ユウヤ
「わぁい!」
エーツー
「お、ユウヤくん、どうしたんだい?」
ユウヤ
「僕、エーツーさんに聞きたいことがあったんだ」
エーツー
「なんだい?」
ユウヤ
「『超竜VS悪魔』が発売されたよね!」
エーツー
「そうだね。超竜の名前に恥じない、強力なドラゴンが
たくさん火文明には登場しているね。
僕も、思わずXX!って叫んじゃいそうだよ!」
ユウヤ
「XX!」
エーツー
「XX!」
ユウヤ
「でも、火文明ってドラゴンだけなの?」
エーツー
「うん?そんなことないよ」
ユウヤ
「そっかぁ」
エーツー
「え?なんでがっかりしてるの?」
ユウヤ
「僕、ドラゴン大好きだから!」
エーツー
「いや、強いドラゴンもいるからいいじゃない」
ユウヤ
「そうだね」
エーツー
「XX!」
ユウヤ
「XX!」
エーツー
「実は、今回の火文明はドラゴンだけじゃなく、すごい秘密が隠されてるんだ!」
ユウヤ
「そうだ!僕、この間、
トッキュー8の大会にでたのね」
エーツー
「話がポンポンとぶなぁ……」
アン
「複数の話題を平行させることで、話の途中で間違いがあることに気がつく、
それがアンちゃん26の秘密のひとつ、
『門外不悉(キープ・ダウト)』っす!」
エーツー
「うわ、アンちゃん、急にどうしたの?」
アン
「いや、呼ばれたような気がしたっす」
エーツー
「呼んでないけどね」
アン
「そすか」
ユウヤ
「僕の話続けていい?」
アン
「いいっすよ!」
エーツー
「しきってるなぁ……」
ユウヤ
「僕ね、トッキュー8の大会に出たの!」
ユウヤ
「で、僕そのときに
すごいカードを手に入れたんだ!」
ユウヤ
「《ケロディ・フロッグ》だよ!」
エーツー
「お、それはトッキュー8の参加賞だね」
ユウヤ
「うん。で、僕、すごい事に気がついたんだ!
このカード、水文明のカードなのに、K・ソウルをもってるんだ!」
エーツー
「お、ユウヤくん、良く気がついたね。
そう、実は『超竜VS悪魔』では、火文明と……」
アン
「『超竜VS悪魔』では
火文明と水文明が手を組んだんす!」
ユウヤ
「すごい!」
エーツー
「それ、僕が言おうとしてたのに……」
アン
「まぁ、あんま細かいことは気にしない方がいいっす。
『門外不悉(キープ・ダウト)』っすよ」
エーツー
「『細部破綻と物知り(パーティーヘブン)』じゃなかったの?」
アン
「良く覚えてるっすね」
エーツー
「一応ね。アンちゃん、油断してると適当なことばっかいうからね」
アン
「えへへっす」
エーツー
「ほめてないよ」
ユウヤ
「K・ソウルがあるのに気がついた僕は褒めてよ!」
エーツー
「おう!もちろんだよ!すごいね、ユウヤくん!」
アン
「すごいっすね、ユウちゃん」
ユウヤ
「わぁい!」
ユウヤ
「でも、僕、不思議なことがあるんだ」
エーツー
「なんだい?」
ユウヤ
「なんで、《ケロディ・フロッグ》はK・ソウルと
M・ソウルの両方をもってるの?」
エーツー
「ん?どういうこと?」
ユウヤ
「だって、別に、K・ソウルっぽい能力じゃないよー!」
アン
「おっと、ユウちゃん、甘いっすね」
ユウヤ
「どれくらい甘いの?」
アン
「砂糖に砂糖をいれるくらい甘いっすね」
ユウヤ
「それは甘いね!」
エーツー
「ただの砂糖だけどね」
アン
「《ケロディ・フロッグ》の能力をよーくみるっすよ」
ユウヤ
「えっと、バトルゾーンに出た時に、相手のクリーチャーを1体手札に戻す?」
アン
「もう一個あるっすよ」
ユウヤ
「バトルゾーンを離れた時にも相手のクリーチャーを手札に戻せるね!
でも、それがK・ソウルなの?」
アン
「そっす!それがK・ソウルっす!」
ユウヤ
「そっか!」
エーツー
「えー、納得しちゃうの?もう少し細かい説明したいよ、僕」
アン
「ほほう、良かろう、特別に許可してやるぞ、エーツーよ」
エーツー
「だから、お前は魔王か!なんなの、そのネタ。
まぁ、いいや。《ケロディ・フロッグ》はバトルゾーンを離れた時にも
能力を発揮するってのがポイントだね」
ユウヤ
「それがK・ソウルなの?」
エーツー
「そうだ!」
ユウヤ
「そっか!」
エーツー
「だから、納得するのが早いってば。
ユウヤくん、バトルゾーンを離れた時の能力と、
K・ソウルと聞いて思いつく能力はないかい?」
ユウヤ
「マーシャル・タッチでしょ?」
エーツー
「あ、わかってたの?」
ユウヤ
「うん!」
アン
「エーツーくん、ユウちゃんは超優秀っすよ。なめちゃいかんすよ」
エーツー
「あ、うん。ちなみに、バトルゾーンに出た時の能力は、
M・ソウルの連鎖にも対応しているんだ」
ユウヤ
「だから、K・ソウルとM・ソウルなんだね!」
エーツー
「そういうこと」
エーツー
「だから、『超竜VS悪魔』には、バトルゾーンに出た時と、
バトルゾーンを離れた時の両方で能力を発揮するクリーチャーが
火文明と水文明にそれぞれ存在しているんだ」
ユウヤ
「なるほどー。火文明はドラゴン以外にもすごいカードが一杯あるんだねー」
エーツー
「うんうん」
アン
「あと、あれっすね、個人的にはコストの軽い
マーシャル・タッチのクリーチャーが増えたのもいいっすね」
エーツー
「《斬込隊長マサト》だね」
アン
「そすね。2コストでマーシャル・タッチをもってるっすから、
速攻デッキだけじゃなくて、コンボデッキでも活躍する可能性あるカードっすね」
エーツー
「1コストのK・ソウルクリーチャーも登場したから、
《機神装甲ヴァルタイソン》を使った速攻デッキも作れそうだね」
アン
「そすね。《ドスコイ・イチバンボシ》は名前もすごいっすけど、
効果も結構すごいっす。最後の一押しをするにはピッタリのクリーチャーっすね」
エーツー
「というわけで、作り上げたのが……」
アン
「おっと、まったっす!
エーツーくん、どういうデッキを
作るつもりっすか?」
エーツー
「え?いや、軽いK・ソウルのクリーチャーをいれつつ、
《斬込隊長マサト》で《ドスコイ・イチバンボシ》を
使い回す感じの速攻デッキを作ろうと思って」
アン
「コンボはないっすか?」
ユウヤ
「コンボはー?」
エーツー
「え?コンボ?コンボいるの?」
アン
「いるに決まってるっすよ!だって、水文明っすよ。
水文明のデッキでコンボ入れないなんて、
ミルクのないコーヒーみたいなものっす」
ユウヤ
「コーヒー!」
エーツー
「まぁ、それは普通のコーヒーだけどね」
アン
「アンちゃんが言いたいのはそういうことじゃないっす。
他のデッキを作る時でも、常にコンボの可能性を2番手以降に用意し、
コンボでの勝利も目指す、それがアンちゃん26の秘密のひとつ、
『二着立脚(アンダー・スタンド)』っす!」
ユウヤ
「『二着立脚(アンダー・スタンド)』!」
エーツー
「つまり、速攻での勝負と、
コンボでの逆転の二本立てのデッキにした方がいい、ってことだよね?」
アン
「そういうことっす」
エーツー
「っていっても、すでにマーシャル・タッチと
《ドスコイ・イチバンボシ》のコンボは入ってるようなもんだよ」
アン
「おっと、K・ソウルで手札に戻す能力を持ってるのは、
マーシャル・タッチだけじゃないっすよ」
アン
「《突風の拳士ウィラポン》っす!」
エーツー
「お、なるほど、たしかに、これはすごいね。
《突風の拳士ウィラポン》がアタックするときの能力で、
《ドスコイ・イチバンボシ》を手札に戻すわけだね」
アン
「そすそす。そうすれば、《ドスコイ・イチバンボシ》の
能力を使えるだけじゃなくて、能力を《突風の拳士ウィラポン》に使えば、
強化された状態で2回攻撃できるからすごくお得っすね。
これぞ、まさにコンボっす」
ユウヤ
「わぁい、コンボー」
エーツー
「すごいね、アンちゃん、さすがだね」
アン
「まぁ、先週のデュエル・マスターズGATEでやってたコンボっすけどね。
というわけで、作り上げたのが、このデッキっす」
枚数 | コスト | レアリティ | 文明 | 名前 | 収録弾 |
3 | 5マナ | 水/火 | ドスコイ・イチバンボシ |
|
|
1 | 6マナ | 火 | 爆竜 GENJI・XX | ||
2 | 1マナ | 火 | ブルース・ガー | ||
4 | 2マナ | 火 | 斬込隊長マサト | ||
3 | 3マナ | 火 | ワインレッド・ドラグーン | ||
2 | 6マナ | 水 | ケロディ・フロッグ | ||
4 | 3マナ | 水 | 超次元エクストラ・ホール |
|
|
4 | 5マナ | 火 | 突風の拳士ウィラポン |
|
|
4 | 2マナ | 火 | 機神装甲ヴァルタイソン | ||
3 | 3マナ | 火 | 隻眼の粉砕脚ポン吉 | ||
4 | 6マナ | 水 | アクア・サーファー |
|
|
2 | 4マナ | 水 | 封魔バルゾー | ||
4 | 3 | 水 | クゥリャン | DMC56 | |
超次元ゾーン | |||||
3 | 4マナ | 火 | 時空の戦猫ヤヌスグレンオー |
|
|
3 | 3マナ | 水 | 時空の踊り子マティーニ |
|
|
1 | 2マナ | 光 | 時空の英雄アンタッチャブル | ||
1 | 2マナ | 火 | 時空の喧嘩屋キル |
アン
「このデッキの基本的な動かし方は簡単っす」
エーツー
「軽いクリーチャーを序盤に並べまくって、一気に攻撃するんだね」
アン
「そすね。相手が防御を固めてきても、手札に戻す能力を持った
クリーチャーを出して、さらに時間を稼いで、
その隙にシールドをブレイクしきっちゃいたい所っすね」
ユウヤ
「それでも間に合わなかったら?」
アン
「そこで、《突風の拳士ウィラポン》と《ドスコイ・イチバンボシ》の
コンボが登場っす。ブロッカーがいようがなんだろうが、
問答無用で攻撃しまくるっすね」
エーツー
「そのときに、他にもK・ソウルをもったクリーチャーを他に並べていれば、
ブロックされないでドンドン攻撃できちゃうね」
ユウヤ
「ドンドンアタックだ!」
アン
「そすね。他にも《突風の拳士ウィラポン》には
細かいコンボがたくさんあるっす」
ユウヤ
「《ケロディ・フロッグ》を出して、《突風の拳士ウィラポン》で
手札に戻せば、解除をもったサイキック・クリーチャーが
覚醒していても大丈夫だね!」
アン
「そすね。マナも、5マナから6マナってきれいにつながるっすから、
狙っていってもいいコンボだと思うっすよ」
エーツー
「こういうデッキの天敵である《殲滅の覚醒者ディアボロス Z》も、
《ケロディ・フロッグ》がバトルゾーンにでて、パワーがマイナスされて
墓地に落ちることで、手札に戻す効果が2回発動するから、
解除させたあとに、手札に戻して超次元ゾーンに追い返すことができるね」
ユウヤ
「《ケロディ・フロッグ》強い!」
アン
「今回のデッキには入れてないっすけど、ブロッカーデッキとか、
墓地を使うデッキが多いようなら《機動電影レッド・スコーピオン》も
入れてみていいかもしれんすね」
エーツー
「全体的に、K・ソウルとM・ソウルの両方をもった、
バトルゾーンに出た時と離れた時の能力を持ったクリーチャーたちは強いよね」
ユウヤ
「強いね!」
アン
「そすね。今までにない、トリッキーな戦い方ができる、
まさにミラクル・カンフーって感じの戦略で戦えるっすね」
ユウヤ
「ミラクルー!」
エーツー
「M・ソウルはマジック・ソウルだけどね」
ユウヤ
「マジックー!」
アン
「その辺は気分っす」
アン
「もちろん、すでに登場してるループ覚醒のサイキック・クリーチャーを使えば、
攻撃力をアップさせたり、後続を手に入れたりとやりたい放題っすね」
ユウヤ
「やりたい放題だー!」
アン
「K・ソウルとM・ソウルが手を組んで
超トリッキーな戦略が生まれたっす」
アン
「バトルゾーンを行き来することで、
無限の可能性を生み出すっす」
アン
「みんなも、ぜひぜひ最新の戦略を
あじわって欲しいっす」
ユウヤ
「でも、アンちゃんさんかわいそう……」
アン
「なんでっすか?」
エーツー
「あー、そうか。光文明と闇文明が手を組んで、水文明と火文明が手を組んだから、
自然文明大好きのアンちゃんはちょっと仲間ハズレみたいになっちゃったね」
アン
「そうでもねっすよ。だいたい、光文明の全部が闇文明と
手を組んだわけじゃないっすし、火文明と水文明だけじゃなくて、
自然も闇文明に対抗するために協力してるっすよ」
ユウヤ
「そうなのー?」
アン
「そすそす」
エーツー
「くわしいね」
アン
「そすね。アンちゃん、デュエマに関係あることならなんでも好きっすから。
一見、逆境に見えても、そこにデュエマがあればアンちゃんは楽しめるっす!
それがアンちゃん26の秘密のひとつ、
『裏返しの不幸(アンチャンス)』っす!」
ユウヤ
「『裏返しの不幸(アンチャンス)』!」
アン
「これが26個目の秘密っすね」
エーツー
「アンちゃん、それ27個目だよ……」
アン
「ぎゃふんっす」
ユウヤ
「わぁい」