青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< November 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

迷宮のレンブラント「黄金の兜の男」

本日発売の「週刊朝日」に気になる記事がありました。
電車内の中吊り広告では「幻のレンブラント」の写真まで載っていて
ひと際注目を浴びている様子。早速釣られて「週刊朝日」を購入。
週刊誌買うなて、いつ以来でしょう。

320円也。

さてさて、くだんの記事とは、これ。
「毎日新聞が「世界的スクープ」と自賛した
「幻のレンブラント」報道のお粗末」


p.128から4ページほどの記事です。

まずはおさらいから。
今年の3月16日、毎日新聞朝刊に「幻のレンブラント」作品が
大阪で「発見」されたという記事が掲載されました。

MSN毎日インタラクティブに残っていたキャッシュから。


レンブラント:「黄金の兜の男」真作か 大阪の社長が所蔵
オランダ最高の画家とされるレンブラント本人が描いた可能性のある「黄金の兜(かぶと)の男」という作品を、大阪市の会社社長が所蔵していることが14日分かった。油彩画修復の第一人者で、美術史家の黒江光彦・元国立西洋美術館主任研究官が鑑定した。長年真作と考えられてきたドイツ・ベルリン国立絵画館の「黄金の兜の男」は、弟子による工房作と86年に結論づけられ、真作の存在は謎のまま。黒江元主任研究官は、所蔵者の了解を得て、オランダ「レンブラント調査委員会」で評価を受けたいとしている。

作品は、縦75.8センチ、横56.1センチで、ベルリンの作品よりやや大きい。社長が昨秋、亡くなった父親のコレクションを整理していて偶然見つけ、鑑定を依頼。黒江元主任研究官は、エックス線調査や、キャンバスの張り方など、約2カ月かけて詳細に観察・検討した。

その結果、キャンバスを強く張るための工夫として、木枠の四隅にくさびを打ち込んでいることが判明したほか、キャンバスに地塗り顔料をへらでぬり込むレンブラント手法の特徴を確認した。

さらに顔の立体感を表現する入念な筆遣いや、兜表面の細部を正確に写す切れ味鋭い技法が、レンブラント芸術中期の技法に合致。署名などはないが、表面のひび割れの状態などから、350年以上前のレンブラント一門による作品の可能性が高いと判断した。

黒江元主任研究官によると、工房作と断定されたベルリンの作品と、今回見つかった作品の構図はほぼ同じだが、陰影の表現に大きな違いがある。ベルリンの作品に比べて、よりコントラストを強調し、兜や顔を浮き立たせているという。

【高橋一隆】

 ◇レンブラント・ファン・レイン 1606年7月、古都ライデン生まれ。陰影に富んだタッチから「光と影の魔術師」とも呼ばれ、工房では多くの弟子を抱えた。しかし、妻の死や破産などで悲劇的な運命をたどり、1669年10月、63歳で生涯を閉じた。「トゥルプ博士の解剖学講義」などの作品がある。

毎日新聞 2007年3月16日 3時00分


↑の記事には画像も掲載されていました。
これが新発見?のレンブラント作品。
大阪市内で発見された「黄金の兜の男」

記事中にある今回見つかった作品の構図とほぼ同じで「レンブラント調査委員会」により工房作と断定されたベルリンの作品とはこちら。
ベルリン国立絵画館蔵 1650年頃
「あれ~この作品観たことあるような気がする……」
きっと上野でご覧になったのでは?
国立西洋美術館で開催された「レンブラントとレンブラント派」展(2003年 9月13日~12月14日)にこのベルリン国立絵画館蔵の「黄金の兜の男」しっかり展示されていました。

さて、さて毎日新聞さんの記事に話題を戻して。
↑の記事がスクープとして3月16日付けで掲載された4日後の6月20日に大阪のホテルで鑑定した黒江氏、大阪市の会社社長さんと息子さんの三人が、揃って記者会見を開いたそうです。この様子も毎日新聞さんは以下の記事で伝えています。



レンブラント:大阪で発見の真作絵画、下にキリスト像
大阪市内で発見されたオランダの巨匠・レンブラント(1606~69年)の真作である可能性が指摘されている 「黄金の兜(かぶと)の男」という作品の下に、キリストとみられる人物像が描かれていたことが、新たに分かった。

特殊暗視カメラによる観察で判明したもので、制作段階で構図を変更した「ペンティメント」(描き直し)らしい。 同市内で20日に開かれた会見で、鑑定した黒江光彦・元国立西洋美術館主任研究官が明らかにした。黒江元主任研究官は「ペンティメントを確認できて、限りなくレンブラント真作に近づいた」と語った。

キリスト像は兜右側の陰影の下に描かれていた。くぼんだ目に特徴があり、祭服を着て座り込んでいるように見えるという。 粗描のまま描くのを中断し、その上から褐色の絵の具で塗りつぶしたらしい。 黒江元主任研究官は、当初、兜の正面飾りの紋章として像を描いたものの、全体の構図を考えて、描き直したと推測している。

レンブラントは、熱心なキリスト教信者であったことに加え、ペンティメントは主にオリジナル作品だけに見られることから、 黒江元主任研究官は「レンブラント調査委員会の評価を受けるに耐えうる作品」と説明。また右下に署名のような文字も見つかったが、詳細は分からないという。

会見には、絵を所有する大阪市の建設会社社長、木下兼治さんも同席。

木下さんは「父の遺品で大切なもの。オランダに長期間持ち出すことは考えていないが、オランダから調査に来るなら協力したい」と話した。

「兜の男」の真作と考えられてきたドイツ・ベルリン国立絵画館の作品は86年に弟子による工房作と断定され、真作の所在は今も不明。 黒江元主任研究官の鑑定で、真作の可能性が浮上したことが今月16日の毎日新聞で初めて報道され、黒江元主任研究官らがこの日会見を開いた。 【高橋一隆】

毎日新聞 2007年3月21日 0時19分



二人の間に少し齟齬が表れているのが分ります。鑑定した黒江氏は最初の記事で「オランダ「レンブラント調査委員会」で評価を受けたいとしている。」とし再度記者会見でも「「レンブラント調査委員会の評価を受けるに耐えうる作品」と説明。」と発言しとにかく自分が観た感じではレンブラントの真作っぽいが、オランダの「レンブラント調査委員会」Rembrandt Research Project (RRP)にその評価を仰ぎたいと語っています。ここのお墨付きが得られないとレンブラントの真作とは言えない強い権限を有している委員会です。

先程画像をアップしたベルリン国立絵画館の「黄金の兜の男」だってこの委員会の調査を受ける前までは正真正銘のレンブラントの真作として世界中に名を馳せていた有名な作品だったのです。泣く子も黙る「RRP」.

ところが、今回「発見」された絵の「所有者」である木下氏は記者会見でこう語っていらっしゃいます。「父の遺品で大切なもの。オランダに長期間持ち出すことは考えていないが、オランダから調査に来るなら協力したい

何やらとってもとっても消極的な発言です。黒江氏とのこの温度差は一体何?

そもそも「父の遺品で大切なもの。」と言ってもこの作品「昨秋、亡くなった父親のコレクションを整理していて偶然見つけ」たわけで…「オランダに長期間持ち出すこと」くらい痛くも痒くもない話だと思うのは素人考えかな?

で、今から思うときな臭いお話の内幕を今週号の「週刊朝日」が暴露しています。
「毎日新聞が「世界的スクープ」と自賛した
「幻のレンブラント」報道のお粗末」


詳しい内容はここでは書きませんが、読んでビックリです。
少しだけさわりを。。。

・「父親のコレクション」から偶然見つかった絵ではない。
・そもそもこの絵、大阪市の会社社長のものではない。

これだけでも全く違った話になります。更にもっと凄い内容も。
とてもここでは書けません。本屋さんへgo!!

因みに昨夜、早速、毎日新聞さん名誉毀損だ!と報じています。


名誉棄損:毎日新聞社が「週刊朝日」に抗議文
 毎日新聞社は9日、「週刊朝日」(朝日新聞社発行)7月20日号の電車内つり広告や同社のホームページの見出しなどで「本紙の名誉を著しく傷つけた」などとする抗議文を朝日新聞社に送った。

 毎日新聞は今年3月16日朝刊で、油彩画修復の国内第一人者と評価される美術史家が、鑑定した油彩画について、オランダの画家・レンブラントの真作の可能性が高いと結論付けたことを報じた。

 週刊朝日は、同号で絵の所有者などに関する記事を掲載。一部広告で、この記事に「毎日新聞 幻のレンブラントのでたらめ報道」との見出しを付けた。毎日新聞は抗議文で、「美術史家の鑑定に基づいた記事について、あたかも根拠のない報道であるかのような見出しで、名誉を著しく傷つけた」と抗議。見出しの撤回、謝罪を求めた。

 ▽山口一臣・週刊朝日編集長の話 記事には自信を持っており、広告の見出しも問題ないと考えています。

毎日新聞 2007年7月9日 20時02分 (最終更新時間 7月9日 21時46分)



一言だけ。
「美術史家の鑑定に基づいた記事について、あたかも根拠のない報道であるかのような見出しで、名誉を著しく傷つけた」と抗議。
と記事中にありますが、美術史家って当然、何度も登場している黒江光彦氏ですよね。それが一番の地雷かもよ。毎日さん。ここ数年の黒江氏についてのことは調査済みですよね??

「週刊朝日」の記事はこう締め括られています。
この記事(毎日新聞の記事)は、多くの美術愛好家や研究者に誤解や混乱を招く結果になったのである。

迷宮のレンブラント【字幕版】
迷宮のレンブラント【字幕版】
ジェイソン・パトリック

追記:2007年8月8日付けの毎日新聞にこんな記事がありました。
「開かれた新聞:座談会 世の空気に流されず、公正な検証と批判を」
◇絵画報道訂正記事、経緯を報告

 本紙は3月16日朝刊で「オランダの巨匠・レンブラントが描いた『黄金の兜(かぶと)の男』の真作の可能性がある絵画が大阪で見つかった」との記事を掲載しました。この中で、絵画は「大阪市の会社社長が亡父のコレクションとして所蔵」と記述しましたが、事実ではないことが分かり、7月31日朝刊に訂正記事を掲載しました。その経緯を報告します。

 記事を書いた記者は今年2月中~下旬、知人の社長から「亡父のコレクションからレンブラントの絵が見つかった。著名な美術史家に鑑定してもらう」と聞かされました。美術史家は3月以降、鑑定実施。記者は美術史家に5~6回取材、「真作の可能性がある」との鑑定結果を記事にしました。

 美術史家は多くの西洋美術に関する著作や油彩画修復の実績があり、鑑定は、エックス線や暗視カメラを使った科学的手法も取り入れて行われました。鑑定結果は記者会見でも公表されました。7月に入り、一部週刊誌が本紙記事の疑問点を報じ、本紙はその見出しに抗議しました。

 絵の来歴に関しては、実際は社長が知人の絵を一時所持していたもので、絵は5月上旬に社長の手元から離れたことが判明。社長は再取材に対して、当初の説明が事実ではないことを認め、「あちこちに出回った絵であるかのような印象を持たれたくなかったので、事実を言わなかった」と話しました。

 結局、記者は鑑定結果を中心に記事を書き、絵の来歴に関しては、社長の事実ではない説明を基にして裏付け取材が欠けていました。また、原稿を点検するデスクも記者の取材不足を発見できませんでした。これらの点で問題があったことを教訓とし、取材の基本を忠実に守ることを肝に銘じなければならないと考えています。【大阪本社社会部長・若菜英晴】 

2007.07.10 Tuesday 18:23 | posted by Tak

この記事に対するコメント

あした、週刊朝日買わなくちゃ!
「迷宮のレンブラント」見ました・・・

きっとお粗末極まりないお話なんだろうけど。

ずいぶん前の奈良博のガンダーラ仏事件を思い出しました。
gakko | 2007/07/11 8:19 PM
はじめまして。いつも楽しく拝見しています。

今年の3月のニュースを見たときに、
で、泣く子も黙る「レンブラント調査委員会」の鑑定やいかに!?と
思いつつも、その後この絵のことはすっかり忘れておりました。

明日、さっそく買わなければ!
ありがとうございます。
rivarisaia | 2007/07/12 12:09 AM
@gakkoさん
こんばんは。

毎日で取り上げられてから
音沙汰無かったのでどうなったのかな~と
思っていたらこの騒ぎ。

ガンダーラ仏のように曖昧な決着になるのでしょうか。

@rivarisaiaさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

レンブラント調査委員会自体も
どれだけ効力が現在も維持されているのか
皆目見当つきませんが、少なくとも
一度はあおいでみないとグレーなままですよね。

お読みになられれば
ここに書けない理由もお分かりかと。
Tak管理人 | 2007/07/12 5:27 PM
こんにちは。
3月に新聞とかニュースでやっていて、すごいことだなぁと思っていました。
でも、どういう来歴で大阪のその会社にあるのか、よく分からなかったので興味があります。
週刊誌、買った事無いけど、まだ売っているのかしら?
kyou | 2007/07/14 11:43 AM
さっそく、週刊朝日を買って読みました。読んでびっくりです。詐欺師たちが毎日新聞に記事を書かせて、レンブラントを売ろうとしていたのですね。毎日新聞が1面トップを使って彼らのレンブラント販売のお手伝いをしていたなんて。
夕刊フジによると、毎日新聞は週刊朝日に抗議したらしいですが、あくまで見出しについてであって、記事の内容については法的措置を取るととかいうらしいです。だけど、報道機関なんだから、どこがどう違うのか、また毎日新聞の紙面を使って記事を書くのが読者への責任というものなんじゃないの? それができないほど、毎日新聞は詐欺師たちの網にどっぷりとからめとられていたということ。深刻な事態ですね。
 この問題をもっと深く徹底的にやれば、絶対毎日新聞は悲鳴をあげ、新聞の存亡にかかわる危機と見た。こんな新聞が無反省にまた明日の紙面をつくりつづけるというのはどれだけの誤報を撒き散らしているのかと思います。とにかく、美術について、毎日新聞の紙面を信用するのはやめようと思います。
サムソンズエンジェル | 2007/07/15 11:08 PM
@kyouさん
こんばんは。

オークションで落札されたネタは
自分も好きなのでよく記事にしますが
どうもこの毎日が扱っていたレンブラントは
色々と疑問点あったので放っておきました。
そうしたら案の定。週刊誌を鵜呑みにする
わけではありませんが、あまりにも杜撰。

@サムソンズエンジェルさん
こんばんは。
初めまして。コメントありがとうございます。

毎日新聞さん芸術関連でスクープが
きっと欲しかったのではないでしょうか。
格もつくような錯覚おきますしね。
レンブラントの絵がひょっこり出てくること自体
「仰天」する出来事ですが、それにもまして
今回のドタバタには驚かされてしまいます。

正式なコメントなどきっと出さないでしょうね。
「週刊誌ネタ」として一蹴されてそれこそ闇の中へ。
そんなオチではないでしょうか。
Tak管理人 | 2007/07/15 11:25 PM
これは、毎日新聞のレンブラント疑惑のようです。毎日新聞が7月31日28面で訂正記事、8月8日13面で誤報の検証記事を掲載していた。
毎日レンブラント疑惑 | 2007/08/09 1:41 AM
@毎日レンブラント疑惑さん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

8日の検証記事読みました。
中途半端さに驚きました。
Tak管理人 | 2007/08/10 2:12 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
この記事に対するトラックバック
 なんかこんな事件があったそうですね 493 名前: 名前をあたえないでください 投稿日: 2008/12/05(金) 18:40:27 ID:v3sLlo4+  毎日新聞レンブラント疑惑  http://www.the-journal.jp/contents/yamaguchi/2007/07/post_28.html 山口一臣の「ダメだめ編集長
毎日新聞レンブラント疑惑 | 鶏口となるも牛後となるなかれ | 2008/12/06 11:05 AM
RECOMMEND
ロマネスク美術革命 (新潮選書)
ロマネスク美術革命 (新潮選書) (JUGEMレビュー »)
金沢 百枝
11~12世紀のロマネスクこそは、ヨーロッパ美術を大きく塗りかえる「革命」だった。宮廷文化から民衆文化への流れのなかで、知識より感情を、写実よりかたちの自由を優先する新たな表現が、各地でいっせいに花ひらく。古代ギリシア・ローマやルネサンスだけがスタンダードではない。モダン・アートにも通じる美の多様性を、豊富な図版を例に解きあかす。
RECOMMEND
『フェルメール展』公式ガイドブック (AERAムック)
『フェルメール展』公式ガイドブック (AERAムック) (JUGEMレビュー »)
朝日新聞出版
記事書いています。是非お手に取ってみて下さい。
RECOMMEND
若冲の描いた生き物たち
若冲の描いた生き物たち (JUGEMレビュー »)
小林 忠,小宮 輝之,湯浅 浩史,佐々木 猛智,本村 浩之,秋篠宮 文仁
若冲と学研がコラボした画期的な若冲本!レビュー→こちら
RECOMMEND
叢 小田康平の多肉植物
叢 小田康平の多肉植物 (JUGEMレビュー »)
小田 康平
「人の間にあるサボテン-自由な美しさ、見たことのないトーン。自然と人との関わり、その不思議を小田康平さんは知っている。とても豊かだ」レビュー→こちら
RECOMMEND
名画のネコはなんでも知っている
名画のネコはなんでも知っている (JUGEMレビュー »)
井出 洋一郎
ゴッホ、ミレー、ゴーギャン、ゴヤ、ルノワール、歌麿、北斎、国芳などの天才画家たちの思想を、まさかのネコ目線でひも解く、新感覚な名画解説書。
RECOMMEND
美術館で働くということ 東京都現代美術館 学芸員ひみつ日記 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
美術館で働くということ 東京都現代美術館 学芸員ひみつ日記 (メディアファクトリーのコミックエッセイ) (JUGEMレビュー »)
オノユウリ
アートに囲まれて働く美術館学芸員。優雅な職業のイメージだけど、実際は日々、ドタバタの連続なのです!? 展覧会の舞台裏から、学芸員のお仕事のリアルまで。美術館の知られざる一面を描くコミックエッセイ!
RECOMMEND
九相図をよむ 朽ちてゆく死体の美術史 (角川選書 556)
九相図をよむ 朽ちてゆく死体の美術史 (角川選書 556) (JUGEMレビュー »)
山本 聡美
腐敗し白骨化してゆく亡骸の様子を克明に描く「九相図」。仏教とともに伝来し、日本に深く根を下ろしたこの図像には、生と死、そして肉体の無常をめぐるいかなる想いが秘められているのか。豊富な図版とともに探る。
RECOMMEND
千年の翼、百年の夢 豪華版 (ビッグコミックススペシャル)
千年の翼、百年の夢 豪華版 (ビッグコミックススペシャル) (JUGEMレビュー »)
谷口 ジロー
ルーヴル美術館とビッグコミックオリジナルの共同企画。オールカラー豪華版。
RECOMMEND
美術館のなかのひとたち(1) (バンブーコミックス)
美術館のなかのひとたち(1) (バンブーコミックス) (JUGEMレビュー »)
黒田 いずま
美術館で働く学芸員の近江さん。個性豊かなメンツが解説、展示、監視などの仕事を通して、日々様々な工夫をしながら楽しく来館者をお出迎えする日常をユーモラスかつ鋭いツッコミで描いた作品。
RECOMMEND
PENTAX Papilio 6.5×21 双眼鏡
PENTAX Papilio 6.5×21 双眼鏡 (JUGEMレビュー »)

普段は単眼鏡で済ませていますが、どうしても隅々まで観たい作品の場合はこの双眼鏡を使ってます。
RECOMMEND
西洋美術史入門・実践編 (ちくまプリマー新書)
西洋美術史入門・実践編 (ちくまプリマー新書) (JUGEMレビュー »)
池上 英洋
美術史の実践方法が最後にまとめられています!世界が変わる、名画の見方。前作「西洋美術史入門」からさらに一歩奥へ。池上英洋 著

レビュー→こちら
RECOMMEND
ウォーターハウス夢幻絵画館 (ToBi selection)
ウォーターハウス夢幻絵画館 (ToBi selection) (JUGEMレビュー »)
川端 康雄,加藤 明子
夏目漱石をイチコロにしたウォーターハウスの文学性と蠱惑的な魅力を余すところなく紹介!

レビュー→こちら
RECOMMEND
池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福
池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福 (JUGEMレビュー »)
池永康晟
日本画の異才“池永康晟”がベールを脱ぐ!

レビュー→こちら
RECOMMEND
すゞしろ日記 弐
すゞしろ日記 弐 (JUGEMレビュー »)
山口 晃
画家・山口晃のエッセー漫画第2弾。

面白きことも無き世を、面白く!

画家・山口晃の“どーでもいいけど楽しげなこと”満載
レビュー→こちら
RECOMMEND
モチーフで読む美術史 (ちくま文庫)
モチーフで読む美術史 (ちくま文庫) (JUGEMレビュー »)
宮下規久朗
宮下規久朗先生の最新刊!絵画に描かれた代表的な「モチーフ」を手掛かりに美術を読み解く、画期的な名画鑑賞の入門書。カラー図版150点を収録した文庫オリジナル。
RECOMMEND
日本美術図解事典―絵画・書・彫刻・陶磁・漆工
日本美術図解事典―絵画・書・彫刻・陶磁・漆工 (JUGEMレビュー »)

「これ一冊で日本美術を鑑賞する際の知識が全て揃う」
レビュー→こちら