3連休を前に、20日も過去最多となる新規感染が確認され、国の分科会はGoToキャンペーンの見直しを提言した。
20日、全国の新型コロナウイルスの新規感染者は2,424人にのぼり、19日の2,386人を超え、過去最多となった。
また、5つの道府県でも過去最多の感染者が確認され、大阪府で370人、北海道で304人、山口県で23人、岩手県で15人、大分県で12人だった。
東京都は522人で、19日に引き続き、2日連続で500人を超え、重症者は19日から1人減り37人だった。
そんな中、東京都では、20日から「GoToイート」のプレミアム付き食事券の販売が開始され、販売窓口には多くの人が集まり、行列を作った。
この食事券は、購入額の25%が上乗せされるというもので、2021年3月31日まで利用することができる。
「GoToイート」食事券の購入者は、「(いくら買った?)2万円分。コロナが心配なので、密にならない曜日とか時間帯を選んで、少しでも安全に使いたい」と話した。
飲食店も期待を寄せている。
「花もえぎ」北千住マルイ店・荒井裕人店長は、「(感染が拡大し)来店客数の減少というのは、肌で感じるくらいのものはあった。(食事券の)期待度は非常に高い。お客さまに安心安全の中で食事を楽しんでいただきたいと思っているので、入店時の除菌と検温は徹底している」と話した。
21日からは、秋の3連休。
観光地では、「GoToトラベル」を利用した旅行者の増加に期待を寄せる声もあったが、20日夜に行われた分科会では、その運用方法の見直しが提言された。
分科会の尾身会長は、以前から政府も分科会も都道府県がステージ3相当と判断した場合、当該都道府県を「GoToトラベル」から除外することも検討してきたと述べたうえで、「現在の感染状況を考えれば、いくつかの都道府県でステージ3(感染者が急増)相当と判断せざるを得ない状況に早晩至る可能性が高いと、われわれは判断している。こうした感染拡大地域においては、都道府県知事の意見もふまえ、一部地域の除外を含め、国としてGoToトラベル事業の運用の在り方について、早急に検討してほしい。政府の英断を心からお願い申し上げる」と述べた。
また、見直しを検討するステージ3相当に該当する地域について問われると、あくまで専門家の判断と前置きしたうえで、分科会・尾身会長は「北海道の札幌地域は、比較的ステージ3に入っていると、われわれ専門家は判断している。東京や大阪等はステージ3に近づきつつある」と述べた。
そして、ステージ2相当に戻れば、再び事業を再開してもらいたいと述べた。
さらに分科会は、地域の感染状況に応じ、感染拡大の自治体では3週間程度の期間限定で、お酒を提供する飲食店に夜間の営業時間の短縮や休業を要請することを提言した。
そのほか、「GoToイート」について、プレミアム付き食事券の新規発行の一時停止や、すでに発行された件などの利用を控える呼びかけを各都道府県に検討してほしいと訴えた。