タイのデモ「香港がモデル」 SNS駆使/全員リーダー
2020年10月22日 05時00分 (10月22日 05時01分更新)
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【バンコク=岩崎健太朗】タイの若者らによる反体制デモは二十一日もバンコク内外で続いた。十四日以降、政府の強硬姿勢に反発する形で勢いを増して一週間。強制排除をかわすため、直前に会員制交流サイト(SNS)で連絡し、同時多発的に集結。「全員がリーダーだ」と呼び掛ける「香港デモ」スタイルで改革要求を突きつけている。
「午後三時に予定を連絡します」。二十一日午後、こうしたメッセージがSNSで拡散。一時間後、デモ会場として指定された中心部の戦勝記念塔に若者らが続々と集まり、首相府に向けて行進を始めた。
七月から広がった反政府集会は当初、参加者を増やすために前もって告知してきた。しかし、封じ込めが強まると方針転換。大勢の市民を巻き込もうと、十五日は市街地の交差点を占拠し、翌日、同じ場所が封鎖されると裏を突いて直前に会場を変えた。
以降もSNSを通じ、集合場所を分散。拘束されたリーダーに代わり、普通の高校生らもマイクを握る。モデルとするのが香港デモだ。「状況に即応できる、香港のようなスタイルを政府は恐れている」。リーダーの一人、アーノン弁護士は十五日に逮捕される際にそう言い残した。SNSには、香港か...
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