月の力
騒ぐ蟲
夜空を切り裂こうと跳び上がり
次々に落ちて潰れて行く
憎悪に燃える顔
血にまみれた全裸の女
呪うが如く月を見ていた
静かに・・・静かに
月の灯り
騒ぐ心
脳髄を焼く血の衝動
女の足元に横たわる死体
腹を裂かれ散乱する臓腑
醒める事の無い歪んだ欲望
狂喜する蟲
次々と死体に喰らいつく
骨と化す死体
その様子を見ながら笑う女
楽しそうに・・・嬉しそうに
( ゚ー゚)ノ 罵倒すれ
真夏の夜
満月の夜
月から
雪が降る
えいえんに すくわれnai ai
月明かりに青白く
濡れた露草の上に
静に雪は降り積む
遠く地鳴りの音
山波照す放射光
永遠へと
流れ行く川には
蛍が舞い
風吹き
暗闇に 花雪が舞い散れる
この高原で
ぼくは 眠ろうか
ぼくは 眠ろうか
口笛を
遠く疾く駆けて行く銀河鉄道の汽笛に遇わせ
仰向けに
満月から降ってくる雪を眺めている
えいえんに むくうことの できnai ai
待っている
真夏の満月から舞う雪に 白く輝く夜明けを
待っている
真夏の満月から舞う雪が 紅く染まる夕暮れを
待っている
真夏の満月から舞う雪が ひとつひとつ融ける毎に
ひとひら ひとひらの未来へと煌めいていく明日を
>えいえんに すくわれnai ai
>えいえんに むくうことの できnai ai
>ぼくは 眠ろうか
> ぼくは 眠ろうか
> ぼくは 眠ろうか
>えいえんに すくわれnai ai
>えいえんに むくうことの できnai ai
獰猛なあぜ道の中
ほそぼそと蛙の吠え
むせ返る野草のしらべ
双眸の中のみずうみには
冬枯れた人々のささやき
そこに埋まる水草の宴
三度訪れた水際の小鳥の音楽会
震えた白濁に口づけをして
再び響き綯った空と大地の繋ぎ目
小枝の下露の寝息を背に
創めての黒と白と浅はかな道化の玉乗り
森の中のお菓子の家であなたと
こだましていた声の中の憧憬
一つの足音を消して進む
迷いの森では瞳が凍てついき
前が見えなくても
至心は次を刺して
ざくざく
ざくざく
紡ぎ噤む息はそこはかとなく
紡ぎ噤む炎はそこはかとなく
枯淡の境地に達したのは
蝶の羽を着飾るシルクの蜘蛛の糸
ざくざく
ざくざく
紫の色を偽った深い山の頂
まぼろしの尖端を引き抜き
今にも走り出しそうな雪の精
瞥見した冬は重くて少し苦かった
>こだましていた~
>足音を消して~
>獰猛なあぜ道の中
ある日、部屋に戻ると
猫のクロが部屋いっぱいの大きさになっていた
保健所に連絡したら
湾岸の倉庫にトラックで運ばれていった
それっきりもう会ってない
海の方から今でも時折
すすり泣くような鳴き声が聞こえてくる
>最果てタヒさん
嗅覚だけで、空の色を判断することが、なぜこんなにも困難なのだろうか。「ぼくの体の中では、ゆうやけがはじまっている」肌に触れるものが、ぼくの毛先でなければいいと、もう永い事、祈っている。「だから目をあけない」祈っている。
視界の外でまつげが、揺れているのが朝のはじまり。少し遠くにつちふまずをみつけて、その奥に雨の音をみつける。夕べは窓をしめなかったから、たくさんの妖精が、忍び込んでいるはずだよ。春だ。狂おしいほど春だ。いい音が鳴っている、雨。水が窓際の畳に、さくらの花びら、に似た、冷たい足跡を、残していっている。春だ。
聞こえている、(ときどきは、きみもしてみたほうがいいよ、すうっといきをはいて、そのままちいさくなっていくんだ、目をとじて、くらやみはいちばんのみかたさ、のみこむのみこむ、体温がひくくなればなるほど、だれかが抱きしめてくれている)、気がする。
少しずつ忘れ物をする少女が、ぼくの部屋に住んでいる。きのうは左手首を路上に忘れてしまっていた。「雪がふっていたから、いそいで走ったの」ぼくは雨の水でそれを洗う。さくらの香りがして、溶けていく。雪。振り向いて、みつける、少女、笑って、笑ってる。「雪がふっていたから、いそいで、」いい音が鳴っている、雨。ここには、たくさんの妖精が、忍び込んでいるはずだ。
>嗅覚だけで、空の色を判断することが、なぜこんなにも困難なのだろうか
>肌に触れるものが、ぼくの毛先でなければいいと、もう永い事、祈っている
硬膜を馴染ませるために
灰白の酒をなみなみと湛えて
波枕の脇に置かれた盃
肌色に取り乱した月の姿が映って
膜張の気孔から蒸着した涙が毀れ砕けて
透かし出た蜘蛛膜の静脈を伝わって
血糊に塞がれた夢の破片が飛び散った
此処は、加刺抜児豆の生い茂る密林
彼処は、寒忌竹の散らばる群島
其処は、人影離れ果つ接触変成岩の瓦礫
迦陵頻伽の魅惑に酔い痴れようと
伎楽面を被ってしゃしゃり出たものの
所詮、貰子の宿命で、変化球も内留か..
しゃくむ足場はどうにもならない
その箱の中には
巨大なソーセージのような
赤黒いいなまこのような
パンパンに膨れ上がったものが
体らしきその全体をくねらせていた
私はそれが自分のものだと認めて
抱えた
それからのこと
それまで
私は目の前の理由を追いかけて
遠くを見つめていた
股間から赤い血を流すたびに
その箱が増えるたびに
「理由」が減っていった
「理由」が少なくなり軽くなった私に
「理由」はもう追いつけず、
目の前を走る「理由」は
追いかけているのか
追われているのか
ただ遠くを見ていた
自分が懐かしくもあるけれど
減ったものの代わりに
増えるのはただ「ある」ということだけで
また
その得体の知れない箱を拾って
必要のない「理由」を捨てて
でも
だから
ただ
私は
「ある」> お願いしますm(_ _)m
二〇〇三年十月十日午前七時二十分
日本最後のトキ キンが死んで
日本のトキは絶滅した
職場に届いた夕刊の一面に書いてあった
体重1.5kg
予想外にかろがろとしたその躯は
静かに横たわっていたという
三十六歳の大往生
八年前に日本最後のオス
ミドリが死に トキの絶滅は確実だった
その既成事実を
今さらながらに噛みしめるような記事だった
「これからの日本人は
トキなしの人生を歩まねばならない」
二〇〇三年十月十日午前七時二十分
ぼくは仕事前に
十ヶ月のたあくんをベビーカーに乗せて
祖父母の家へ預けに行く
朝夕は冷えこむようになりましたね
ミルクは150cc飲みました
ウンチもしました じゃあ行ってきます
たあくんが祖母の腕で笑って
ぼくに覚えたてのバイバイをする
そんなトキなしの人生
「失ってきた たいせつなもの?
そんなの いくらでもあるだろ」
トキはすでに
ぼくが子供の頃から
博物館や図鑑のなかの鳥だったことを
思いだした
二〇〇三年十月十日
みんなが寝静まった夜に ぼくは
クラークの『幼年期の終り』を
本棚から取りだして
ページをめくった
註:アーサー・C・クラーク。SF作家。
『二〇〇一年宇宙の旅』など。
>職場に届いた夕刊の一面に書いてあった
>みんなが寝静まった夜に
>クラークの『幼年期の終り』を
>本棚から取りだして
>ページをめくった
離し 離せば 遠くなる
掻けば、掻くほど、血が滲む
インクだけ飲んでれば
腹黒くなるだけの、説話集
しょせん字なんてそんなものさ
とっとと
曲線を鞭打て!直線を羅列させろ!
縦列歩兵の
斜形陣を指揮してやる
ロシアアヴァンギャルドを
フランス現代詩を
スイス人傭兵を
全滅させろ
、免疫物質と
脳内麻薬の、死骸だらけ、永遠の
咲き 整列する 薔薇の上
斜陽は、つねに高速落下し
犠牲は緑、血だらけの蟻
首をくくれ
ウィルスを! 自殺を! 自浄を
再現すべきは
(オーストリア継承戦争)
フリードリヒを 大王を
防御突撃!
おしるしとして、数匹の耳、数匹の目、数匹の
口
それら、わたしの内に外として、群れの
おしるしの数匹、
声は、書き込まれて、遠さは近くなって、近さは遠くなる、遠吠える内側から
まなざし、見る燃えて、
白けて
白けたおしるし
>タヒさんへ
お 前 ら ま と め て ぶ っ 殺 す
お 前 ら ま と め て ぶ っ 殺 す
お 前 ら ま と め て ぶ っ 殺
お おおおおお
おおおお おお前 らっら
らららららららららら
らららららららららららららららららららららら
ららららららららららららららら
ラララ ララララン ララララ
ララララ ララララ ラララララ
ララララララ ラララ
ラマ
っ
と め
めめ
めぇ
めぇ
メェ メェェェェ
メェ メェ
メェ
め ェ 殺
て
て?
て テ 手 te te
っっっっっっって
て ぶ
ぶ ぶぶ
ぶぶぶぶ
ぶぅ
ぅ
っ
殺 コロ
コロ
コロ
コロ
コロ
コロコロコロ
コロコロコロ
コロコロコロコロコロコロ
コロコロコロコロコロコロコロコロコロ
ロ
ロ
ロ
ス
ロス
>我々が衝動を言語化する時、それは衝動の実体ではなく幻影をみているに過ぎない。
>芸術としての詩を発表する場、文学極道です。糞みたいなポエムは貼らないで下さい。
>この「文学極道」という場においては、どのような形であれ詩として提示されたものを拒絶することはできないように思うので。
>芸術としてのポエムを発表する場、文学極道です。糞みたいな詩は貼らないで下さい。
>「芸術としての詩」を発表する場、文学極道です。「糞みたいなポエム」は貼らないで下さい。
>どのような形であれ詩として提示されたものを拒絶できない
>いとう
>榊蔡
>構造
>あー、実際プレオープン段階で、"空気読め"発言ってすごいバカくさい
>ことだと思いますけど。問題があったら、それなりにいとうさんなり
>管理人さんなりが解釈して明文化しとくんじゃないでしょうか。
>noname
>こもんさん
>榊蔡
>かけだし
地下1階 剥きだしの
コンクリートの胎道を下っていくバー
天井の大型扇風機がリズムを無視して
過去と未来をつないでアインシュタインの悪戯で
時空を折り曲げてゆっくり回る
暑い。
暗がりと酒壜とネオンサインのディスプレイが
天地創造をぶち壊した
床には雑草のような小さい神々がトグロを巻いている
鋼のジューク・ボックスに頌歌をリクエスト
カウンターでコインがまわる true or false
突然にはじけ出す大音響のギターとドラム
矢継ぎ早に7本のHORNSを振りかざし
行きつ戻りつの朝顔そして円環
シャウトする野太いヴォーカル
壁にこびりついた
汗とタバコのヤニは永遠に乾かない
暑さと酸欠でカウンターの金魚が腹をみせている
その時
君の2つの肩が休火山のように
交互にゆっくりと
盛り上がり
1コーラスの終了に合わせて 君の
汗に濡れた右腕がすっと水平に持ちあがる
その粗暴なまでの救いの声に
こぼれ落ちるリキュール 2、3の飛沫と事件
両肩からこらえきれずに噴出するマグマ
君は踊る 長い髪をふり乱して
穴のあいた手足を裸電球にかざして
狂おしいヴォーカルとリズムにのって
やせた肢体ごと世界をぶん回して
タイムマシンでやってきた信者どもを蹴ちらして
周囲の困惑と小さな争いごとには目もくれず
汗と
タバコの煙
ガンジャのにおい
薄暗いコンクリート
反響するシャウト
ひとり踊る
ひとり
落日に埋もれる
呼吸さえ止まる終の色
砂塵がやわらかにもちあがり
地はひととき 目を閉じる
ベルベットの風よ風よ
多くの想いを持ち去って
安らかな寝床だけを
残しておいで
空は順々に熟れてゆき
やがて大きく息をつく
紫が終わる頃
心の底で 低いファの音が続く
水平線から真上の空へ
拡散した流星が逆巻いて
耳鳴りが垂直に降下していく
それは流星の核である小さな鈴音の軌跡
波をくぐり水跳ねて海を渡り裂く風
鈴音をさらい陸地を目指すさらにはその先にある都市へと
切る水に鉄錆びた旧夜の風景たちは眼を剥き
一斉に風の飛沫を振り返る
轟音は誰の眠りも覚まさない
街は保っていられる限りの輪郭線を残すだけ
風は疾駆する 風は呼ぶ 風が声を持つ
鈴音は少女のように鳴りながら
はしゃぎまわって笑った
星の落ちた丘がある
鈴音を乗せて風は向かう
最も高い場所に少女が立つ
鈴音の到着を待っているのだ
少女は水牛の頭骨を抱え上げている
水牛の虚ろが街の全景を舐めている
破裂そして破壊そして そして
鈴音は加速するたび剥がれ落ちていく風景に怯え涙が止まらない
呼ぶことをやめる はしゃぐこともやめる
けれど
疾駆する風
衝突の刹那には
揺れる惑星を受け止める立つ少女の細腕が軋む
星の落ちた丘で
少女の抱えた頭骨に全ては収まっていく
収縮する光があり風があり都市がある
ふたりの少女は出会い
出会うようにして別れた
立つ少女は眼前の水平線へ
いまかがやくものを手放す
鈴音は
頭骨のなかでは鳴らない
ただ胎動があるだけで
彼方へと望むのは
いつか流星になること
>衝突の刹那には
>揺れる惑星を受け止める(て?)立つ少女の細腕が軋む
>水平線から真上の空へ
>拡散した流星が逆巻いて
>耳鳴りが垂直に降下していく
>それは流星の核である小さな鈴音の軌跡
>ふたりの少女は出会い
>出会うようにして別れた
>dさん
>榊蔡さん
摂氏何℃かの海岸線に沿ってひた走る私のヴィッツは思い出グラフィティとともに45キロメートル毎時で駆け抜けて静寂の彼方へ飛んでいくよう
阿鼻叫喚試験のごとく夏を待ちきれずにハイテンションズはハリキリ過ぎちゃいましたみたいなカブキ者の装束に身を包みこみ群れる五輪橋
際限ないサイン波の微振動に揺らぐ冒険心がどんなにがんばってフタをしようとしてもとめどなくあふれ出てきてはスプラッシュマウンテンか
こないだローリー寺西を見たよという雑談が耳に入り出るため息はフェーン現象や陽炎よろしく空へ立ち昇り代々木公園の雑踏の中に消えてゆく
拮抗する回転木馬や三角木馬に幼き日の憧憬を抱きつつ流れていくそうめんの行く末を見守っている初老の男性は自分の現在地点を憂いた
強欲な行動の前には誰も抗うことはできずに630円となった牛焼肉定食を食べるそれは映画館のポップコーン価格みたいなボラれ感の空間
夕刻私は見た狂犬病なんかどこ吹く風愛犬家たちの自宅玄関に犬犬犬犬犬圧倒されましたまるで二丁目のエマ様に罵られているかのようで
堂々と今私はあなたのパーソナルスペースを侵犯している認識と知覚と触覚を錯覚するのはマッドシティ在住マスイジュウのアキバ系な1Kルーム
夏のリコメンデーション提案いつもよりも多めに外に出てみようって自分革命始まっちゃったよオイ大丈夫なのか放っておいてもいいのか?
だからもっと見てね見つめて抱きしめたら離さないでね寂しくて溶けそうになるからとその手に持ったパピコの液状化現象に映り込む投影像
>マッドシティ在住マスイジュウのアキバ系な1Kルーム
一本の木の中で
君は泣きじゃくる
雨はそのいじわるさで
僕を濡らし
声を遮る
遮られた声は行き場を失い
僕の頭をしきりに殴る
殴られた僕の頭がそれにいらだって
僕に噛み付いた
それでも君は泣いている
それから3時間後
雨は飽き飽きし
僕と君との間を高笑いしながら
通り過ぎていった
そして夜が僕らの頭上で静かに見つめている
僕がいっぱいの紅茶をすすると夜が鼻を近づけ香りを嗅ぎに来た
僕がパンケーキを食べると夜はお腹を鳴らした
君はいっこうに泣き止まず
まだ泣いている
夜が寝息を立て始めた頃
君は小さな声で誰にでもこう行った
「リンゴが食べたい」
僕は小さな声でこう返す
「もし君がこのまま秋になるまでこの木の中でなくのならリンゴの実が実るかもしれない」
そうやって何度か問答を繰り返しているうちに
夏が過ぎ秋がやってきて僕に微笑みながらリンゴの実を木にそっと実らせた
それから1年後
君はまた木に篭って
僕と雨との我慢比べを楽しむ
月あかりが射し込まない窓辺に
あなたの背中が
うかび出て
ふりかえるあなたの横顔が
丸い坂道のむこう側に
消えた
わたしの夢は
いつもこの坂道で終わる
前かがみになって
踏んだ途が
下り坂なのか
上り坂なのか
わたしには わからない
>月草原さん
> 柴野さんのレスの続きを読みたいのですが、途切れているようです。
錆び色の廊下から何かが引きずられて行く音がする
部屋からそっと出てみると
引きずられる音が聞こえるだけで何も見えない
足元を見るとスリッパが転がっていた
僕は引きずる音の後を静かについて行った
廊下を歩いていると
壁に沢山の小窓が付いているのが解った
遠くから鈍い音が聞こえた
「・・・くぶっ・・・ぼふぅ・・・」
うめき声がかすかに聞こえる
目を凝らすと
沢山の小窓の一つ一つに人間の顔が浮き上がる
その目は皆僕を見ている
僕は軽い頭痛を感じながら歩き始めた
ところで僕は何をしていたんだろう
何で歩いているんだろう
小窓の顔が無表情で僕を見つめる
「やめろ、やめてくれ、なんでそんな顔をするんだ」
息が止まりそうだった
僕は這いずるように歩みを進めた
いつまでも続く小窓の顔・顔・顔・・・
暫らく這いずっていると
一つだけ僕に笑顔を向ける顔があった
その笑顔に心に巻かれた鎖を外されたように
身体が軽くなった
僕は笑顔の小窓の傍まで行き
手を伸ばした
その瞬間に指を噛み付かれ
鈍い音とともに二本の指が食い千切られた
「・・・くぶっ・・・ぼふぅ・・・」
そうだ僕は何かを追っていたんだ
僕は血を滴らせつつ歩みを進めた
見えぬ者を追うために・・・
>B級ホラーを見たような感じを受けました。
水槽の中で罵倒が気泡となり
金魚達の肺の中へ侵入し
静かに糞として垂れ流され
水面に浮かんでくる
幾重にも重なった午後の斜陽が
拡散し
染み渡るように水面に馴染んだ時
オブラートの膜が
空気中の酸素の流れを排し
金魚を死滅させた
死骸が浮かぶ中で
糞は花瓶に生けられた花を見て
機嫌よく鼻歌を口ずさんだ
イジメを無くそう 始めは言ったそう
少し期待した 一刻も早く終わって欲しかった
仲間外し シカトし 靴隠し 下駄箱壊し 給食残らずブチ壊し
帰りがけに顔面どつき 序でにケツも蹴り飛ばし 登校してるの奇跡的
期待は見事裏切られ 上辺だけの標語だけ
「イジメ、カッコ悪い」
カッコ悪い 焦点ボケたキャッチコピー
相手の気持ちになんてなれやしない
んなこと出来てたらイジメてない
人の気持ちなんて分かりはしない
学んだよ 報復の原理を
感じたよ 無邪気な邪悪を
覚えたよ 孤独の温かさを
ただ彼らも家々に帰っていく
家じゃ「お母さん。お母さん。」と言っている
弱い者 罵るのと 同じ口
そう思うと 死にたくても 笑いが止まらない
片瀬海岸独り歩く 素足で歩く
靴が無いからしょうがねえ 端からは遊んで見える少年A
素足で歩く少年A 幼い眼 灰色の海眺め にわか雨
必ずこの雨止む筈さ
感じる終わりと温かさ
波の音 迫る潮
濡れた浜辺 流れる砂礫 潮風
片瀬海岸線 楽しかったぜ水平線
明日またガッコ行こう
必ずこの雨止む筈さ
独りで世界広げたあの雨中
雨はとっくに止んだのさ
---------------------------
はじめまして。mixiの方からやってきました。
ラップなので純粋な詩ではないかも知れませんが、成長したいので批評宜しくお願いします。
精神病院の五人部屋の寝台で
目覚めた元日
冷たい廊下で膝を抱えて泣いた
餅ではなく麩入りのお雑煮を食った
こんなのは大したことない
そう自分に言い聞かせながら
冷たくなった紅色の麩を食った
窓にはびしりと重たく水滴がついていて
太陽の冷たい光を乱反射していた
その一つ一つの水滴は
わたしには神々しく見えた
病棟のテレビではお笑い芸人が漫才をしていた
あまり笑えなかったが
この隔絶された場所にいるわたしに
一番近いところにいる人たちのような
懐かしさを感じた
一周50Mのアスファルトの駐車場をぐるぐると周った
入院してから毎日欠かしたことのない儀式
凍てつく空気を切るように
同じ場所を淡々と歩く
一周50Mでも20周周ると1KM
どんな時もどんな場所でも
変わらずやっていくのだ
一歩踏み出せば自分の家へと繋がる国道
飛び出したかった
でもやめた
どんな事にも手順という物がある
病棟の仲間の匂いが心地良かった
それだけが救いだった
大晦日まで歩いてきた
無事退院したが
何ら変わる事はない
どんな時もどんな場所でも
小さな駐車場を見つけて
凍てつく空を切って歩くのだ
どんな時もどんな場所でも・・・
>dさんへ
>ワタナベさんへ
牛が牛を食む昼間
ぼくたちは列をつくり
列は花輪をつくった
いちめんに咲きみだれていた
あさい水たまりのうえに
彼女のきれいな顔がうつる
グレー・トーンに埋もれた
いきものがそっと渡っていく
ただ過ぎていくだけの
だだ広い平地
水の涸れた川に
小便をそそいだ
膨れた腹
膨れた脚を隠さない
なんとなく失くした
たくさんの死体が川を行く
知らぬうちに生まれ変わり
つぎつぎと
引き返してくる
---------------
自分のペースを保ってのぞみたいと思います。
よろしくお願いします。
>ぼくたちは列をつくり
>列は花輪をつくった
>いちめんに咲きみだれていた
>あさい水たまりのうえに
>彼女のきれいな顔がうつる
>水の涸れた川に
>小便をそそいだ
>なんとなく失くした
>たくさんの死体が川を行く
>淡々とした語り口が心地よい挿絵的調和のページをめくっても、
>同じページね、といった印象。
榛の実が転がる
地上より永久の
落合で
ぼくは
空を見た
他人のにおいのする
落葉を拾って
あの人にあげるのだと
ほほ笑むきみは
あの空を見た
おなじ株から咲く
雄花と雌花に
水をやり
ぼくたちは
空を見た
隅に置けない空が
隅に在る
なのに
ぼくたちは
あの空を見たという
>地上より永久の
>落合で
>ぼくたちは
>あの空を見たという
>隅に置けない空が
>隅に在る
工業立国 文明の対流 ぶつかり合う 日出 この地極東
GHQ つまり永久 NO 植民地計画
狙い通り発展し 志持つ者居なくなり 白人演じる最後の侍
横並び 何処なら良い 機嫌窺うABC
初代インベーダー 侵略してから 20余年経過 日々進化 技術のみが
秋の長雨 もう見納め おかしくなってきている四季の眺め
光速で交信する電磁波 以心伝心が 以心電子化 情報交換ゼロイチ電子化
携帯電話 便利電磁暗号JR Suica
A/D変換 転換 置換し情報補完
民主主義 思想の並列化
情報化社会 事象の暗号化
この空 膨大に張り巡る磁場と磁波
まず自分が変わらぬ限り 憚らず言わぬ限り システム維持する乾電池
溢れる暗号 記号 網膜照合
データ採る 塩基配列
DNA鑑定 個人を同定
A(アデニン).G(グアニン).C(シトシン).T(チミン). 建前安全 管理完全 監視される一般市民
不意に複雑化 この世の中 当然増加 不適合者
ある者告白 「耐える価値無し」と独白 その後例の行動
現れる精神症状 先進国 発症率 高くなっている症状
躁鬱病 統合失調症 進行し例の行動 企図する自殺 手首に残る哀しい傷
民主主義 思想の並列化
情報化社会 事象の暗号化
この空 膨大に張り巡る磁場と磁波
まず自分が変わらぬ限り 憚らず言わぬ限り システム維持する乾電池
Lyrical Critic曰く 要求されるは発言力 加えて優れた実行力
札付き人間に為らず物申し伴い動く力
これ武器に並列化社会変えていく
Lyrical Critic曰く 要求されるは認識力 加えて優れた判断力
意識することを意識し見極め取捨選択する力
これ纏い暗号化社会生き抜いていく
>都立家政さん
生きるということが腹の底に岩としてずしりといて
もう随分になります
その間にも
あやふやな記憶をたぐりよせ
ようやく原色で彩られた暑い夏へたどりついたころに季節は秋めいて
高い空に母娘の晴れやかな笑顔を見たと思ったら
それは灰色の風に凍ってゆっくりと落下していきました
あいかわらず岩は岩としてゆらぎもしません
安易に死を望むこともありますが
私は臆病な人間ですので
痛く苦しいことを想像すると身の竦む思いで
ただただ老衰で穏やかに死んでいく様を夢想するばかりです
くしゃみを2度しました
目の前を銀色の背びれの魚がちかりとして泳いでゆきます
まとわりつくような海水の中です
ペンを置くと、嘘のように穏やかな気持ちになっている自分に気づい
た。しかし今まで薬の効いたためしはなかったし、それは朝の静謐な
空気がもたらしたものであったかもしれない、願わくば、書くという
行為によって苦しみが体の外に放り出されたのだと考えたかった、
それならばこれからだってなんとかやっていける。深い渓谷の底に
陽光が差し込む様を思い浮かべた、細い小川がきらめいている。
また、狭い川原のところどころに咲く白い花のことを思った。
どこからか吹く風に揺られて、触れると高い澄んだ音色がした。
目の前を銀色の背びれの魚が泳いでゆく、
でも私の体にまとわりついていた海水はどこかへいってしまい、
そのかわりにやわらかな風を感じた。
岩は依然として腹の底にあったけれど、不思議と重みを感じる
ことは無かった。
耳の奥で澄んだ音色がした
一時だけ糸はほぐれておもいおもいの風にふかれていた
>ようやく原色で彩られた暑い夏へたどりついたころに季節は秋めいて
>高い空に母娘の晴れやかな笑顔を見たと思ったら
>それは灰色の風に凍ってゆっくりと落下していきました
(詩集収録にあたり削除)
>死がひらいた
>その余白を
>薄らOrangeに髪なびかせることライオンの如き者 見ゆ
>丘陵地にくろく草の波
>大いなる風に舞い上がりとび去ってゆく私の帽子は
>古びた路地を走り去る一台のバスのようだ
>茶色の手帳には
>小さく「死」と書き込みがある
>予定がなく 強制もない
>野や
>人のかげ
>予定がなく 強制もない”がそれです。「事実としての死」というより、なんとい>うか「比喩としての死」とでもいうものが現すものとしての「絶対的自由」
>(あ〜あ、言っちゃった。ミもフタもないなあ)です。何者も死者に命令
>する事はできず、死者は誰にも従わない、というか従えない。絶対に。そりゃ死んでるんだから。
>茶色の手帳には
>小さく「死」と書き込みがある
>予定がなく 強制もない
>野や
>人のかげ
>“予定がなく 強制もない”は前の行の「死」の説明でもある、
>と読むのは困難でしょうか。何の説明もない状態でこの詩を読んだ場合。
>“予定がなく 強制もない”の行を2行目と共有する構造になって
>いる最後の2行(この共有によって後ろ2行の風景描写と2行目の
>「死」をリンクさせ、この場所自体が死を示す異世界である事の暗
>示にもした )
録画されたもの、録音されたもの、あたしは繰り返す。
ニール・ヤングを爆音する。
音を皮膚にあびる、粉塵が舞う。
ニール・ヤングの轟音が爆音する。
皮膚が音をあびる、どよめく、ざらつく。
肌に荒れる音、血管にもぐりこむ音、最高の轟音。
1978年のニール・ヤングの病的な音。
あたしの呼吸に、とろけるように迫ってくる。
あたしの呼吸は一瞬敗北する。
呼吸の敗北を意識する全身、肌、皮膚、それからあたしの四肢。
爆音が、あたしを重々しく突きぬけていく。
天井にぬけていく。
空に到達する、落ちてくる、屋根をぬけてあたしをぬけていく。
重々しい時間、長い時間の沈黙と爆音。
爆音するニール・ヤング。
前屈姿勢の爆音が、あたしの部屋に充満する、溶解する。
空におちる、浮上するあたしが空におちる。
誰もいない、不在する。
青い空に同調する白いあたし。
最低の音楽が鳴り響く、詩情豊かにがなりつづける、そしてそれが続行する。
スピーカーが空にとぶ。
それも続行する。
あたしが続行させる。
続行するニール・ヤングの爆音が、おちる、空に、その静寂が何度も反復する。
あたしは飽きることなく空に浮かんで、見下ろして卒倒する。
あたしの視界に意識がぬける、ぬけていく。
弟がレイプする、爆音をレイプする。
レイプをたくらんでいる。
あたしの意識に混ざりこむ。
家族団欒をレイプする。
たくらんでいる。
あたしは空におちて、それを見下ろす。
レイプされる家族団欒を見下ろす。
>1978年のニール・ヤングの病的な音。
>最低の音楽が鳴り響く、詩情豊かにがなりつづける、そしてそれが続行する。
>弟がレイプする、爆音をレイプする。
>レイプをたくらんでいる。
>あたしの意識に混ざりこむ。
>家族団欒をレイプする。
>たくらんでいる。
>あたしは空におちて、それを見下ろす。
>レイプされる家族団欒を見下ろす。