8ヶ月が過ぎました。
今日は口腔外科の術後の、
経過観察の診察でした。
舌癌・食道癌の主治医の先生や、
スタッフの皆さんには、
いつお会いしてもホッと安心出来ます。
約30分の限られた時間の中で、
今日は検診と問診がありました。
口腔内に異常もなく、
先生にお聞きしたい事もメモに書いておいて、
全てをお尋ねして。
特に今日はとても嬉しいことが判り、
心の中で思いっきり、
ガッツポーズをしました。
皮弁(太腿から移植した新しい舌)は、
血管は繋いでいますが、
神経は繋いでいないので、
痛い・熱いなどの感覚は、
ないと言われています。
確かに術後暫くは感覚がない為に、
熱い物を口に入れてしまい火傷をしたり、
噛んでも痛くないが為に、
思いっきり噛んでしまい、
血が出たりしていました。
でも2カ月ぐらい前から、
「もしかして感覚があるかも?」
と思い始めていました。
もともとの舌に比べたら、
もちろん全然鈍感ですが、
全く無いわけではない気がするのです。
うーん、
感覚はないと言われているのだから…
やっぱりそんな事はあるわけないし、
気のせいかもしれないなぁ…
主人に話したら
「味覚もあるわけだから
神経が通っていても
おかしくないんじゃない?」
「ないと思い込むよりは
あると信じていた方がいいよ」
「あるに越した事はないと思うし!」
とまぁ前向きなことを又言ってくれました。
そのおかげで自分でも、
「絶対に感覚が蘇っているんだ!」
と信じ込んで。
しかし本当に感覚はできてくるものなのか?
そのことを今日、
先生に聞いてみました。
「神経はもちろん繋いでいないので
感覚がないのが医学的には普通です」
「でももしかしたらもともとの舌や、
周りの神経が研ぎ澄まされて、
感覚が出てきた可能性も
否定出来ません」
「もしそうであれば
これはとても喜ばしいことです」
「感覚が鋭いということは
その分動きもよくなるということなので
まだまだ運動機能に期待が持てます」
「ということは…
発語がまだまだ今以上に
出来る様になるということですか?」
と私は尋ねました。
「はい
そういうことです」
と先生。
無理だと思って諦めずに、
不可能な事も可能にする。
諦めるのは簡単だけど、
もったいないなと、
つくづくそう思ったのでした。
「人生何事も諦めが肝心」
という言葉はありますが…
諦めたらそこでストップ。
諦めた時にはそこまでで、
もう終わりなのではないかなと思うのです。
不可能な事なんて、
何ひとつない。
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