発達障がいについて語られることが多くなった昨今。本記事では書籍『新訂版 発達障がいに困っている人びと』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、「こころの問題」をひも解いていきます。
なぜ、今「児童発達支援事業」が求められているのか…
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発達障がいの代表的な症例
【自閉スペクトラム症】
私のクリニックを訪れる自閉スペクトラム症のお子さんを見ていると、マイペースで自己中心的であるという印象があります。自閉スペクトラム症の中でもIQ70未満で周りの環境に適応するのが苦手で、日常生活に支援が必要な場合と、IQ70以上であまり支援を必要としない場合とで、大きく2つに分かれており、後者のものは高機能自閉スペクトラム症と言われています。
前者の場合は、早期に言葉の遅れなどがあり、比較的症状に気づかれやすく、周囲の理解も得やすいですし、支援の手を差し伸べやすいのですが、後者の高機能自閉スペクトラム症の場合は成績がまずまずなため周囲から気づかれにくく、支援の手が差し伸べられないまま、友人たちとのコミュニケーションのそごなどからトラブルが発生してしまうことがあります。
特に、他人と受け身なら付き合えるという、受け身型タイプですと、自閉スペクトラム症を抱えていることに気づかれにくいので注意が必要です。受け身型自閉スペクトラム症の中に、「すみません、ごめんなさい」とすぐ謝るタイプを時々見かけます。そういう人たちを私は「超受け身型自閉スペクトラム症」と呼んでいます。
「超受け身型自閉スペクトラム症」の特徴は…?
特徴としては、自発的に自ら行動することや自分の今日着る服を選ぶといった、自分から何かを選択することが苦手です。そのため、休み時間や自習時間よりも、これをやりなさいと指定されている普段の授業の方がむしろ楽だと感じています。
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ですから、高機能自閉スペクトラム症のお子さんには休み時間にも何をすればいいのかを、修学旅行の時間割のように分刻みで予定を立ててあげるのが良いでしょう。そして、予定が終わったら、その部分だけ消去すればいいのです。
積極的で自分でなんでも決めたがるタイプの人がそばにいると、人間付き合いもうまくいきますし、「これ、買って買って」とか「こうじゃなきゃ嫌だ」などと自分の主張を言うことも少なく「育てやすい良い子」なので、本人も周りもそのまま自閉スペクトラム症であることを自覚せずに成長してしまいます。
そして、高校や大学などで自発的に学習や人間関係の構築をしなくてはならなかったり、社会に出て自分が責任を持って行動を起こさなくてはならなかったりする時に、突然困難が生じてしまい、その時にはすでに症状が進んでしまっていることも多くあります。
鈴木 直光
筑波こどものこころクリニック院長・小児科医
小児神経学会認定医博士(医学)
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