 -
傘=美嶋はるな。メガホン=鬼蝮ユリア。変なひらひらのついた服=黒原きずな。釘バット=八咫烏鋼太郎。マイクスタンドはわからなかった。筆記用具=兎音ココ。5人の集合画像=ユリアのところに集まりし五人/イロドリミドリ。なのかな返信数 (4)6返信
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鋼太郎くんの方でも上がってたけどたぶん釘バットて彼のことだよね返信数 (2)0返信
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ティエイトネキがだんだん、だがしかしのサヤ師に見えてくる私は疲れているのだろうかこのコメントに返信7返信
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スキルの能力はプラスの時と変わらずでしたこのコメントに返信0返信
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釘バット轟雷音説このコメントに返信14返信