長くなりそうで続きを書き切れなさそうだったため、出だしだけ書いたのをアップ。
(あぁ、もう……。考えることが多すぎて、マジでパニックなんだけど!?そもそもさぁ、俺、普通の営業マンだった訳だし。威厳のある態度とか無理だってば!!)
脳内でそう叫びつつ、モモンガは円卓の間で大きく溜息を吐く。もう肺など存在してはいないというのに。
「罅から出てきたモンスターを倒すと、新たなモンスターを召喚出来る、か……」
(まるっきりガチャだよなぁ、改めて考えてみても。データクリスタルに似た、謎の石を50個で一体召喚、か……)
モモンガは、アイテムボックスから大量の石を取り出してみる。異形と化したことによって通常の成人男性よりも遥かに大きい掌の上には、山のようにこんもりと盛り上がった、謎の石がある。何十どころではない、何百ものそれを、モモンガは無造作に使用する。
(……モンスター以外にも、召喚出来たりしないのかなぁ。例えば、一番最後までインしていたヘロヘロさんとか。もし、ギルメンが召喚出来るのなら……俺、死ぬ気で石狩りに行くのに)
中々にガチャが渋かったユグドラシルを思い出し、モモンガの廃課金の血が騒ぐ。(もう血など通っていないが)500円のガチャを100連回しても掠りもしなかったレアアイテムもあった。ボーナス全力投球で500連して漸く出た流れ星の指輪、なんて物もあった。(やまいこはワンコインで出したが)
だが、レア物コレクターのモモンガは、一般市民なのにかなりの額をユグドラシルに貢いでいて……所謂高額課金者としてもギルドの内外に広く知られていた。……そんな彼が、ガチャと極めて似ているこの仕様に反応しない筈もないのだ。
(100連くらいぶん回せば、何か有用な物が出てきたりしないかなぁ……)
そう思いつつ、モモンガは最初の時のように罅に向かって謎の石を翳した。すると、いつもなら複数のモンスターが出現する筈なのに、今回は一体も現れない。それどころか、今まで一度も見た事がないような、眩い虹色の光が辺りを埋め尽くす。
「!?何だ!?この光は!」
思わず、一歩後退る。だが、何が起こっても良いように、視線は絶対に逸らさない。モモンガが眼窩の炎を強めて真正面を睨み付けていると……懐かしいシルエットが見えた。
「……え……?まさか、本当に……?」
それは、モモンガが強く待ち望んでいた者。漆黒の毛に漆黒の立派な角。優雅なマントに、特徴的なハットとハーフサイズのペストマスク。戸惑ったような顔をした彼は、紛れもなくアインズ・ウール・ゴウンのメンバーの一人……大災厄の魔こと、ウルベルト・アレイン・オードルその人だった。
「……あれ?モモンガ、さん……?」
現状を把握していない彼は、首を傾げながらモモンガを見つめていた。
最初に高火力のウルベルトさんが来たので二人で石を狩って次々と召喚→ギルメンが増えていくお話でした。(高火力の人の方が石狩り効率良さげだったので。広範囲魔法使えるし)
二番目にたっちさんかヘロヘロさんかぷにっと萌えさんかで悩んでたのです。ペロロンさんは三番目以降かなー、とか。
オバマスのリリースが嬉しくて、衝動的に書き始めたお話です。
……ちなみに、弊ナザリックには未だモモンガさんは来てません……orz