[ベルリン 19日 ロイター] - ドイツの保健当局者は19日、国内の新型コロナウイルス新規感染者について、引き続き高水準で推移しているものの、部分的なロックダウン(都市封鎖)が奏功しつつあり、近く減少する可能性があるとの見解を示した。
ドイツ政府の国立感染症研究機関であるロベルト・コッホ研究所(RKI)のウィーラー所長は、記者会見で「(封鎖)措置が機能しているのは事実だ」と述べた。
ドイツは11月2日から部分的なロックダウンを実施している。バーやレストランは閉鎖されているが、学校の授業や商店の営業は認められている。集会は2家族、10人以下に制限されている。
ウィーラー所長は、過去数週間に急激に加速した感染ペースは現在、頭打ちとなっていると説明。「減少はまだ確認されていないが、そうなると楽観している」と述べた。
ただ、クリスマスまでに規制が解除されるとの期待を持たせる発言は差し控え、感染抑制策をどの程度継続する必要があるかは分からないとした。
RKIが19日公表したデータによると、ドイツの新型コロナ感染者は過去24時間に新たに2万2609人増え、累計85万5916人となった。1日当たりの新規感染者数としては11月13日に記録した過去最多の2万3542人に次ぐ多さだった。
過去7日間の10万人当たりの新規感染者は139人。専門家は接触者追跡を可能にするには、この割合を50人に抑える必要があるとしており、メルケル首相らは来週さらに規制を強化する可能性を示唆している。
シュパーン保健相は「われわれは感染者数で(改善の)足掛かりを得たが、まだ危機を脱していない」と述べた。
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