ご挨拶 - なぜ口語なのか

 自らを言語で表現しようとする時、それは自らが考えるときの言語でなければならない。言語がなく考えることはできない。考えるときの言語は物心ついたころから口語である。フランス語で考える人はフランス語、英語で考える人は英語での表現が本来である。言語には、匂い、臭い、湿度、温度、体温、生理、憎しみ、悲しみ、生い立ち、先祖、社会、その人を存在させるに至ったすべてが内包されている。ですから、口語の品詞による、詩、俳句、短歌、川柳、アフォリズム、を提案したい。ご自身のサーバーとして一般投稿のみのご利用の方も、新人賞、奨学生をお考えの方もふるってご投稿戴けますようお願いいたします。


目次
1. 奨学生選考結果
2. 新人賞・奨励賞選者評
3. 選者総評(翌月15日締切日の翌営業日に掲載します。)
 1)2020年10月選者総評
4. サイト概要
 1) サイト閲覧のみの方
 2)会員登録なさる方
 3)一般投稿なさる方
 4)奨学生投稿なさる方
 5)コンクール投稿なさる方
 6)月間投稿ランキング
 7)年間累計投稿ランキング
 8)月間佳作数ランキング
 9)年間累計佳作数ランキング
 10)月間投稿佳作一覧
 11)過去の作品検索
 12)結果発表
5. 2020年度 口語詩句賞 応募要領
6. 2021年度前期 口語詩句奨学金応募要領


1.  奨学生選考結果
  ・ 選考結果   

2. 新人賞・奨励賞選者評
  ・ 林 桂
  ・ 西躰かずよし
  ・ 秋亜綺羅
  ・ 杉本真維子
  ・ 龍 秀美
  ・ 選考結果   


3. 選者総評(提出順)

1)2020年10月選者総評(提出順)

◎林桂

 ●宇井麻千●
大事なものを
忘れてきたような空

雑居ビルの非常階段に座る

*都市の雑踏の中の疲労と孤独。「雑居ビルの非常階段」は人々の視線を逃れる死角にある。

 ●春町美月●
ダンゴムシは
丸く身をちぢめて死ぬのだな
ころころと
風に乗りやすい
かたち

*丸まって死に、風に運ばれてその姿を消そうとしているかに見えるダンゴムシ。死んでも身を隠し、身を守ろうとする。そこに作者が感じているものは、生と死の切なさだろう。

 ●いろは●
からからの部屋に
ジャム瓶がひとつ
少し濁っている

*「少し濁っている」のは、既に黴びているからだろうか。「からからの部屋」は、乾いた生活を反映しているものだろう。ひとりの生活空間を改めて見つめる。

 ●春町美月●
寒い雨の日
羊毛の匂いを嗅ぐ
あたたかな
ひとりぼっちが満ちてゆく

*「あたたかな/ひとりぼっちが満ちて ゆく 」、特に「満ちて ゆく 」に惹かれる。寂しさの上に作られる小さな幸福感。

 ●いろは●
自転車も寂しいときは泣くらしい
濡れたサドルにそのまま跨がる

*雨に打たれた自転車のサドルにはその名残がある。それを「自転車も寂しいときは泣く」と感じる。それは作者の心が反映した見え方でもある。そのまま跨がるのは、その一体感からである。

 ●青木雅●
醜くも美しくもない人たちと
レジに並んで順番を待つ

*見知らぬ人々の中で暮らしていれば、その人々の美醜に心が動くことはほとんどない。関係性を持たないということはそういうことだろう。私たちは、醜くも美しくもない人々の中で暮らしているのだ。レジに並ぶときには、「社会的な距離」をとって。

 ●門野あおい●
角の自販機が
しゃべらなくなって
一週間経つ

*自販機の音声機能が故障したまま一週間が過ぎようとしている。それに何人が気づいているだろうか。それに気づいている「作者」は、毎日使用する人に違いない。「しゃべらなくなって」は、作者には話者のひとりとしての認識があったからだろう。

 ●長谷川柊香●
行く春に食器重なる音一つ

*食器を洗って重ねるときに僅かにする音。そこに重なる「作者」の寂しい心のありようが感じられる。季節の移ろいも影を落とす。

 ●君風波音●
食卓に
イチジクのせチーズが
出てきた
どうした母よ
恋でもしたのか

*母親には不似合いな料理の一品に「恋でもしたのか」と茶々を入れる「作者」。しかし、それは母の僅かな心の移ろいにも感応する細やかさに満ちてもいる。

 ●桜望子●
風孕み膨らむ桔梗
肺の熱
冷ましつつ歩む
母の死んだ日

*桔梗の中に閉じ込められた風は死んだ風である。「胸が熱くなる」とはいうが、「作者」は、それを肺と特定する。深い悲しみのために、身体的な熱のありかが強く自覚、実感されているからに違いない。

 ●呉田稔●
できるだけゆっくりと卵を割る

*「できるだけゆっくりと」に深い孤独を感じるから不思議である。丁寧な暮らしぶりのように見える。そこから寂寥のようなものが立ち上がってくるのである。

・今月は寂しい、孤心の「詩」に心惹かれることが多かった。10月に詠われる「うた」の特徴だろうか。


◎龍秀美

 口語詩句という詩形でなくては表せないもの、特にこれまでの短詩形文学では、たとえ自由律でも無意識の縛りのうちに敬遠されてきたモチーフや感情の動きというものを探っています。いわゆる「文学的」でないもの、とでも言いましょうか。31文字をはみ出し、35文字以内で可能になること。定型意識から自由になることで見えてくる「みんな、誰でも」の文学。
 今月は選考の意識をそこら辺りに置いて、印象に残った数編を挙げてみます。

無駄を省いて
意味のないものに金を払う
 作者 サナル
──はっきりと意識された生活スタイルの転換。不要不急か。

母を名前で呼ぶと
そんなにも喜ばしいのか。
 作者 来栖 優  
──「母」という茫漠とした存在で呼ばれてきた個人を取り戻すこと。この時代に「改めて」というか「未だに」だったのだろうか。

この世では
あと何度 川を渡るだろう
 作者  宇井 麻千
──彼岸と此岸の間を流れる川。こちら側の橋を一本わたる度に一歩近づいているのかも知れない。

ゴムが切れたパンツを
見せにくる父
獲ったとかげを
見せにくる猫
 作者 加藤 美紀
──「父」という存在の面白さ、奇妙さ。

僕の弱さを笑った奴を
僕の醜さでぶん殴る
そんな詩が書きたい
 作者 みたらし
──「障碍者の文学」にも共通する強さ。弱さは欠点ではなく、醜さはパワーとなる。

夕焼けの糖度を浴びる曼殊沙華
 作者  宇井 麻千
──夕方の光線は紫味を帯びた赤がひとしお際立ちます。それを「糖度」とした発見。異質の言葉を5・7・5がどこまで結び付けられるか。

ラインや電話だと
今伝わるから
ちょっと未来のあなたに宛てて
手紙を書きます
 作者 弐号
──即時という感覚が一般的になってきた現在、手紙というメディアが持っている、時間をホールドする機能の発見。

重い女にならないよう
LINEを控えようと思う
その思いがもうすでに重い
 作者 雨傘うみ
──日本歌謡の伝統路線「待つ女」のLINE版。

幸福とは
深爪した親父が
缶ビールを中々開けれず
なお 微笑むあれだ
 作者 山口 航平
──身体全体が幸福な時がある。ビールを飲む前は何も考えていない。

ノートに必ず下敷きを
敷いていた私は
恋愛に対して
臆病になってしまった
 作者 君風 波音
──自分の痕跡を残すためらい、必ず痕を残す「恋愛」という現実。

家父長制のように雨は降って
遠くの路地を濡らしている
 作者 青木雅
──雨と家父長制は似合う。

言葉で伝えられるなら
言葉なんて要らない
 作者 佐々木佑輔
──文学の「常識」をズバリと言ってのけた。

霧中を駆け抜けるための赤い靴
 作者 ベロニカ
──「霧中」か、前の見えない危険な情熱か。赤い靴に導かれて。或いは赤い靴を道具として。

ならず者のペンだこを見て
わたしは歌がうまかったことを
思い出しました
 作者 ヒロミヤカザル
──人間の中に潜んでいる思いがけない可能性の要素。これは定型では書きにくいかも。


◎西躰かずよし

 今月は日常の一コマを切り取った作品に惹かれた。短いということは多くを語れないので、ワンシーンで背景やものがたりまでも成立させてしまうという方法は有効だと思う。いつも思うのは、その短い言葉が、ひとつの世界をかたちづくる不思議さである。書くことはそうした不思議さを生み出す亀裂のようなものに向き合うことなのかもしれない。

るんたった るんたった
マスカット 買ってくる            おんぷ

促音の繰り返しの効果もあるだろう。マスカットを買うという何気ない行為が、今にもスキップしたくなるような楽しさに変わる。

誰も見ていないアニメが流れてる
必殺技で人が死んでる             いろは

 必殺技で悪人を倒すというセオリーが、作者によって無関心な中で行われる殺人として捕らえ直される。「人が死んでいる」と表現したのは、必殺技ならば殺してもいいという発想に対する明確な否定と読める。

まどのすきまから
とうめいのへびみたいに
かぜがするする
はいってきたよ                春町 美月

 風がはいってきたという、ただそれだけのことに惹かれるのは、作者の感じたリアルが、読み手の生の実感にまでつながるからなのだと思う。

雨の日はいつも右の腕だけ濡れる        笹生あい

 右の腕だけ濡れるのに理由はないだろう。理由がないまま、いつも右の腕だけ濡れてしまうというその点にこそ作者のいいたいことはあるだろう。濡れる冷たさにもまた理由がないように。

行く春に食器重なる音一つ           長谷川柊香

 行く春と食器の重なる音が組み合わさることで産まれる静謐な時間。

毎朝
駅の線路へと
惹かれる                   みたらし

 惹かれるのは駅でも電車でもなく、どこまでも続く線路である。毎朝惹かれるのは、旅情の故なのだろうか、それとも、そこにどこまででもつづく永遠への憧れが含まれているからなのだろうか。

流れ星ひとつは僕によく似てる         細村 星一郎

 通常、流れ星は見つけるもので、不意に現われるものでしかない。けれども作者には無数の流れ星が見えているのだろう。そのひとつと自身を重ねることで、無数の流れ星は落ちることを宿命づけられたわたしたちの存在と重なりあうようにも見える。


◎秋亜綺羅

寒くなってきました。新型コロナも心配ですね。
10月の作品で気になったものを挙げます。

 「寝る時が一番幸せや」
 母の言葉に少し寂しくもあり

 どこからか恐竜の鳴く声がして
 私は庭で本を読んでる
 曇り空の
 何もない午後

 わたしの心は密室で死んだ

 あなたは事件の第一発見者

 思考停止
 【例】
 茫漠たる砂漠にて
 「ここで何してるんだっけ
  まいっか」

 頭上をごうごうと雲が行く
 わたしは綿あめ機に落ちた蟻

  暗闇で
 手を振ると
 手の残像が見えるよね
 (手を振る)
  じゃあまたね

 以上です。最後の(手を振る)という「ト書き」は口語詩句では初めての試みだと思います。素敵な作品を待っています。


◎野木京子

はちみつ色の放課後を
瓶詰めにしてあるから
ひとつ持って帰るといいよ          春町 美月

*西日を浴びた放課後の光景をハチミツに喩える感性。琥珀色の瓶が映像として見えてくるのも不思議な味わい。蓋を開けた途端に、特別な時間の甘い香りが立ち上ってくるのだろう。

頭が痛いから
頭を切り落としてぶん投げたい         弐号

*頭を切り落としたらきっと頭痛は治る。治ってよかったと安堵している胴体が見えるようだ。シュールな味。

別れて三年
細胞は全て入れ替わり
君の知る私はいない            ベロニカ

*決然として、きっぱりと男前な感じ。過去の痛みや苦しみをぐずぐず引きずることはない。三年前のことなど、細胞すら私には残っていないのだから。

生きる実感を得るために
自ら波風を立てる君            浅葱

*たしかに、荒波に立ち向かっているときこそ、生きている実感がわく。ならば自ら荒波を立てて生きていけばいい。この詩を読むと、とんがって生きている人たちのことを、かわゆく思えてくる。

部活最後の片付けじゃんけん
今日だけは負けていい気がした      堀越さん

*じゃんけんに負けた人が片付けをする役目。勝つと、「やったー」と嬉しかったが、部活最後の日は、じっくりと心をこめて片付けして、一分でも長く部活動を続けていたい。

雨の日はいつも右の腕だけ濡れる     笹生あい

*なぜ右の腕だけが濡れる? 初め意味がわからなかったが、しばし考え、なるほど、恋人と一本の傘を差して歩くという意味だとわかった。しゃれた味わい。

ばあちゃんね
電話にわたしが出ると
とろけるような
声を出すんだよと娘          加藤 美紀

*詩の中の登場人物は、ばあちゃんと孫娘。そして、詩に顔を出さないが、娘の話をうんうん聞いている母親。人と人の心の触れ合いの温かさを感じた。

からり、と涼しい音
わたしが口にしているのは
氷と、氷がとける時間         雨傘うみ

*なるほどと感心した。なにかを味わうということは、それを味わっている時間を味わうということでもあるから。

生きる意味は小さじ一杯くらいが
ちょうどよい              呉田 稔

*大義よりも、等身大の生きる意味のほうがずっと長持ちする。小さじ一杯くらいの生きる意味で生きていって構わないのだよと、励まされた。

好きな人の頭蓋の形を想像する       宇井 麻千

*人の頭蓋を見ることができるのはきっと、その人が亡くなったとき。エロスとタナトスの絡み合った感情。昔「骨まで愛して」という流行歌があったことを思い出した。どきっとする作風。

魔女っ子に落雁渡す
我が祖父よ              ベロニカ

*ハロウィーンの日の「トリック・オア・トリート!」。落雁は高級なお菓子だ。心優しい祖父は精一杯のおもてなしをしたのだろう。西洋からきたハロウィーンと、中央アジアから中国を経由して日本に入ってきたお菓子の、イメージの落差で面白さを出した。


◎中山俊一

ファミレスにいたら
あなたと私でも
ファミリーだよね?
レストランだよね?

合川秋穂

以前、ファミリーレストランで同じようなことを言われた記憶がある。ただ最後のレストランだよね?というセリフに聞き覚えはなかった。だから、とても気になったのかもしれない。
ファミリーだよね?という台詞以上に、レストランだよね?という台詞が、二人の距離がまだ遠いということを表している。ここが詩として成り立っているポイントだろう。
この二つの台詞は日常生活では決して頭に浮かんでこないものだ。家族は家族、レストランはレストランだから。でも私にとっての特別な時間がここにはある。
どこか多幸感に包まれているファミレスという空間に、この二人の存在が浮き彫りになるような詩だ。


◎杉本真維子

「全開にされた蛇口に近づくのさえ/怖い/水って三回唱える」
水への恐怖に、「mizu」という言霊の力で立ち向かおうとしているところに、原始的な手触りがあって惹かれました。恐怖感はそれを抱くことで生きづらくはなるかもしれませんが、創作には役立つこともあるのではないでしょうか。
「少し開く金魚のえらに真の闇」
おそろしい闇が金魚のえらというじつに小さな場所に潜んでいる。そこにリアリティを感じます。観察眼が素晴らしいと思います。
「野を行けば/叢の蔭に/あのひとぶんの窪み」
「あのひと」はそこで何をしていたのでしょうか。謎めいていて面白く読みました。

 そのほかの佳作は以下のとおりです。来月も投稿をお待ちしています。
「消灯のあとのうるさい静けさ」「断面を触り/そこから先の姿を当てる瞬間/焦る/熱くて」「鳩が飛ぶ 背中に透ける鎮魂歌」「知らない人が/知らない人からもらったという/柿をくれた/知ってるのは柿だけ」「求められてますかって聞いてみる/洗面器の水は/すこしだけ揺れた」「脱いだ服のぬくもりが/少しもったいない」


◎浦歌無子

今月もとても楽しく、また、心して読ませていただきました。
見慣れたはずの日常の風景に思いがけず未知のものが含まれていることに気づかされたり、自分なりのやり方で今を生き抜こうとする姿に打たれたりと、さまざまに心に残る作品がありました。

指先で弾いたら
コツコツと鈍い音のする器
まだ割れてないのに
もう割れてるの             春町 美月 
                
「器」が内包している未来の時間、音となって現れた時間の姿にはっとさせられました。

荒野にも海があること、信じてる     伊丹真

「海」に対するほとんど盲目的な強い希求に打たれます。

刺繍をする。
図案も彼も私も
明日の歯医者の予約も消えて
手に
針と糸と布だけ             春町 美月

「。」が玉結びのようにも見えます。あらゆるものから解放される奇跡の時間を持てることの喜び。

悲しみを
鞄に少し持ち歩く
風に飛ばされないための
重み                  桜望子

「悲しみ」は今の自分の生きる証でもあるのでしょうか。孤独のありようが胸に迫る一篇。

私が自然体でいるために
あったことにされた二重幅
無かったことにされた産毛        浅葱

あるがまま=「自然体」という世界への抵抗。「自然体でいるため」にしたプチ整形と脱毛だが、「あったことにされた」「無かったことにされた」に否定された自己への痛みを感じました。

どんなに残酷な歴史でも
本屋には美しく並べられる        宇井 麻千

考えたこともありませんでしたが、確かにそうだと。人間の業を突きつけられているようでドキリとしました。

今宵見る夢は悪夢にちがいない
傷んだ爪にマニキュアを塗る       いろは

マニキュアを塗ったまま眠ると悪夢を見るのか、悪夢退散のためにマニキュアを塗るのか、いっそ悪夢を迎えるために塗るようにも読めます。どこか捨て鉢な祈りのよう。

安かった鶏むね肉の状態を
気にかけながらする遠回り        青木雅

「遠回り」するのは、なにかロマンチックな理由かもしれませんが、その気持ちだけに浸ることを阻むささいな気がかりの存在、日常の営みとともにある心のありようにリアリティを感じます。

東京に埋もれちゃってるおじさん
の骨を拾ってあげたい、全部       青木雅

東京=戦場のイメージで、戦いに敗れ去った「おじさん」たちの累々と積み重なる骨が浮かび上がってきてショッキングですが、泣けるような優しさが伝わってきて惹かれます。ユニークな言い回しのなかに日本の現状への批評性も感じられました。

幸福とは
深爪した親父が
缶ビールを中々開けれず
なお 微笑むあれだ           山口 航平

明るく優しくせつない作品。父の深爪を知っているというところに、父との関係性も見えます。まっすぐ心に沁みました。

おつり777円が
どうしたって言うの

神様なんていない
そう決めたハタチの夜          君風 波音

ラッキーセブンを喜ぶことは世のジンクスにとらわれることでもある。切実さとともに、幸運は自分の力でつかむというすがすがしい決意も感じられます。

わたしなら
良い悪霊になるでしょう
躊躇なく花の水切りをして        桜望子

「水切り」は切り花を長持ちさせる方法ですが、鋏を入れる行為であり、そのことが「良い悪霊」につながっているのでしょうか。いわく言い難い余韻が残ります。

海を分け合った仲なのに
どうして君は暴れない          ヒロミヤカザル

思いの激しさに世界が張り裂けたかのよう。

カップ麺に溢れても
溢れても溢れても
溢れても湯を注ぐ
私は生まれ変わる            宇井 麻千

「生まれ変わる」ことと「カップ麺」の落差に惹かれます。壊れかけた心を奮い立たせる「生まれ変わる」という意志が、カップ麺にお湯を注ぐことに結びついているところが面白くもあり痛切でもあります。




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12)結果発表
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5. 2020 年度 口語詩句賞 応募要領

・ 2020年度 口語詩句賞応募要領公開しました。


6. 2021年度前期 口語詩句奨学金応募要領

・ 2021年度前期 口語詩句奨学金応募要領公開しました。



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