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 兵庫県内で新型コロナウイルスの1日当たり感染者数が、11月半ばに入り連日100人以上に上っている。7~8月の「第2波」は20代以下の割合が多かったこともあり、重症者数は比較的少なかったが、今の「第3波」では、重症化のリスクが高い60代以上の割合が約25%まで上昇。発症から1週間後に重症化する場合が多いといい、専門家は、今後重症者数が急増し、医療体制が逼迫(ひっぱく)する可能性があると警告する。

 4~5月の「第1波」のピークは4月11日(新規感染者数42人)で、前後計3日間の平均をみると、20代以下が全体の20%弱だった一方、60代以上は約13%だった。夏場の第2波のピークは7月31日(同62人)で、前後計3日間平均では20代以下が約半数となったが、60代以上は約10%だった。

 第2波での新規感染者数と重症入院患者数を照らし合わせると、新規感染者の波を追うように重症者も増えているが、第1波ほど大きく跳ね上がらず、連日20人未満で推移していた。

 その背景について、神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)の有吉孝一救命救急センター長は「感染者の多数を占めた若年層に、重症者はほぼいなかった」と説明する。加えて「PCR検査が拡充され、軽症段階で隔離が徹底されるようになった。ステロイドの治療薬に効き目があることが分かったことも大きい」と話した。

 そして今、第3波が日本各地を襲う。兵庫県で1日当たりの新規感染者が106人と初めて3桁を記録した11月17日からの3日間は、20代以下は約3割に下がった一方で、60代以上は第2波の2倍以上の約25%に。今後の重症者数の推移に注目が集まっている。

 兵庫医科大(西宮市)の竹末芳生感染制御学主任教授は「高齢者は持病がある人が多い点でもリスクが高い。新型コロナは、発症から1週間ほどで症状が重篤化する例が多く、今後重症者が急増する可能性がある」と指摘。「軽症・中等症に比べ、重症者は特別な病棟や専門スタッフが必要で、急増すると医療崩壊につながりかねない」と警鐘を鳴らす。(霍見真一郎)

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